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4話 召喚は失敗ですよ

パッと目を開ける。以前のような重い瞼じゃない。服はスーツのままで胸ポッケにはタール15のタバコが入っている。




「召喚は成功したようじゃの。」





目の前には王様らしき人が座っていた。堂々とした立ち振る舞い。頭には宝石が埋め込まれた王冠。座っているいる椅子さえも金に光っている。



召喚されたということはすぐに分かった。こんな王様のコスプレをするのは元いた国では黒歴史レベルに恥ずかしくなるからだ。こんな格好するのは異世界に行ったからに間違えなかった。






「召喚失敗ですよ?何故かって?来てしまったのが俺だからあぁぁぁ。」





声をだんだんと大きくし王様に挑発する。





「王の許しなしに口を開くな愚か者が!!」真っ赤の髪に白い服に金のラインが入ったなんともイケている服装の男は剣を抜き怒鳴りつける。



声は城内に響く。この緊迫した状況に話すことを諦め、赤髪の男は身分の高い貴族だろう。ライは赤髪の男が握っている手を見る。




(剣を握り直した回数3回、力んだ回数5回。大丈夫だな。)






何かを感じたライは赤髪の剣士の剣を持って自分の首に突きつける。





「やれよ。俺の血が綺麗に飛び散るのは1つの芸術と言ってもいい。俺も興味がある。」






「やめんか!」王の声が2人の駆け引きを強制的に終わらせる。




赤髪の剣士は礼をし、1歩下がりライと少し距離をとる。



しかしライは一向に話をやめようとしない。



「さっき殺しとけばよかったのにな一生後悔するぞ?」



ライは笑いながら赤髪の剣士にバカにするようにピースして見せた。





「王様も”バカ”だよなぁぁ。はっはっはっはっ」



大笑いするライに王様は眉間にシワを寄せる。



「この無礼者を地下牢へ放っておけ!」



王様は兵士に命令し、「はい!」と言って兵士は少しばかり抵抗するライを引っ張って部屋を出ていった。



部屋を出るのを確認すると、王はため息をつく。



「召喚は成功したが、勇者を倒せそうな奴ではなさそうじゃの。」



1人の秘書らしき者が来て王の前に跪く。



「あの男は少し変わった魔法適性者です。前の世界では普通の人間で大した運動能力もないかと。」



「うむ…そうか。しかし勇者がいつ攻めてくるかわからない状態。次の召喚まで時間がかかる。あの失敗作は始末しておけ。」



王の額に汗が流れる。勇者と魔王が手を組んだ今、国は大きな危機に追いやられている。




「こうなれば兵の育成をするしか方法はない!富国強兵を目指すことを最優先としよう」





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