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2話 選ばれし者

こうして俺の人生は幕を下ろした...はずだった。




「起きて!起きてくださいライ様」




意識の中で高く透き通った女性の声に導かれ暗の中の一筋の光を追って走る。光は強くなり近づいていく。



長年作動してなかった機械のような機能の悪い瞼を開け意識から覚めるとそこは光の中だった。建物も人気もなくただただ光の中に浮いている状態。



(天国か...?いやそんな所あるはずがない。きっと脳の錯覚だろう。)




再び目を閉じる。どこか暖かい光が体全体を包む。まるで凝り固まった心を解すようなそんな感覚だった。



「起きてください!!」



高く透き通る声は少し怖ばり、ヒナタの耳元で叫ばれ無理やり起こされる。寝てるのを起こされるのが1番気持ちが悪い。



目を開け体を起こすとそこにいたのは綺麗な女性だった。艶のある長い黒髪、背中には大きな羽、そして青い目。




「やっと起きましたね。なかなか起きないから大きな声を出さざるを得なかったじゃないですか。」





彼女はぷっくりフグのように頬を膨らませ、しかめっ面を向ける。




「ここはどこだ?状況があまり理解出来ない。」





今までこんな所に来たことがない。辺り一面が光に包まれ少し暖かい。何かのCGを見させられているような。そんな景色が一面に見える。




「天国に近い所よ。正式に言えば違うけどそのようなものだと思えばいいわ。」




彼女が何を言っているのかが理解出来なかった。何せ創造の物を全く信じていないからだ。そんな習慣はなくこの目で見えるものだけを信じるというタチだった。





(待て待て落ち着け俺。天国や極楽浄土なんてモノは人間が生み出した創造でしかない。)





幻覚を見ていると、確信したライは彼女を小馬鹿にしながら笑う。




「笑わせるな!!何が天国だよ。そんなモノ存在しない。」





その言葉を聞きその女は呆れ体に溜まったイライラを全て吐き出すかのようなため息をした。


「信じて貰えなくても結構です。端的に言うとライ様あなたは選ばれました。」



悟った。この状況が普通じゃないことに。これまでの人生では全く想像のつかないことが起こっている。





「天国や極楽が仮にあるとしよう。今そこに連れてこられたところまでは把握した。で、俺が何に選ばれたんだ?」





さっきまで呆れた表情でしかめっ面していた彼女は笑顔になる。



「物分りが良いんですね!何に選ばれたのかと言うと召喚者です。」




それを聞いて脳が破裂しそうになった。脳をどんだけフル稼働しようが理解に苦しんだ。



(召喚者だって!?ふざけてる...が楽しめそうだ)




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