第二話ー休日は可愛くー
ちょっと遅れての投稿です。申し訳ないです。今回も短いですがよろしくお願いします。
先日の一件から俺は今、すごく悩んでいた…その理由は現時点で可愛く女の子してるかだ…。
今までの出来事を思い出すと、女の子らしいことをしていない気がする、先輩に生意気な口を言ってしまったし…男勝りのバスケをやってしまった。
なんだよ最後のダンク!最後は可愛くやれよ俺!普通にシュートするとか!なんだよダンクって!
しかし、元男の俺が可愛く女の子らしいことを出来るのかが心配だ…姉に聞こうものなら。
『あぁ!我が妹よ!そのままでいい!そのままで可愛いのだ!心配要らない!そんなことし(ry』
多分、母に聞いても大体同じ答えだと思う。
『うーん!せっちゃんはそのままが可愛いのよー!』
ダメだこの家族!どうすればいい!雪華の場合は特に母と姉と変わらない答えだ。
『お姉ちゃんはそのままでも可愛いよ?』
うん、ありがとう雪華!おまかわだ!しかし困ったものだ…シズはダメだろうな確実に想像しなくていい、答えは分かりきっている…シズは美少女の分類に入るくらい可愛いのだがなにぶんアレなのだ、そして、残る七海は七海で美少女だがファッションには疎そうだ…。
「困った…いっそ一人で買い物に行くか?」
そして、場所を変えて俺はショッピングモールに買い物しに来ていた、一応ここに来るまでに女性向け雑誌を読んで勉強はしてきた、後はトライアンドエラーでやって行くしかないな…さあ!行こうか、戦場(レディース服)へ!
「ふむふむ、やっぱり色々と種類があるなあ…私の髪に合わせながらやるのもいいけどそれじゃあ味気ない…」
俺は前からキャラクタークリエイトが大好きだどんなゲームもそう、大抵やるゲームはほとんどキャラクリ要素のあるゲームばかりだった、女の子キャラに色々とアクセサリーや服を着せてファッションさせていくのが大好きだ!
だが、今の俺は本当の女の子…ゲームと違う点はリアル!これに注意しなければならない当たり前のことだがな?
うーん…不味いぞこれは小さい体でどうすればいいのだ服が中々無いじゃないか!ブラとパンツは自分のサイズにあったやつは色々あるがそれはもう持ってる、重要なのは服だ!
いっその事ワンピースで落ち着くか?しかし…うーん、これはお手上げか?
「あれ?あなたは確か大神さん?」
そう声をかけられ振り向くとそこには可愛らしく着飾った女の子がいた、え?誰?クラスの子?まだ、覚え始めだしほとんどまだ覚えられてないから申し訳ない。
「えっと…?クラスの子?」
「あはは!ごめんごめん!私は中野静香の姉の【中野 響香】っていうの宜しくね?」
「あぁ!シズのお姉さんでしたか!」
「どうしたのこんな所に?シズとかと一緒じゃないんだ」
「あ、実はですね」
そして、シズのお姉さんにこれまでの経緯を全て話し、相談に乗ってもらった。
「あははははっ!」
と大爆笑のシズお姉さん、シズは確かにファッションセンスはいいけどなにぶん俺に着せる度にあれも似合うこれも似合うしか言ってこなさそうと、お姉さんに説明したら大笑いされた。
「うん!正解だよ!」
「は、はぁ」
「まあ、シズはファッションに疎いからなあ」
「え?あんなに着飾ってたのにですか?」
「髪のセットとちょっとしたメイクとか服のコーデは私がしてあげてるの」
うおー!すげえー、この人になら色々とファッションの極意を学びたい!
「オッケー!じゃあ予算とかは色々と大丈夫?」
「はい!この日のために!」
って言っても、元々最初からあったやつなんだけどな?多分最初のゲームキャラが持ってる所持金だ、今回ばかりはありがたいと思わなきゃな!
場所は移して違うレディースの服売場に来た、さっきの服売場より種類が豊富だ!
「ちなみにさっきのレディース服を売っていた場所でもよかったけど、あそこは私みたいな高校から大学生向きの服しか売ってないの」
「ほえー、やっぱり服って色々と種類があるんですね」
「そうだね!ちなみにここの売り場は中学生にオススメな服や小物のファッションが多めの売り場だよ」
年代ごとに服のファッションは違うのは俺が生きてた所でも一緒か。
「さあさあ、刹那ちゃんはどんな感じの服がいいかな?刹那ちゃんは服選び初めてみたいだし、響香お姉ちゃんが色々とアドバイスしちゃうぞ?」
俺は今は女だが、みんなちょっとすまない心の息子が勃ちそうだ、静まれ内なる我が半身よ。
「どうしたの刹那ちゃん?」
「ううん!?なんでもないよ!?」
「って、言っても刹那ちゃん元がいいから刹那ちゃんのお姉ちゃんとかお母さんと妹さんの言う通りなんでも似合うんだよねー」
シズのお姉さんはそう言って俺の顔とか体をぺたぺた触ってうんうん頷く。
あんまり自信がなかったから、そう言われるのは非常に嬉しいな、それだったらもっと頑張って可愛く着飾らなきゃ勿体ない!
「それでも、ファッションのアドバイス良ければお願いします!」
「うんうん!お姉ちゃんにお任せあれ!大船に乗ったつもりで期待していいよ!」
後から聞いた話しだとシズのお姉さんはファッション雑誌のモデルをやっているそうだ、ラッキーだ!まさか現役モデルさんのアドバイスが生で聞けるなんて!
「まずはこれ!カジュアル!元気に魅せれるコーデだね」
最初に渡してくれた服はカジュアルコーデと言う、主に元気でアクティブな印象を魅せてくれるラフなファッションらしい。
おお、意外と動きやすいのが特徴かな?そんなに服を重ねなくてもいい感じの印象だな、これはメモメモ。
「そして次はコレ!きれいめだね!刹那ちゃんに完璧に似合う、ザ!清楚!な服」
おお、これはいい…ザ!清楚オブ清楚って感じだ、何故か心が安らぐし服装の割にはさっきのカジュアル服よりも動きやすくなってていい塩梅だが、まだこういうスカート系は下がスースーして心元無いが着てく内に慣れていくだろうな。
「最後はコレ!多分これが一番刹那ちゃんに似合う服装コーデ!ガーリッシュ!」
ガーリッシュコーデは女の子らしさや可愛さ、文化や生活スタイルを取り入れたファッションのこと、大体の女の子が着る服はこれが一般的なファッションらしい。
うん、こっちの服装の方がなんかしっくりくるし日常的に着てても問題なさそうだから、こっちの服を優先して買っていこうか、それにこれなら色々と組み合わせが出来る。
「どれか気に入ったのはあった?」
「はい!ありました!ありがとうございますシズのお姉さん!」
「うーん!刹那ちゃん!私のことは響香姉って呼んで?なんか、シズのお姉さんじゃあよそよそしいし、それとタメ口でいいからさ?…ダメかな?」
「え?い、いいんですか?」
「うん!いいよいいよー!その代わりに私もシズみたいにせっちゃんって呼ぶから!」
「うんと、ありがとう響香姉!」
「どういたしまして!それよりせっちゃんは可愛くなりたいってことは好きな男の子でもできたの?」
「え?いや、いないですよ?さっきも言いましたけど、女の子として女の子らしいことをしてないなって、思ったんです」
「そっかー、じゃあお姉ちゃんはチャンスがあるってことだね?」
へ?何言って…近い近い近い!?キスしようとしてるー!?待て待て待て!
「響香姉!?な、なんで顔近づけてるの!?」
「え?せっちゃんのファーストキス貰おうかなって?」
ファーーーーー!!!
(呼んだ?)
呼んでないからもちつけ内なる我が半身よ!
「え、えっと!女の子同士です…よ?」
「うん?それが?」
ファーーーーー!!!
(呼んだ?)
呼んでないから!もちつけ!内なる我が半身!
「恥ずかしい?可愛いね」
おまかわだ!くっそ!どうすればいいのだ!俺的には全然オッケー!つか来い!だが、早い!早すぎる!百合展開には前半戦過ぎる!ええい!百合っていう生き物は化け物か!?
「とりあえず、冗談はよして下さい!」
「うーん?冗談じゃないよ?」
こいつ、強い!?何故、いきなりこうなった!何もしてないぞ俺は!
「えっと、どうしていきなりキスを?」
俺はとりあえず、どうしてキスしようとしているのかを聞いた。
「一目惚れかな!」
わぁー!この人ハッキリ言っちゃったー!
「って言っても、最初はシズから聞いてどんな子かなあって思ったの、そして会ってみたらもう可愛くて…」
俯く響香姉、可愛くて…どうしたの!?
「性的に犯したい」
マァーーーーー!!!
(そろそろ出番かな?)
出番じゃないよ!?落ち着いて我が内なる半身!
そして、響香姉は俺の頬に手を添えて妖艶な目で見つめてきた…あぁ、母さん俺はと考えてる途中で誰かが声を掛けてきた。
「あれ?響香ちゃんこんな所にいたんだ!探したよー!もうすぐ撮影が始まるから探してたんだよ!」
そう言ってきたのは男性だった、撮影が始まると言っているのでマネージャーかカメラマンの人だろうか?でも、この人のお陰で俺の貞操が助かった…安心したような惜しかったような…。
「あぁ!忘れてた!ごめんなさい田中さん!ちょっと知り合いにあったもので撮影忘れてました」
「もう、しっかりしてね?それにしても知り合いってこの子のことかい?」
俺を見つめる田中さんって言う人は興味津々でこちらを見ていた。
「はい!大神刹那ちゃん!あ、せっちゃんこの人は私のマネージャーの田中さんね?」
「あ、どうも初めまして大神刹那です」
とりあえず、マネージャーさんに挨拶をした。
「あ、もしかして妹さん?」
「いえいえ!妹の友達です」
ほう?と言いながらこちらを品定めしてるように見てきた。
「マネージャー、この子可愛いでしょ?」
「うん、凄いよ!ねぇ君?モデルに興味あるかい?」
「興味はありますけど…なんでです?」
「いやね?君みたいな子をちょうど今の撮影で欲しかったんだよ!ちょっとだけでいいからモデルの撮影を手伝ってもらえたりしないかな?ちゃんと仕事料はあげるからさ?どうかな?」
お、おお…こんな形でモデルの体験が出来るとかラッキーかな?まあ、興味はあるけど俺でいいのか?
「大丈夫!せっちゃんが可愛いのは私が保証するよ!だからやってみよ?」
そう言ってくる響香姉、うん…ちょっとやってみよう。
「えっと、私でお邪魔じゃなければ…」
「よし!早速行こう!」
撮影がもうすぐなので急いで撮影現場に移動した、移動の際に響香姉に手を繋がれてたのは言うまでもない。
そして、俺らは撮影現場に着くと人集りが凄いことになっていた、何これ!?ファンの人達!?すごい…モデル凄い!てか、響香姉が凄いのかこれ!?
「さあ!響香ちゃん!撮影人とファンがお待ちかねだから早く準備をお願いします!」
「了解!皆さんお待たせしましたー!」
響香姉がそう言うとファンの人達が一気にテンションを上げた、それはもうライブ感覚のような光景だった。
「さ!刹那ちゃんも準備をしようか!」
「は、はい!?」
すごい光景を目の当たりにして、だいぶ気迫に押された俺は情けない声を上げてしまった。
「あはは!緊張するのも仕方ないかもね、こんなの魅せられたら」
「あらぁ?その子が新しい子?」
俺が田中さんの話を聞いていたら、横からオカマ口調の男性が来た…オゥシー、なんか変のが来たぞ相棒…誰だよ相棒って、ていうかこの人何者?
「そう!今日の撮影題材にはピッタリだし、響香ちゃんの知り合いで可愛いんだこれが!」
熱く語っていく響香姉のマネージャーさん、それは褒め過ぎですよ…それにほらー、オカマ口調の人がすっごい目で見てきてるじゃないですか…。
「それは褒め過ぎですよ田中さん、私はいたって普通の人ですし、そこまで大した人間はないです」
「それはお嬢ちゃんの考えすぎね」
「えっと…?考えすぎとは?」
「そのまんまの意味よ?お嬢ちゃんは自分のことを分かっていない」
自分で自分のことを作ったんだから、分かってはいるつもりだが…でも、なあ?ここの世界って意外とっていうか、かなりの高レベルの美少女ばっかりだぜ?ちょっとは自信失くすさ、結構頑張ってやったんだから。
「それでも、ご不満って顔ね?いいわちょっとこっち来なさい、そのご不満な顔を一気に変えてあげる」
その後、俺はでっかいモーターホームの中に連れてかれた、その中は化粧品とか服が並べられている、おお、良く撮影現場で見るやつだけど、こうなってたのか中は。
「さぁ、お嬢ちゃん!一気に仕上げるからこっちに座って」
「あ、はい!あと、遅れましたけど私は大神刹那って言います!よろしくお願いします!」
「あら、意外とちゃんとしてるのね?」
まあ、元社会人なのでこれくらいはちゃんと出来なきゃ恥ずかしいです。
「私は響ちゃんのメイクを担当してるメイクアップアーティストの【美原 健一】よ?響ちゃんはいつもけんちゃんって呼んでるからあなたも気軽にけんちゃんって呼んでねん?」
「いや、目上の人にそういうことは言えないです」
「いいのよ!さあさあ!いくわよー!」
おお、すげぇ気迫…嬉しいけど健一さん…怖いっす特に顔が。
「はい!響香ちゃんお疲れ様!」
「お疲れ様でした!お?せっちゃんがいないってことは」
「そう、美原さんが今、刹那ちゃんを仕上げてるよ」
「おー!けんちゃんに任せれば安心だね!」
「まあ、有名なメイクアップアーティストだしね?響香ちゃんのデビュー当時に美原さん自身が響香ちゃんのメイクを担当したいって、言ってくるもんだから最初はビックリしたけど」
「えへへー!まあ、その前から知り合いっていうか」
「そこがビックリなんだよ…どうやって知り合ったんだい?」
「女の子同士の内緒です!お?出てきた…わぁーお」
「こいつは凄い…」
そして、俺はメイクとコーデを健一さんに仕上げられモーターホームから出てきた。
「あ、あのー…すっごい恥ずかしいです」
「なーに言ってんの!ほら!早く撮影始めるわよ!」
健一さんが言うには元から整っているから派手な化粧はとか出来ないと興奮しながら言い、髪と服を徹的に仕上げてくれた…。
化粧軽く、でもって可愛く見えるように目元は軽くチークを口紅もそんなに派手なのではなく軽めでピンクを薄めたやつで仕上げ、髪型はロングヘアーを生かした軽くパーマをかけたゆるふわハーフアップに仕上げ、最後に服装は清楚を基準にした白のロングワンピースでフレンチのキャンディースリーブ、腰辺りにはちょっとデカめのリボンに靴は白のパンプスで決めた清楚オブ清楚。
「お姫様…」
そんな言葉誰かが呟いた。
「わぁー…凄いよせっちゃん!てか、けんちゃん仕上げすぎだよ!可愛すぎるよー!結婚してせっちゃん!」
「え?嫌です」
「はぐぅ!?断られただけなのに言葉に毒針が!?」
「どうせ、あんたが調子に乗ってこの子にちょっかい出したんでしょ?自業自得よ全く」
「正解です、それでこの後はどうすればいいですか田中さん?」
何故か田中さんは俺をぼうっと見続けていた。
「田中ちゃん…あんたロリコンになるじゃないわよ?」
「はっ!?いやいやいや!?そんなわけないじゃないですか!?やだなーもー!と、とりあえず、人が多いかもしれないけどさっき響香ちゃんが撮影してた場所に行ってもらっていいかな?」
すっごい声が上ずってましたが…まあ、いいかとりあえずあの観衆の所に行かなきゃならんのか…まあ、いつも通りに…接客業をしていた時に身に付けた自然な笑顔…よし!頑張って行こうか!
「あの子…絶対役者やモデルの素質あるわよ…」
「うーん、本当に私もそう思う!」
「ん?どういうことです?」
マネージャーがそう言うとけんちゃんこと美原健一と中野響香はため息を吐き呆れた目でマネージャーの田中を見た。
「あなたそれでもマネージャー?いい?普通の人はあんな風に堂々と出来ないのよ、それと挨拶なんかはまず出来ないわね」
「そして、ほらせっちゃんはもう場に溶け込んでる…それはもうモデルさんみたいにね?あんな事は最初から出来ないよ」
「でも、響香ちゃんは出来てた気が…」
「あの時のは場に合わせた空元気だよ田中さん!私はせっちゃんみたいなあんなに堂々出来ないよ」
苦笑いしながら、響香は刹那の方を見る、刹那は元々その場にずっといたかのように設営人やスタッフ、撮影人と和気あいあいの雰囲気を作っていた。
そして、写真撮影が始まると場にいたほとんどが刹那の魅力で落ちていったのは本人は知らずにどんどん撮影が進んで行った。
「はぁー…緊張したー」
「なーに言ってるの!全然そんな風に見えなかったよ!もう、あれだね!その場にいた人たち全員メロメロだったわね!もちろん私はずっとメロメロだったけど!」
何言ってんだこの人は…俺らは撮影が終わり、その後、色々あったけど省かせてもらうけど結構仲良くなった人達がいっぱい出来た、それと朗報はあの時メイクしてくれた人が携帯の連絡先を教えてくれた、美原健一さん曰くいつでも何かあったら頼ってね!だそうだ、こいつは有難い!あ、もちろんここにいる響香姉にも連絡先を教えて貰ってる。
「せっちゃーん?なーんか変なこと考えてない?」
「ソンナコトナーイデースヨー?」
俺はわざとらしくそんなこと言うと、響香姉は笑ってこっちに手を繋いできた。
「せっちゃん今日はありがとね?」
「え?こっちの方がありがとうだよ響香姉色々と助かった!ありがとう!」
「そっかそっかー!それは良かった!」
笑顔でこっちを見てくる響香姉はすごく可愛いです!はい!
「そうだ!お礼がまだだった!」
そう言って、俺の頬に近付きチューをした…マ?
「今日はこれで!後は…ね?」
意味あり気な言葉を最後に残して帰路を歩く…うん、この人は絶対サキュバスだ。
(呼んで?)
呼ばない、落ち着け内なる我が半身…。
そして、今日という日が待たすぎていく。
今回は若干ギャグに走ろうと思いましたが、結構難しいですねwでも!楽しいです百合!まあ、上手く百合感を出してるのかが心配ですが、次も頑張るぞい!