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06:アルカナヴァンガード歓待式

 そして魔法剣士騎士団アルカナヴァンガードの総員が集合して歓待式が始まった。その、歓待式は一定の行動様式に従い行われる。

 練兵場の奥にアルカナヴァンガードの総兵士が整然と部隊や兵科ごとに別れて整列し、練兵場中央の手前のお立ち台からカリナやエルリックが号令をかけることで行われる。号令とともに前に進み出て、デモンストレーションを行い、そして、控えの場へと戻って控える。これの繰り返しである。

 まずはカリナの宣言だ。


「それではこれより、魔法剣士騎士団アルカナヴァンガード、閲覧歓待式を執り行う!」

「はっ!」


 とても10歳とは思えぬ凛とした力強い声が、練兵場に響き渡る。続いて、エルリックが指示する。

 

「続いて、兵科ごとの演技行動に移る! 重装歩兵部隊前へ!」

「はっ!」


 先陣を切ったのは戦場における戦闘の主力となる重装備の歩兵部隊だ。巨大なタワーシールドが乱れなく並ぶ姿は圧巻である。

 これに続いてエルリック率いる戦士部門の各部隊が続く。この部門の兵士が最も多く4割を占める。間違いなくアルカナヴァンガードの最主力部門である。


 戦士部門の次はソフィア率いる魔導師部門だ。

 魔導士の総数は3割程度、戦いの敵である魔族が魔法を駆使して襲ってくる以上、こちらも魔法対策をこうしなければならないのは当然の理屈である。

 もう一つがミリアが総括する技能士兵部門だ。工作兵、弓兵、小銃兵、砲兵――

 実に様々な才能が一つに集まっていた。彼らを束ねるは、我らがカリナである。


 最後にアルカナヴァンガードの兵士の側から、重装歩兵の1人が進み出てて高らかに宣言をした。


「われら、魔法剣士騎士団あれからヴァンガード! 総兵数、2117名! 歓待式行動、完了いたしました!」


 カリナはこれに高らかに答えた。


「総数2117名。確かに確認いたしました、ご苦労です!」

「はっ!」


 アルカナヴァンガードの一糸乱れぬ行動に七王国の諸将は拍手を持って褒め称えた。そして、それぞれの得意分野の観点から一言言葉を残していく。


「流石だだな。重装歩兵のタワーシールドは、隊列を乱さずに構えつつ歩行行動を行うのは至難の業だからな。これからも精進したまえ」と――アルトゥール卿が褒め称えれば、

「騎馬隊は各々の練度は上がったが全体の協調行動がまだまだだな」と――騎馬軍隊の総本家のガルガンダインのローランが苦言を呈する。

「砲兵部隊! 基礎体力をつけろ! 砲に体がまだまだ追いついていないぞ!」と――海の男で艦隊巨砲に慣れているオーシアが発破をかければ、

「斥候兵、弓兵、小銃兵――それぞれ鍛錬は順調のようね! 後ほど弓技術の特別訓練を行うわよ!」と――モントクラウドのヘレナがダメ出しをした。

「一般歩兵は組織結成4ヶ月目で中々の練度だ。だが、歩兵は軍隊の骨組み! 基礎ができたら別途、戦術論の講義も行うぞ!」と――策士で知られたレイモンドが宣言すれば、

「魔道士兵の練度はまずまずね。基本が出来てきたのなら、それぞれの兵科に応じた個別訓練も行いましょう。希望者には適正を見極めた上で魔導剣士兵科への転換も支援します」と――魔法の総本山エーテルノヴァのシルヴィアがこれからの指導を明示した。


 そして――総まとめの意見がルミナリアのセリアスから告げられた。


「諸君! 早朝からの歓待式、ご苦労だった! アルカナヴァンガードは結成してから4ヶ月目を迎える。細かな任務に参加しながらの日々の鍛錬は苦労が伴うだろう。だがここからが正念場だ! 全体規模の任務がいつ訪れるとも限らん! 気を抜くことな鍛錬を続けることだ! 以上!」

「はっ!」


 こうして朝のアルカナヴァンガードの歓待式は無事に終わりを迎えたのである。


本日は一挙3話公開します。

10分毎に各話公開いたします。

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