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第2話

……寝ている暇がもったいないな。


 そう思った突如、俺は立ち上がり冒険者ギルドへと向かう。


 時刻はまだ四時頃、冒険者ギルドにはそれなりの腕利きの冒険者がいるはずだ。

 もし仮にこのスキルが本物ならそんな腕利きの冒険者から魔法をコピーさせてもらうとしよう。


 冒険者ギルドに着くと、すぐさま周りを見渡す。


 どの人が……強そうだ?


 と、そこで俺は一人のボロボロな紫色の鎧を身につけた冒険者が視界に入るや否や止まった。


 なんなんだ、この人から感じるこの威圧は……。

 強い、そんなレベルのものじゃない。

 ここからでもわかる、こいつはやばいやつだということを。


 現に周りも少し警戒しているのが見てわかる。


 こいつだ。


 そう決めると、俺はボロボロな紫色の鎧を身につけた冒険者を強く見る。


 頼む、本当にこれでうまくいくんだよな?

 俺に少しぐらい夢を見させてくれ……。


『魔力のコピーが完了しました』


 っよし!

 まさか、うまくいくなんて。


 心の中でガッツポーズを取り、俺は再度自分の安宿寝へと戻ることにした。



 安宿に着くと、俺はベッドに横になり冒険者カードを見る。



 アラン16歳 レベル18 職業冒険者


 魔法 インフェルノバレット


 スキル 魔法コピー



 ……きたきた、本当に魔法がコピーできてる!

 

 どうやら、スキル『魔法コピー』は本物らしい。


 まじかよ、これとんでもないスキルだな。


 インフェルノバレットと書かれた場所を触れてその魔法の内容が表示させる。


 魔法 インフェルノバレット


 ????????????


 ……?

 なんでインフェルノバレットの説明が書かれないのだろうか?

 わからないな、なんでだろうか。


「まあいいや、これで魔法が使えるんだもんな。よーし、今日はさっさと飯食って風呂入って早く寝るとするか!」


 明日、クエストを受けてこの魔法の強さを見てみるとしよう。

 もしかしたらとんでもない魔法だったりして?


 そんな期待を胸いっぱいに弾ませながら、俺は早く寝ることにした。



 冒険者ギルドへと朝早く開店と同時にやってくると、すぐさまクエスト掲示板へと行く。


 ……さてさて、どのクエストを受けるとするか。

 うむ、やはりいつもと同じ『スライム液の採取』を受けるとするか。


 ビシッと、『スライム液の採取』のクエスト用紙を取ると受付嬢のところへ行く。


「あの、このクエスト受けます」

「了解です! では、冒険者カードを」


 はい、と受付嬢に冒険者カードを渡すと魔道具である変な水晶に冒険者カードをかざす。


「クエストへの受付完了です!」とニコリと微笑む受付嬢。


 その微笑むはとても可愛いらしい。

 多分、マニュアルだろうけど、名前くらい覚えておくとしよう。


 名札を見るとハルカと書かれていた。


 ハルカさんかとても可愛らしい名前だ。


「ありがとうございます」と冒険者カードを受け取ると、俺はここスニーカーの街の外にあるいつものスライムがたくさん生息している草原へとやってきた。


 ここはとても緑が溢れる自然豊かな場所でいるだけでとても気持ちがいい。

 なのであまり残酷なことはしたくない、けれど生きるためだ。

 と葛藤の中スライムを倒している。


 さあさあ、インフェルノバレットとやらよ、どれほどの力の魔法か見せてもらおうじゃないか!


 と、その時──。


「ぎゃあああ! ごめんなさーいっ!」と同じくいの年だろうか、若い魔法使いの格好をした少女、両手に折れた魔法の杖を持ちながらこちらにやってきた。

 

 ん? どうしたのだろうか。


「……ああ! 人だ、た、助けてくださーいっ! ぎゃあああ!」


 そして、俺は口を大きく開けて驚く。


「ままま、待て、なんなんだそのでけえスライムはっ!」


 少女を追うように後ろには五メートルほどのスライムがこちらにやってきた。


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