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ーユメモノガタリー  作者: 久川 りつき
1/50

ーそれは唐突にー

この話は、タイトルのなの通り、

私、久川 りつきが実際に見た夢に沿って

書き出した物語です。

1人の女性を取り巻く

<アチラ>の世界での

物語を、どうぞお楽しみ下さい。

~始まりは、

凄く唐突な展開から始まった。



新しい家屋と古い木造家屋(もくぞうかおく)の混ざった家の中を、


私は必死に走り回る。


その一室に、またそれはそれは古い、


天井までピッタリと合わさった大きな観音扉(かんのんとびら)のある、


仏壇みたいなものがある部屋に行き着く。



そこの観音扉の端に、


白い袖がヒラヒラした着物のような物を


着た一人の男の子がいて、


私はその男の子を凝視した。


何だか、嫌な感じがする。


その男の子はこっちを向くなり私にこう言った。


「生きて帰りたいならここにある刃物から1つを選んで持ってなよ。」


そう言いながら、


その男の子は観音扉の中にある


仏壇みたいな所に置かれていた古く黒くなった、


木でできた箱を私の目の前に差し出した。


もう私はその異様な光景がとにかく恐ろしくて、


その男の子から離れたいはずなのに、


足はその差し出された箱に向かって歩いて行ってしまう。


その男の子は、


近くで見ると男の子のような、


青年のような不思議な雰囲気で、


良く見たら、蛇のような目をしていた。


私は怖くなって、箱に目線を下ろした。



その箱の中には、


土のようなグズグズとした何かに埋もれるように、


5~6本の、小さな刃の先端のような物が入っていて


その刃を眺めていると、


フッと、


私はその時、



凄く焦って何かから逃げていた事を思い出した。



その男の子に助けを請おうとして目線を合わせたら、


その男の子は



「俺にはあなたを助けられないから、


あなたが自分で出るしなかない。


さぁ、


・・早く選んで・・」



そう吐き捨てられてしまって、ショックを受けながらも


どうする事もできず



自分の身を守る為の手段として



その刃の入った箱を急いで漁り始める。


箱の中にあった、


少しゴツゴツとした


装飾がされた1つを持ち上げ


回りに付いている土のような物を払っていると、


それは、


蛇の装飾がされた奇妙な丸みを帯びた塊だと分かる。



その両端に、


元は刃であったような、


ボロボロに錆びて朽ちかけている突起があり、


それを見たか見ないかのうちに


男の子は箱をさっさと閉じて


また仏壇のような所にしまってしまう。


こんな刃では今迫って来ている(ナニカ)からは、


とてもじゃないが太刀打(たちうち)ちできないと


口を開こうとした時





私は驚愕で目を見開いた








声が








・・・出ない






「あぁ、そうだよね、あなたならソレを取ると思っていたよ



良かった






・・・探す手間が省けた」




驚いている私の目の前にいる男の子は、



訳の分からない事をつぶやいて



こちらを振り替える頃には、




何故かその手には刃物が握られていた。





----ココニイタライケナイ----




変な汗が背中に流れ始めるのと、


私が弾かれたように階段を転げながら走り出すのは


ほとんど同時だった。




---ドウシヨウドウシヨウドウシヨウ---




---アレハ、カカワッテハイケナイモノダ----



恐怖と、後悔で頭がパニックになった私は



暗い階段をただ猛スピードで下りるしかなくて。


何階降りたか分からなくなってきた時


ふと目の前にドアを見つけて


それに飛び付いて思い切りドアを開けた。



目の前に広がったのは、



また異様な光景。



最初、長いこと暗い室内にいたせいで、


朝陽(あさひ)とも


夕暮(ゆうぐ)れとも区別のつかない眩しい光に


最初目が眩み



やっと目が慣れてきた頃に


おそるおそる外にでてみたが、



目の前にあったのは



道じゃなくて、無数の線路。


そのずっと向こうには


踏み切りがあって








人が・・











(・・・人がいる‼️)

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