69・2組。
ケンジにお仲間の勇者達は固まって何か話していた。
そうして確認させてほしいと言う。
アノオーガについての情報がほしいと。
脳筋勇者も知らないというどうみても上位種なオーガ。
街の兵士、闘士、冒険者達にも映像を見せて聞いてみたが誰も知らなかった。
ただ一人だけあの色合いの魔物を見たことが有るという者がいた。
オレ達が冒険者登録をしたアノ隣街のジジイなギルマスだった。
ココのギルマスとの仕事の話で来ていて居合わせたんだそうだ。
「オーガじゃあなかったんだが、アノ色合いには見覚えが有る。
ずっと南の島に住む大きな鷲の魔物だった。
卵をたくさん産むんだが孵るのは一つか二つだ。
残りは孵化した雛のエサになる。
親鳥は海からエサを集めるんだそうだが帰ってくるまでの保存食らしい。
多分無精卵なんだろうな。
まあ、その卵が魔法薬の原料だと言うんで獲りに行くヤツがいるんだが親は
強い上に回復力が異常に強い。
体力も傷とかもあっという間に回復させちまうんだ。
アノ色のオーガももしかしたら回復力が異常なのかもしれないな」
ジジイなギルマスは長生きしてるだけに皆の知らない情報を持っていた。
異常な回復力か……普通のオーガもタダの上位種のオーガも回復力が
強いなんてコトは聞いたことも無いな。
チビドラゴンの相棒はアレが造られたモノかもしれないと言う。
連中はそういうのを面白半分に造ってるヤツを捕まえようとしてるそうだ。
「アレが手配されてる男の作品かどうかは調べてみないと分かりません。
なのでアレの相手をしたいんですが……構いませんか?」
そんな危ぇぇヤツが造ったのなんて危なすぎる気もするんだが。
「いーぜ! だけどオレはココの勇者なんだ。だからオレも混ぜてくれ。
連携の足を引っ張るようなら無視してくれてイイ。
ともかく一当てくらいはしてみたいからな」
やっぱり脳筋もアレがタダのオーガじゃあないと思ってる訳か。
「ココのダンジョンのボスというかコアのガーディアンは倒されると別の種類の
魔物と入れ替わるんだ。
だから時々最下層に潜っていた。
上位種のオーガが出たのは大分前だからまた出てもおかしくは無いんだがいつもは
どの種類でも一頭しか出てこない。
五頭なんて多すぎだ。
アレがボスなガーディアンだったとしても、な」
異世界の勇者達はケンジを入れて六人。
勇者が4人、神官と魔法戦士が1人ずつ。
全員風魔法で飛べるそうなんだが脳筋勇者達は飛べない。
空飛ぶ絨毯に乗せることになった。
アリィは見学したいと言う。
ガキはコレだから困る。
自分を守れもしないのに好奇心だけは山ほど持ってるからな。
でもギルはビビってた。
無理も無い。オレだってあんなのは目の前じゃあ見たくないもんな。
それでもアリィの担当を降りる気は無いようだ。
キティ達脳筋勇者のパーティも一応付いてくることになった。
「戦闘の役には立たないかもしれないけど撤退することになったらオーガどもの
気をそらすくらいはできると思うのよ。
まあ、見物人が増えたとでも思ってちょうだい」
この奥さん、奥になんか居ない女だね。
度胸満点で頼りになる女なんてそうそう居ない。
脳筋勇者の女房なだけはあるな。
さて、オーガども! 勇者のパーティが2組も居るんだ。
覚悟しやがれ!!!




