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閑話・三人の子持ちなので一人くらい増えても平気かも、、と思ってるギリィ様。

父は先王の弟の王子だった。

だが母は先王の側妃の一人だった。

もっとも先王にはほとんど見向きもされていなかったそうだが。


どうしてそういうことになったのかはよく分からない。

父にも妻はちゃんといたんだそうだ。

それでもそういうことになったのだからそれなりに二人の間には愛があったと

思いたい……まあ、まあ、子としての勝手な感情に過ぎないが。


父は私が生まれる前に流行病はやりやまいで亡くなった。

王都中が死人と病人だらけになったが神殿の神官の一人が対策を見つけたとかで

ソレは収束したんだそうだ。

だが当然間に合わなかった者も居て父はその一人だったようだ。


母は産後の肥立ちが悪かったのと父を失ったのがこたえたのかそれから

程なくして亡くなってしまったという。


先王はそれほどの怒りはみせなかったそうだ。

同母弟だったし可愛がっていたらしい。

言ってくれればゆずったのに……とおっしゃられたとか。

どうも母は先王にはさほど愛されてはいなかったようだ。


だが子供をどうするかは問題だった。

母方は没落した子爵家だが領地はほとんどなかったし親戚一同も魔族の侵攻の

影響でやっぱり絶賛没落中だった。

表に出せない子ながらそれでも王家の血を引く子供なので孤児院にという

訳にも行かなかった。


公爵は自分が引き取ると言われた。

リリアさまとガリィのことで色々と大変な時期だったハズなのに。

結局、母方の子爵家の跡取りということになりガリィの乳兄弟という名目のもと

公爵の世話になることになった。


リリアさまも優しい方で私とガリィを兄弟のように扱ってくださった。

全ての事情を明かされたのは貴族学園に入る前だったのだがその時には実は

ほとんど分かっていた。

だが王や王族の子供など掃いて捨てるほど居るのだ。

表に出せない子供は始末されてしまうコトも無いわけじゃあない。

先王や公爵の配慮でココに居られるのだと理解するくらいは簡単なことだった。


ガリィは私より立場としては大変だろう。

なにしろ現王の最初の子なのだから。

しかも現王はリリアさまにかなりの執着をみせていたそうだから。

だがガリィはソレを知らない。私は公爵に聞かされているがガリィは知らない。


「側妃の子ですらないから騒動の元にはならないとは思うが万が一ってことが

あるかもしれない。

似たような立場の君はまだガリィに比べたら安全だと思う。

できる範囲でいいからガリィの力になってやってもらえないだろうか?」


弟のように思いながら育ったガリィ。

可愛くないと言えば嘘になるだろう。

表に出せないハズの赤ん坊の私を表に出られるようにと引き取ってくれた公爵。

親のようにも思っていたこの方の望みを拒むことなどできなかった。


リリアーナさまのことで二人の間がギクシャクとした時は困惑したがなんとか

落ち着いた関係に戻れたようでホッとしている。

公爵にはお気の毒なことになってしまったが……


リリアーナさまの子供のアリィを今度は私が引き取ることにした。

公爵が引き取ろうとされたがアリィはソレでは目立ちすぎるという。


「ガリィさまを勘当した後でオレなんか引き取ったら妙な勘ぐりをするヤツが

絶対出てくると思うんだよ。

ソレは公爵さまにもガリィさまにも良くないと思うんだ。

前世でも親は居なかったんで孤児院育ちだったんだよ。

だから孤児院あたりに放り込んでくれてイイですよ」


王にもそういうコトを言ってたな。

だが王家の子供には違いないから目の届く所におくべきだろう。

私にはもう三人子供が居る。

結婚が早かったのは家族がほしかったのかもしれない。

妻も家庭に恵まれない女性だったから共鳴してしまったのかもしれないな。


しばらく保養地の別荘において妻を説得することにした。


「アナタの実子なのかと思って悶々としちゃったわ。

『一族』の恵まれない立場の子なのね。

もう三人子供が居るから一人くらい増えても目立たないわよ。

ちょっと変わってる? 

アナタだってかなり変わってるんだって気付いてないの? 

変人同士でうまく行きそうだと思うんだけど」


家庭的に恵まれない育ちだったハズなのに意外とおおらかな妻だった。

まあ、アリィの『変人』ぶりには驚く羽目になったがね。

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