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43・神殿。

やっとお役御免になったので実家に帰ってきた。

以前は食堂付きの宿屋を親たちがやってたんだが病気のせいで休業! 

いやもう廃業だな。

オレは騎士に憧れてたんだがド平民がおいそれと騎士になれるはずもない。

なので兵士になったんだ。

まあ、街の警備だったんだがな。


宿屋だから部屋だけはあるのでケンジはソコに泊めた。

親どもは突然帰ってきたコトに驚いたが喜んでもくれた。

クビになったことは内心喜んでるみたいに見えた。

どうもオレに宿屋をやらせたいらしい。


病気の方はお袋はなんとか全快していた。

でもオヤジのほうは……元から回復魔法の効きにくい体質だったから……

多少の改善はあるみたいだがまだ働くなんて無理だな。


そう思ってたんだがケンジが回復魔法をかけたらなんと全快してしまった。


「あー……なんかオレの魔力と相性が良かったみたいですね。

なぜですかね? 初対面ですから親和性の高い間柄って訳でも無いですし。

レオさんと一緒に居たからですかねぇ?」


親どもは全快したのに浮かれてまた宿屋をやる気になったようだ。

オレに手伝えって言わないだけマシかもな。

まあ、ギリィ様と公爵閣下から報奨金が入ってるからソレを運転資金に出した。

病気のせいで親達にはもう金は残ってなかったから……

もっと病気が長引いたら宿屋も売り払わなければならなかったかもな。


ケンジからの借金は請求もされないのでもう暫く待ってもらうことにした。

うん……勝手に待ってもらうことに決定した。ハハハ。



実家の親の心配はなんとか解消したので次はケンジだな。

神殿に行って「呪い」を診てもらうことにする。

神殿は王都の西側にある。

本山ではないがこの辺りの国々にある神殿の中心的な所なのでかなり大きい。

まあ、田舎の神殿のモノとは言え紹介状があるので粗略には扱われなかった。

オマケに公爵閣下まで紹介状を書いてくれたからな。

プププ、どっちが上だなんてコトは神殿では詮索してはイケナイようだ。


神官たちが何人もやってきて診てくれたがやっぱりハッキリとは分からなかった。

勇者のパーティに居たという神官が例の首輪付きの魔術師と

一緒に来て診てくれた。

彼はココでは位階の高い方らしい。

それでもハッキリはしなかった。


「こんなのは初めてですよ。

呪いかどうかもハッキリしませんしね。

皆にも聞きましたが二段な印象を感じたと言ってました。私もです。

なにかコレに対処とかしましたか?」


「体が軽くなる感じがするのと使える魔力が増えるので

浄化の魔法を何度もかけました。

記憶はソレでは全部は戻ってきませんでしたが」


「浄化の魔法は我々も使いますがソレだけでは全部はダメだったと……

う~ん、『呪い』の正体が掴めれば解呪もできますが分かりませんからねぇ。

あ!神託をお願いしてみませんか? 

必ず答えが出るってモノじゃあないんですがお祈りが神さまに届けばきっと

解決の道筋が分かると思いますよ」


ソレもタダってわけじゃあないよな、きっと。

まあ、他には今のところ道はないからな。


ケンジは神託をお願いすると言う。

準備もあるので三日後にまた来ることになった。

うん、まあ……都合良く物事は運ばないもんだと納得させられたんだがな。

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