34・乗り込みメンバー。
公爵夫人は監禁されているという。
誰がそんなことを? ……王が?!
なんでそんなことに……
「公爵のバリィ様は王命で二ヶ月ほど国を留守にされた。
その間に王妃の茶会に招かれた公爵夫人はその帰りに拉致されたそうだ。
結局、身につけていた護符な魔道具のオカゲで居場所が判明した。
王家の離宮だ。
王都から馬車で半日ほどの場所で貴族達の保養地にもなっている。
王がなぜ彼女を拉致されたのか理由がハッキリしないんだ。
彼女は後妻なんだが婚約の報告と結婚式の時くらいしか顔を合わせていない。
特別なことが起こるはずは無かったと思うんだが……
バリィ様の解放の申し入れも無視されている。
爵位を返上しても彼女を助けたいと思われているそうだ。
なのでもうあとは実力行使で助け出す決心をされている」
息子を勘当しても……か。
公爵家を存続させようとかは考えないのかね?
仕えてる連中のことはちょっとくらい考えたんだろうか。
あの指揮官氏はそんなことはどうでもよくて公爵の希望を叶えるコトだけを
願ってたんだけどな。
しかし相手が王とはねぇ……
王としては普通というか大した業績もないが欠点もない方だったはずだ。
魔王軍と戦争はしたけど勇者のパーティと将軍以下の軍人連中の連携が
上手くいって勝利した。
王は後ろで玉座に座ってただけだと陰口を叩かれてはいたけどな。
「離宮の内部についてはバリィ様が王子だったからほとんど分かっている。
秘密の通路についてもな。
だが今回はケンジ君のあの絨毯を使わせてもらいたい。
隠蔽の機能を使えば気付かれないで空から乗り込めると思う」
「王さまにも公爵夫人にもお目に掛かったことが無いので索敵を使っても
居場所はハッキリ掴めないと思うんですけど」
「言いにくいことだが王は夫人を片時も側から離さないそうだ。
常に一緒に居る男女を探れば分かるんじゃあないかな?」
結局乗り込むメンバーは七人になった。
公爵のバリィ様、息子のガリィ様、ギリィ様と傷男、指揮官氏、オレとケンジ。
傷男の相棒氏は万が一の時のために屋敷に待機となった。
公爵に目通りして驚いた!
オレをあの闘技場の街に飛ばしてくれたお忍び貴族だったんだ。




