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11・採集依頼。

 冒険者登録は簡単だった。

身分証明のために登録するヤツも結構いる。

登録だけで仕事はしないってのはやっぱりギルドとしては困るらしい。

見習い程度の仕事をするのが義務になってるのはそういうことだ。


で! 仕事だ! 

採集は薬草・薬木その他薬になる生物・鉱石などなど。

「なんか漢方薬の原料集めみたいですねぇ」

なんだよ? 漢方薬って。


「魔法薬じゃあなくて合成薬品でもなくて自然物で作った薬、ですかね。

歴史が古いんで副作用を抑える方法なんかもちゃんと考えられてて体にやさしい

ってことになってますね」


お前、記憶がもどったのか? 


「えっ? あれ? 

……あー、なんかポンって感じで浮かんできましたね。

コレって奴隷になる前の記憶……かなぁ? 

でもオレのって言うより誰かに教えられたコトみたいな気がします」


ふ~ん、天涯孤独ってわけじゃなくて仲間とか居たってことだろうな。


やっぱり浄化の魔法はちゃんと掛けといた方がいいだろうな。

ちょっとしたきっかけで思い出せるのが増えそうな気がするしな。


「最強闘士みたいに伸してくれる人がゾロゾロってこともないでしょうしね。

まあ、できることからコツコツってことですね」



 まあそういうわけで街から遠くない森での採集の仕事を受けた。

ところがオレはなかなか見つけられないのにケンジはスイスイ見つけていく。

そんなに薬草とかに詳しそうには見えないんだが? 


「あれ? 魔法を使わないんですか? 

みんな魔法で見つけてるんだと思ったんですけど」


そ、そんなの聞いたこともないゾ! (汗。)

……一体どんな魔法なんだ? 


「ん~、同じモノを見つけるって魔法……だったかな? 

迷子を見つける魔法だったかな? 

まあ、見つけるってトコは同じなんです。

呪文もそんなに違わないですし」


そう言って教えてくれたんだが……まあコレが超便利だった。

薬草・薬木程度なら魔法なんてほとんど経験のなかったオレでもできた。


「生活魔法も普通の魔法も慣れなんですよ。

集中とイメージが大事だってのは同じですしね」


そうか、集中か……それがなかなかできないんで魔法は普通のヤツは

使わなくなったのかもな。


それにしても集めすぎだろ! 

依頼量の十倍くらいありそうだぞコレ! 


「在庫が切れてるってギルドで言ってましたからこれくらい大丈夫ですよ。

多くてもアイテムボックスにいれとけば痛みませんから。


それより向こうで誰か魔物に襲われてるみたいなんですけど」


気配察知か? 索敵か? 

まあ、どっちでも同じだな。

放っておけるならおいてもいいんだがコイツは放ってはおけないヤツだ。

しょうがない、つきあってやるか! 


そう思ったよ……そう思ったんだ。

放っときゃ良かったかも、って思っちゃったオレ……

……悪くない……よな? 

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