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俺と私は紙一重  作者: ねむ44
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猫耳パーカー

「猫耳……萌えるっ! 萌えるわよっ!」

「おと……妹相手に萌えるなよ!」


女性が集まるこの店の商品のどれもが猫々しいデザインになっているのだ。


店名、キャットガールズ。そのままだな。


店内のいたるところで猫がゴロゴロ言ってる。

そいつらもかなり可愛いが、何より服のデザインが可愛い。と、思う。


赤などの派手系から黒などの地味系まであり、カラーバリエーションは豊富だ。

そのどれもに猫耳やら尻尾やらがついているのだ。


正直に言うけど、俺は猫が超好きです。


猫の鳴き声に誘われて入ったこの店だけど、意外と俺好みのデザインだったってわけ。

支払うのは姉ちゃんなので、さりげなく値段も確認したけど意外とリーズナブルだった。


「柚猫ちゃ〜ん♪」

「なんか怖い! 近寄るな〜っ!」


俺が着ているのは、黒地に猫耳フードの付いた薄手の夏用パーカー。ファスナーのつまみの部分が肉球の形をしているほどのこだわり。


柚猫とか呼んでくるほどのシスコンぶりだよ。

姉ちゃんもこの店のデザインは気に入ったようだし、いいんじゃないかと思うね。


「よっしゃ! それ買っちゃるわ!」

「ありがとう姉ちゃん!」


あ、やば。思いの外でかい声出しちまった。

めっちゃ気に入ってるみたいに思われるじゃん。まぁ気に入ってるんだけどさ。


「あ……!」


レジに向かう途中のアクセサリーコーナーで発見してしまった。


猫が寝転がったデザインのシルバーブレスレット。


なんか、欲しいんだけど。

これを買わないと後悔する気がする。


「柚姫ー? どうしたの?」

「これ……欲しい。」

「にゃんにゃんブレスレット! 買っちゃるわ。」

「ありがとう! 姉ちゃん大好きー!」


今のはかなり本心からだったよ。




「ふんふんふーん♪」

「おーおー、ご機嫌だねー!」

「そぉ? そんな風に見えるー?」

「うんうん。猫耳がぴくぴくしてるー。」

「あはっ♪ 可愛いでしょー?」

「可愛い可愛い!」


俺、来たときの姉ちゃんみたいになってる。

自覚してるのに気分が高揚してしまってにやにやが止まらない!


さっき買ってもらったパーカーとブレスレットを着たとたんに嬉しくなってきたんだ。

初めて女子を満喫しているのを感じる。


「さて、昼ご飯は何食べたいかね?」

「んー……パスタがいいな!」

「OK! パスタ食べた後には……」

「スイーツ食べ放題の店に行こう♪」

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