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俺と私は紙一重  作者: ねむ44
15/23

誘い

「恵〜〜〜っ♪」

「わっ、どうしたの柚姫?」


俺は恵の胸に飛び込む。

今では煩悩を殺し、ハグをするぐらいはできるようになっていた(もちろん女子に対して)。


「身体、大丈夫?」

「へーきへーき、このとーり!」


恵は手を腰に当てて胸を張る。

背景に『デーン!』みたいな感じの文字が見えそうだ。


「むー」


隣から視線を感じたので振り向くと、そこには『私の相手をしろ』と言わんばかりの表情のほたる。


「……レズ?」

「違うわっ!」


廊下から走るような足音が聞こえたと思ったら、すぐに奴が現れた。


「レズ!? レズって言わなかった!?」


顔を真っ赤にして鼻息を荒げる日尾。


「ほたる。逃げるよ。」

「うー、らじゃー。」

「え? え? なにこの状況!?」


あわあわしていた恵の手を引き、日尾が現れた前の扉を避け、後ろの扉から三人同時に廊下に飛び出す。


「あっ、待ちなさーい!」

「誰が待つか! 来るなー!」


やばい。日尾は走るのが異常なほど速いんだった。これは早いとこどこかに隠れないと!


「ほた……恵!」

「はい!」

「おい。なんで私を呼ぼうとしたのに恵ちゃんに変えた? おーい?」


だって、ほたるに言ったら「購買」としか答えねぇんだもん。


「どこか隠れられるところある?」

「んー、裏庭とかはどう?」

「了解! 裏庭目指して走れー!」


道中、先生に「走るなー」と言われたけど、走らなければ心に深い傷を負うことになる気がするから走るよ。




「ここまで来れば大丈夫かな。」

「柚姫? なんで日尾さんから逃げたの?」

「あいつ、腐ってるから。」

「あいつ、腐ってるから。」

「いや、二人で言わなくても……」


だって腐ってるから。うん。


「あっ……」


ベンチに腰掛ける男子生徒と目が合った。あれは……、寄土だな。

寄土は立ち上がってこちらに歩いてきた。


「やあ。三人してどうしたの?」

「寄土は何してたの?」

「考え事してたんだよ。」

「考え事?」

「うん。明日から三連休だろ?

だから、どっか遊びに行きたいなと思ってるんだよ。プールとか。一緒に行かないか?」


「「「え?」」」

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