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俺と私は紙一重  作者: ねむ44
10/23

不思議ちゃん

「起立、礼。」

『『『ありがとうございました。』』』


授業が終わると同時に教室が生徒の声で溢れる。

さてと。俺も絡みに行こうか…………あ。


恵が今日休みだったのを思い出す。

『急な発熱で明日休みます(/ _ ; )』

と、昨日の晩メールが来ていたな。


恵が休んだとなるとだな、俺にはなー……


「友達いないじゃん……」


いやいや、決してぼっちって意味じゃないぜ?

男の頃はそりゃあみんなと仲良く騒いだりもしたしよー、楽しい毎日を過ごしてたよ。

そんなある日に女になったわけで。転入生(設定)って立場も立場だし、絡んでくる人が居ないんだよ。


「誰か居ないかねー……」


俺はぼーっと教室を見渡す。

と、窓際の一番後ろに座っている女子を見つけた。

まだ一時限目が終わったばっかりにもかかわらず、手には箸を持ち、机の上には弁当箱が広げられている。


灯仲(ひなか) ほたる……だっけか。」


灯仲 ほたる。通称ミステリアスガール灯仲。

ツインテールに真紅のリボンがよく似合っている。容姿はとても可愛らしいな。

でも、その容姿から女子に避けられ。

不思議な雰囲気から男子に避けられ。

あいつが誰かと接しているのを見たことがない。


「……絡んでみよう。」


暇して10分間を過ごすなら、可能性に賭けるのも悪くないだろ。うん。


「ほたるちゃん、だったっけ?」

「うん。あなたは転入生の柚姫さんだよね?」

「そうだよ。……お弁当早くない?」


我慢できずに尋ねてしまった。


「だって、お腹減ったもん。仕方ない!」


うーん。不思議ちゃんというか……。


「唐揚げ食べる?

メインディッシュだけど。あーん。」

「あーん。」


単に自由気ままな性格なだけの気がする。

つーか、唐揚げサクサクで超美味いんだけど。


「今、暇してる?」

「残りはお昼に置いとかなきゃダメだし、友達居ないしー。もちろん暇です。」

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