愛着
ある時、一匹の虫を見つけた。
ひっくり返って足を必死に動かしていて、あまりにも哀れだから私は元のように戻してやった。
すると虫ときたら、子供のように私の手に登ってきた。
それが甘えているようであまりにも可愛くて、私はその虫を飼うことにした。
ある時、その虫が鳥に食われた。
手のひらの上に乗せて戯れていたら、飛んできてぱくりと。
呆然としていると鳥は何を思ったのか、私の手のひらの上に乗り可愛い声で鳴いている。
もしかしたら餌をもらったのか勘違いしたのかもしれない。
どうにも情が湧いて私はその鳥を飼うことにした。
ある時、その鳥がイタチに食われた。
放し飼いにしていたらぱくりと喉を齧られておしまい。
虫のことがあったからか、私はふと一つの思いつきをしてイタチを捕まえた。
イタチは少し怯えていたけれど、私はそのイタチを飼うことにした。
始めは警戒をしていたけれど、すぐにイタチは私に慣れた。
ある時、イタチが弱ってしまった。
そこで私はイタチを野犬に食わせた。
食わせている間に野犬を私は捕まえて、またそれを飼うことにした。
虫から鳥へ。
鳥からイタチへ。
イタチから犬へ。
姿は変わったけれど、命は確かに続いている。
だから私は愛着を持ったのだ。
「これはいい。愛着が湧いた」
それだけでなく、段々と生き物が私にしっかり懐くようになる。
虫は何を考えているか分からなかったけれど、犬はもう私に忠誠と愛情をくれる。
なんて素晴らしいのだろう。
そして犬が弱ったので別のものに食わせた。
今度の言葉が通じる。
これはいい。
同じ姿だから考えていることもわかる。
話も通じる。
なんと嬉しい。
そして、今。
それが死にそうなので乞食へそれを食わせた。
乞食は不思議そうに尋ねてきた。
「これは何の肉ですか」
私は答えずにっこり笑うばかり。
やっぱり人が一番いい。
そう、思いながら




