7月第2週 政治・経済ニュースベスト5 【退職自衛隊員庁 リニア着工容認 日本版DOGE削減1件 国会正常化 皇室典範改正】
『 』の中が記事の引用、⇒ 以降に僕の意見が書いてあります。
第5位 『政府、退職自衛官の支援へ「庁」の新設を検討 骨太案に盛り込む』
毎日新聞7月10日の記事 https://mainichi.jp/articles/20260710/k00/00m/010/467000c より、
『政府は自衛官の確保につなげるため、退職した自衛官の支援を担う「庁」の新設を検討する。政府が7月中に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」に盛り込む。米国の「退役軍人省」を参考にし、再就職支援や負傷した自衛官への対応などを一元的に担う組織を目指す。
骨太の方針には「退職自衛隊員・家族への支援について、新たな庁の設置を含め取り組みの強化を検討する」と明記する。新たな庁の名称は「退職自衛隊員・家族支援庁」とする方針だ。
退職自衛官の支援を巡っては、防衛省が6月17日に検討委員会を設置し、小泉進次郎防衛相が施策の検討を指示していた。
小泉氏は26日の記者会見で「自衛隊員の職業を選択し続けてもらうためには、現職の自衛隊員の処遇改善はもちろん、退職した自衛隊員や家族も誇りを持って、胸を張って人生を全うできる環境を構築することが必要だ」と述べていた。』
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当然ではありますが自衛隊の方の待遇改善と言うのは必要です。それぐらい酷い扱いをされ続けてきました。
しかし、今現在国民からは「支出を減らせ」と言う要望も非常に多くなっています。
だからこそ、国会議員の定数削減が例え民主主義の根幹を破壊しかねない比例代表のみの削減だとしても支持されているのだと思います。
省庁を増やすという事はすなわちそれだけ「幹部ポスト」や「天下り」が増えることを意味し「その分が増税される」ことを意味します。
これは明らかに国民の意思とは逆行しており、選挙の際にも何の前触れもありませんでした。
新たな庁を設置せずに退役自衛官の方を手厚くする方法は考えられないのでしょうか? 理解に苦しみます。
石破政権の際に提起され、今国会で設置がほぼ確実の「防災庁」もそうですが、「それらしい大義名分」を作って利権を拡大したいという意図が見え隠れしているというのが僕の感覚としてはあります。
第4位 『リニア静岡工区、静岡県知事が着工容認を表明 水資源の議論が決着』
朝日新聞7月7日の記事
https://www.asahi.com/articles/ASV77042HV77UTPB002M.html
より、
『品川―名古屋間のリニア中央新幹線の工事で、沿線都県で唯一着工できていない静岡工区について、静岡県の鈴木康友知事は7日、着工を認める方針を県議会で表明した。JR東海は当初、2017年までに着工する計画だったが、水資源をめぐる問題などで地元の理解を得られず、大きく遅れていた。
県は18日にJR東海と着工許可にあたる「県自然環境保全条例」に基づく協定を締結する。JRは手続きが終わりしだい工事に着手する意向で、その後、開業時期を示すとしている。
鈴木知事は県議会で「県民や流域自治体、関係団体の理解は着実に進み、協定を締結できる段階にきたと判断した」と説明。そのうえで、「水資源への影響などについて、依然として不安や懸念を抱えている方がいる。県として徹底的に応えていく」と強調した。
静岡工区は、南アルプストンネル(約25キロ)のうち、静岡県内の8.9キロ。地表からトンネルまでの深さ(土かぶり)が最大1400メートルに達する長野工区に隣接し、「最難関」の工事のひとつだ。当初の計画でも、完成に10年かかるとされていた。
静岡工区をめぐっては、県内を縦断する大井川の流量がトンネル工事によって減るのではないかといった懸念から、川勝平太前知事が17年に「着工を認めない」と表明。JR東海は、当初計画していた27年の開業を断念せざるを得なくなった。』
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海外に輸出できるかもしれないと言われたリニアがようやく国内での開通に向けて前進しました。
ただ、水問題や資源の枯渇の問題と言うよりリニアによって電磁波などが発生するのではないか? と言った健康問題など実際に運転してみなければわかりにくいこともあると思います。
※現時点ではJR東海は車内や沿線の磁界を国際非イオン放射線防護委員会(ICNIRP)の定める国際ガイドラインの基準値以下に抑えており、「健康への影響はない」としていますが、長期的影響についてはどうなるかは分かりませんし、推進派の意見のみを鵜呑みにすることはいけないことだと思います。
そのために海外に対して輸出する意味でも開通することは大きな意味を持つと思います。
第3位 『消費税減税の代替財源「租特」見直し難航、省庁自己点検で「廃止」は120項目中1件のみ』
読売新聞7月9日の記事https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260709-GYT1T00037/ より、
『政府が消費税減税などの財源に当て込む租税特別措置(租特)や補助金の見直しの行方が不透明になっている。各府省庁の自己点検の結果では、租特で対象となった約120項目のうち廃止の方向性を示したのは1件にとどまった。年末に向けて財務省と府省庁との攻防が激しくなりそうだ。
〇財務相不満
片山財務相は7日の記者会見で「(租特の点検結果は)現時点で満足がいくものではない」と不満を漏らした。
政府は昨年11月、政策効果の低い制度の見直しに向け、内閣官房に「租税特別措置・補助金見直し担当室」を設置。片山氏が担当閣僚を務め、各府省庁に対し、自己点検の結果を6月下旬をめどに公表するよう求めていた。
9府省庁は租特について計約120項目の点検結果を公表したが、廃止の方向性で検討されているのは、事業再編に伴う登録免許税の軽減措置の1件のみだった。合併や事業譲渡時に発生するコストを軽減する狙いで設けられた制度だが、活用実績は創設後2年間で0件だった。経済産業省は「制度の終了が相当」との見通しを示した。
一方、多くの項目では制度の重要性を強調したり、見直しの方向性を曖昧な表現にとどめたりするケースが目立った。
中小企業の法人税率を軽減する措置は、租特による効果として見込んでいた水準まで対象企業の売上高が伸びていない。だが経産省は、減税が企業の資金繰りの安定化につながっていると評価し、「政策効果を高める観点からメリハリをつけた見直しを行う」とした。
結婚や子育てなどの資金を子どもや孫に一括贈与する際に贈与税を非課税とする措置は、今年度末が適用期限で、利用件数は年間200件程度と低迷している。こども家庭庁は「利用増加は見込みがたい」と認めつつも、制度の廃止までは踏み込まなかった。
〇踏み込み不足
一方、補助金の執行について、18府省庁が公表した行政事業レビューでは外部有識者から厳しい指摘が相次いだ。
こども家庭庁が、結婚や子育てに関する地方自治体の取り組みを支援する事業に対しては、効果の検証が不十分だとした上で「本事業の継続は認められない」と指摘した。中小企業の設備投資や事業転換を促す経産省の補助事業には「(支援が)必要な範囲に限定されているか、不断に検討すべき」との意見があった。
今年1~2月に実施した国民からの意見募集でも、「補助金依存から脱却すべき」「(租特は)期限到来時にゼロベースで見直すべき」などと厳しい意見が相次いでいたが、各府省庁の自己点検結果は踏み込み不足が否めない。
〇議論本格化
高市政権は、代替財源を必要とする政策を相次いで打ち出しており、「無駄」の削減が欠かせない。
ガソリンなどの暫定税率廃止と高校授業料などの実質無償化では、年計2・2兆円が必要となる。現在検討されている来年4月からの食料品の消費税率1%引き下げを実施する場合、中低所得者への給付と合わせて約5兆円の確保が求められる。
租特や補助金の見直しは、年末の予算編成や税制の見直しに向けて議論が本格化する。片山氏は各府省庁に対し、「(予算や税制の)要求や要望段階から見直しをやっていただけなければ困る」と苦言を呈しており、厳しく査定にあたる構えだ。』
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高市政権が始まった当初は「日本版DOGE」とまで呼ばれ「財源捻出」と言うのが大きく期待されたものでした。アメリカのDOGEは公称ではありますが33兆円規模の歳出削減を行い、日本も既得権益に切り込むのではないか? と言われていました。
※アメリカのDOGEも「パフォーマンス」で33兆よりもっと少ないかもと言われていますが、それでも最低でも10兆円規模で削減されたと思われます。
しかし、実情は2年間で利用実績ゼロの補助金を一つ潰しただけに終わりました。
最初から事実上無かったものが看板も無くなっただけなので、「DOGEごっこ遊び」に終わったと言って良いレベルでしょう。
「凄いことやってやるぞ感」を出すのが自民党政権と言うのは本当にお得意のようですが、
実情は既得権益に対して何らメスを入れることが出来ない腰砕けになりました。
「各省庁に任せる」状態では「既得権益維持」に終わるのが目に見えているので、第三者的な存在が監査しなければ意味が無いと思います。
むしろ、先ほども挙げましたが防災庁や退職自衛官のための省庁を増やすなど「利権を増やす」方向性ばかり加速しています。
自民党政治と言うのは官僚や献金をくれたところの言いなりになっています。
しかし、それを巧妙に隠し、「演出だけは改革」をしようとしている自民党と維新の会のイメージ戦略に惑わされないことが大事だと思います。
第2位 『国会正常化、野党共闘に成果と限界…定数削減案先送りは勝ち取ったが「副首都構想」審議入り容認』
読売新聞7月9日の記事 https://www.yomiuri.co.jp/politics/20260709-GYT1T00012/ より、
『空転が続いた国会で野党は8日、正常化することで与党と折り合った。一致して成立断念を求めた衆院議員の定数削減法案の先送りという成果は勝ち取ったものの、野党共闘の限界にも直面した。一部の野党が理解を示す「副首都構想」関連法案の審議入りは容認するなど、最後は一定の譲歩をしての決着を余儀なくされた。
「求めてきたことが実現に向かっている。国会の正常化に向けて進めたい」
中道改革連合の重徳和彦国会対策委員長は8日、自民党の梶山弘志国対委員長との4回目の会談後、記者団にこう述べ、胸を張った。
野党各党がそろって反発していた定数削減法案に関し、与党から、秋の臨時国会に先送りするとの譲歩を引き出したためだ。削減法案については、高市首相(自民党総裁)と日本維新の会の吉村代表が7日の会談で先送り方針を確認していた。中道改革の小川代表も7日夜、自身のX(旧ツイッター)で「野党が衆参両院で共同戦線を張り、苦渋の対応をとった一つの成果だ」と強調していた。
野党は、首相出席の衆院予算委員会の集中審議についても、梶山氏から開催の「約束」を取り付けた。野党は歴代政権に比べて時間が短いとして問題視し、開催にこだわってきた。
もっとも、集中審議については、梶山氏が「与党国対の責任において会期内に実施する」と回答するにとどまった。与党国対と首相官邸の調整次第という不確定要素を残すことになった。
皇室典範改正案の審議入りの条件としてきた副首都法案の成立断念についても、与党の「今国会での成立方針」を変えさせられなかった。与党は、国民民主党やチームみらいなど副首都構想に一定の理解を示す党と接触しており、野党そろっての反対姿勢は継続しにくくなっていた。
野党側は、「静ひつな環境」が求められる皇室典範改正案の審議入りがこれ以上遅れれば、批判にさらされかねないとの懸念も抱えていた。法案審議を拒む野党の姿勢への世論の理解が広がる兆しもなかった。
野党はいったんは衆参で全ての審議に応じないとの共同戦線を構築したが、ある野党幹部は「定数削減への反対では一致できたが、一時的な結束にすぎないだろう」と語った。』
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何か「定数削減を先送りにした」ことが「成果」として強調している記事が多いですが、
定数削減は次の衆議院選挙の前までに成立させればいいために自民党と維新の会からすれば何も焦る必要はありません。
そして解散をするタイミングは総理大臣が握っているためにあと3年以上ある任期のうちに都合のいいように法改正すればいいだけだと思います。
どちらかというと参議院自民党が来年選挙があるためにそこまで力を持ち、「再可決」のカードは次の参議院選挙まであまり使えないことが分かったことが大きい意味を持つと思います。
定数削減は野党が一致団結する可能性が高いために成立する可能性は低いですが、その他の法案に関しては多数派工作を行うことによって切り崩していくことでしょう。
今回の「野党委員会不参加」の件は各党の強固な支持基盤からは大きく評価されたでしょうけども、与党支持層や無党派層からしたら「何サボってんだ?」とマイナス評価しかありませんでした。
前々から言い続けていますが、野党は身内の基盤はある程度固めれば、与党や無党派層を取り込むことをしなければ議席数を増やすことは叶いません。
野党は「自己満足」に浸るのではなく、「やるべき仕事」をして法案の問題点を白日の下に晒すことをしなければいけなかったのにそれが出来なかった。野党は本当に罪深く無意味なことをやってしまったなと思いました。
第1位 『皇室典範改正案、衆院を通過 中道賛成、今国会成立の公算』
読売新聞7月10日の記事 https://www.jiji.com/jc/article?k=2026071000129&g=pol より、
『皇族数の確保策を盛り込んだ皇室典範改正案は10日午後の衆院本会議で可決され、参院に送付された。中道改革連合が同日、賛成を決定。与党に加えて国民民主、参政両党も賛成した。参院の審議を経て、今国会中に成立する公算が大きい。
これに先立ち、改正案は午前の衆院議院運営委員会で木原稔官房長官が趣旨説明を行い、審議入りした。自民党の小林鷹之政調会長は、養子の子の皇位継承権についてただした。木原氏は「男子の場合は皇位継承資格を有する」と明言した。
中道の中野洋昌幹事長代行は、与野党の「全体会議」で皇位継承は議論の対象ではなかったと指摘した。木原氏は「立法府の将来の検討を先取りしたり、縛ったりするものではない」と釈明。将来の見直しを求める付帯決議に触れ「趣旨を尊重して対応すべきことは当然だ」と述べた。
日本維新の会の藤田文武共同代表は、養子対象年齢を15歳以上とした規定に改めて懸念を表明。国民民主の玉木雄一郎代表は「(改正案を巡り)世論が分断している状況は極めて憂慮すべきだ」と述べた。
質疑終局後、改正案は可決され、本会議に緊急上程。議運委では、将来の見直しに当たっては養子入りした旧宮家男系男子を取り巻く環境などを勘案することを求める付帯決議が採択された。』
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審議時間が僅かに3時間半しか無く、「国民の総意」とされる天皇陛下の継承者に大きく影響する内容であるにも関わらずほとんどの方はこの法案の問題点について分かっていないのではないでしょうか?
女性皇族は結局のところ皇族なものの配偶者はどういう扱いなのかも分かりません。
今のままでは、「愛子天皇派」も「男系男子派」も誰も納得しない状況になっています。
憶測ではありますが、これは「麻生家が藤原氏化」を狙っているのではないか? と言われており、非常に政治的意図を感じる様相となっています。
※ 詳しくはこちらをどうぞ https://ncode.syosetu.com/n1950ml/
しかも30年後には見直すという程度のものらしいので、2600年――最低でも系譜が分かる1500年の歴史がある皇統がそんなに簡単に変えられて良いのか? とも思います。
なるべく多くの日本国民が納得する形で無ければ将来の天皇陛下は「日本国統合の象徴」とは言え無くなってしまいます。
逆の意味で皇室の格を落とす作戦なのではないか? と邪推してしまいます。
しかも更に問題なのが、この周知が国民に不十分かつ納得できない法案を共産党とれいわ新選組以外の党が衆議院では賛成に回ってしまったことです。
焦らなくて良い定数削減だけを後回しにしたことに満足するのではなく、こういった国の形を作るような問題を先送りさせて国民全体で議論する機会を与えるべきだったのではないでしょうか?
ここで賛成に回る野党は審議時間3時間半しかないことも含めてすべて是認していることを意味しており、本当に日本の政党は全て深刻な状況なのだなと思ってしまいました。
いかがでしたでしょうか?
今週は国会が再開されましたが「与党も酷いが野党も酷い」という日本の深刻な状況を如実に現わすことばかりが起きたような印象があります。




