☆56☆
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秋菜が憤然と、
「証拠はあるの!?」
炎華が鋭く、
「それも、お角違いね。
なぜなら、秋菜には事件が起きた時、
すり変えた絵筆を、取り戻す事が出来なかったはずよ。
あの時、絵に夢中だった春海は気づかなかったけど、
じっくり見れば、
自分の絵筆じゃない、新しい絵筆だと気づくはずよ。
秋菜が新しく買った、絵筆だとね」
秋菜は一言もなく、うなだれる。
炎華が畳み掛けるように、
「現場は厳重に保存されているわ。
秋菜の絵筆はまだ、
春海の絵筆として保管されているのよ」
秋菜は今にも泣き崩れそうな、
悲壮な顔つきに変わる。
そこへ、竜破がフラリと現れ、
「そろそろ、いいかな?
巡からメールがあったぜ。
春海が回復したってな」
炎華が唇を尖らせ、
「盗み聞きとは、いい趣味とは言えないわね、竜破」
竜破がニヤリと笑い、
「まっ、時と場合によるわな。
美少女名探偵☆雪獅子炎華の名推理を聞き逃したくなかったんでね。
それはそうと、
春海が絵と道具を病院に持ってこいって言ってるらしいぜ。
巡から力仕事を頼まれちまったんだよ。
俺はこれから病院に行くぜ」
炎華が、
「ちょうどいいわ。私も春海に会いに行くところよ。もちろん、秋菜も一緒にね」
秋菜はやはり無言だった。
炎華が、
「秋菜をどうするかは、春海に決めてもらいましょう」




