53/58
☆53☆
☆53☆
翌朝、
通学中の女子高生を炎華が呼び止める。
「秋菜。ちょっといいかしら?」
秋菜が振り返ると、
「あら炎華ちゃん。どうしたの? あたしに何かご用?」
「とりあえず、学園の裏に行きましょう。話はそこでするわ」
秋菜が、
「わかったわ」
と、屈託のない笑みを浮かべる。
炎華と秋菜が虹祭学園の門を過ぎ、
校舎内の下駄箱を通り過ぎると、
三角型の校庭が広がっている。
無論、この時間は誰一人いない。
炎華が、
「毒を入れたのは、あなたね。秋菜」
秋菜が一瞬たじろぐ。が、微笑を浮かべ、
「何かと思ったら、そんな事?
そう言えば、炎華ちゃんは、この学園の事件を色々と解決してるらしいわね。
ちょっとした噂になってるわよ。
美少女名探偵☆炎華ちゃんってね。
でも、あたしが犯人っていうのは、ありえないわ。炎華ちゃんの誤解だわ。だって、あたしは」
炎華が秋菜の言葉を遮るように、
「分かっているわ。物理的には不可能。そう言いたいんでしょう。だけど、春海の性格や行動を熟知している、秋菜なら、犯行は可能なのよ。贋作作りの名人の、秋菜ならね」
余裕の笑みを崩さずに秋菜が、
「いいわ。それじゃ聞きましょうか。炎華ちゃんの名推理をね」




