表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/58

   ☆50☆



   ☆50☆


 美術部に入ると、

 ズラリと展覧会に出品する絵が並んでいた。

 が、春海と秋菜だけは、今だに絵を描いていた。

 春海は地獄で苦しむ人々の絵を描いては消し、描いては消し、を繰り返していた。

 どうやら地獄の描写が気に入らないらしい。

 秋菜は相変わらず春海の贋作なので、

 春海の絵が仕上がらないと当然、秋菜の贋作も仕上がらない。

 冬子がため息をつきながら、

「秋菜にオリジナルを描くように言ったんだけど、結局また贋作で、春海が遅れれば同じように秋菜も遅れるのよね」

 七美が、

「でも、完成している絵もあるので、二人を除いて完成パーティをしています」

 巡が、

「と言っても、ささやかなパーティだけどね」

 ちょっとした飾り付け、大量のお菓子と飲み物を指し示す。

 秋菜が贋作を中断してパーティに加わる。

「お菓子は部費で買ってきたのよ」

 冬子が、

「またかい! さすがに、もう律華先生を誤魔化す事も出来ないわよ。

 どうすんのよ、お菓子ばっかり買ってきて!」

 秋菜が、

「まあまあ、落ち着いて、コーヒーでも飲んでよ。はい、どうぞ」

 カップにインスタントコーヒーを入れ、素早くポットからお湯を注ぐ。

 冬子が砂糖とミルクを入れてスプーンでかきまわした。

「仕方ないわね。その事は、またあとで考えるわ」

 なし崩し的にパーティが始まり、それぞれカップに飲み物を注ぐ。

 秋菜が思い出したように、

「そうだ、春海ちゃんにも」

 残っていたカップを手に取り、手早くコーヒーを作ると、お盆に乗せる。

 砂糖の小瓶も添えて運ぼうとするが、

「そうだ。お菓子も持っていかないと」

 戻ってスナックの袋をお盆に乗せると、

 春海の所まで運んだ。

 ピノの件もあるし、

 また、春海の怒りを買わないよう、

 秋菜なりに気をつけているようである。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ