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☆39☆
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炎華が、
「最高傑作というのは、子供の頃、春海の屋敷の壁に描いた七美の絵の事ね。でも、あれを塗り潰したのは、春海の父親じゃなかったかしら?」
七美が、
「春海が父親を止めるべきだったのよ」
炎華が、
「それは、子供には無理ね。それより、あなたこそ、どうするの? まだ、春海の絵を狙うのかしら?」
一瞬、七美が言葉に詰まり、首を振る。
「もう、やらないわ。あのあと、後悔したもの。あたしは、絵じゃなくて、魂そのものを引き裂いたんじゃないかって。
秋菜先輩の辛そうな顔を見たら。
もう、そんな事は二度と出来っこない」
炎華が、
「なら安心ね。この件は、外部の犯行という事にして、律華に伝えるわ。ただし、七美がこんな事件を二度と起こさなければ、の話よ」
七美がうなずいた。




