☆37☆
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炎華が、
「律華に会いに行きましょう。状況を伝えないと」
冬子が、
「それもそうね。あんな先生でも、一応、顧問だから」
竜破が、
「俺はパスだな」
炎華が竜破をにらみつけ、
「一緒に来なさい。重要な話があるのよ」
秋菜が、
「んじゃ、あたしも一緒に」
炎華が、
「あなたは来なくていいわ」
秋菜が、
「そんな〜〜〜っ!」
冬子が、
「もう授業が始まるでしょ、さっさと教室に行きなさいよ。私は律華先生に簡単に報告してくるから」
秋菜が涙目で、
「うわあ〜〜〜ん! 冬子がイジメる〜〜〜!」
と言って立ち去った。
冬子が、
「イジメてないわよ!」
と憤慨する。
七美と田中も教室に戻って行った。
職員室の扉の前で炎華が、
「報告は冬子にまかせるわ。竜破もそうして」
竜破が目を丸くして。
「なんだよ、律華に会わないのかよ。それなら、そうと最初から言ってくれれば、プレッシャーが減ったのに」
炎華が皮肉げに微笑し、
「それは、律華が嫌いという事かしら?」
竜破がうんざりしたように、
「苦手なだけだよ」
冬子が職員室に入った。
すかさず竜破が、
「それで、重要な話って何なんだい?」
炎華が鍵の返却ポストを指差し、
「フタを開けてちょうだい」
竜破が、
「そりゃ構わないけど、何かあるのか?」
炎華が、
「たぶん、あると思うわ」
竜破が、
「よし、開いたぜ」
炎華が、
「手際の良さは、まるで怪盗みたいね」
竜破が、
「ただの特技だよ」
炎華がフタを開けて中を調べる。
無論、鍵は職員室に移されて、今は何も入ってない。
「あったわ」
毛糸のクズを取り出すと、
ビニール袋にしまった。
竜破が、
「それが事件と関係があるのか?」
炎華が、
「犯人のトリックと関係があるのよ」




