☆34☆
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美術室には冬子部長が呆然とした顔つきで立ち尽くしていた。
その場にいた巡が炎華に、
「炎華ちゃん。来てくれたんだ。ご覧の有様よ酷い事するわね」
竜破が、
「巡から連絡を受けて、すぐ炎華に電話したんだよ。
今、この事を知っているのは、
冬子部長、
巡、
俺、
それに、炎華の四人だけだ」
炎華が、
「巡はなぜ美術室に来たのかしら?」
巡が、
「冬子部長の悲鳴が聞こえたのよ。
美術室のほうだったから来てみたの。
そしたら、この有様でしょ、すぐ竜破に炎華ちゃんに伝えるよう言ったのよ」
炎華が切り裂かれて床に散乱した絵を見つめる。
その美麗な眉をひそめ、
「これは、春海の絵じゃないわね。贋作よ」
冬子部長が目を見開き、
「えっ!? まさか?」
冬子部長が散乱した絵をもう一度じっくり見直す。
「本当だわ。これって、秋菜の贋作じゃない。でも、何で秋菜の贋作が切り裂かれたの?」
炎華が美術部の控室に入る。
秋菜の贋作を調べると、
数枚ある贋作に紛れて、昨日、春海が描いた絵が見つかる。
「秋菜の贋作の中に、春海の本物の絵が混じっていたわ。
誰かが、春海の新作と秋菜の贋作をすり替えたのよ」
冬子が安心したように、
「それは、本当なの? でも、どうやってすり替えたの?」
炎華が、
「昨日、秋菜は、春海の絵とイーゼル、とかを控室に片付けていたわよね」
冬子が、
「あの時にすり替えたのね! でも、何でなの?」
炎華が、
「さあ? 本人に聞いてみるといいんじゃない」
冬子が秋菜を電話で呼び出した。




