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第4話☆22☆
第四話
〜引き裂かれた贋作〜
☆22☆
美術室の前で炎華が、
「ここが美術部の部室ね」
扉を開けて中に入る。
美術室特有の絵の具の臭いや、テレピン油の臭いがかすかに感じられる。
美術部は美術室を部室として利用していた。
竜破が、
「それじゃ、俺の案内はここまでって事で、いいよな」
帰ろうとする竜破を炎華がキッと睨みつけ、
「最後まで付き合いなさいよ。途中で逃げ出すなんて、男らしくないわね」
竜破が、
「わかった、わかった。最後まで付き合うよ。そんな、おっかない顔すんなよ。美少女名探偵☆炎華ちゃんが台無しだぜ」
炎華がニッコリと微笑み、
「わかればいいのよ、わかれば。ねえ、ユキニャン」
「ニャウ!」
我輩は肯定した。
ずいぶん遠回りをしたが、ようやく美術部にたどり着いたのである。
春海はどこか?
我輩が室内を見回すと、美術室のずっと奥、大きな窓の下にイーゼルを置いて、春海が黙々と大きな絵を描いていた。




