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天使の休息


 2009年の秋。怜奈が出演する予定だったドラマは新人の今井さくらが代役をすることになり、打ち合わせが終わると、俺はさくらから呼び出された。

「大石君、高校時代のこと覚えてる?」

「いじめ集団の事か?」

「いじめ問題の真相、知ってるの」

「本当か?でも、時効になっているから警察は動かないんじゃ?」

「でも3年前でしょ?話せば、動いてくれるよ」

 俺は警視庁の知り合いに櫻井がいるため、高校時代に起きたいじめ問題の真相を暴くことになった。

「櫻井君、今いいか?いじめ問題の事なんだが、真相を知っている子がいるんだよね」

「今、ちょうどいじめ問題のことで捜査になっていてね。ぜひ、時間が合えば、話を聞きたい」

 俺とさくらは、警視庁捜査課へ行くことになった。さくらの証言では、教員いじめではわざと痴漢行為をさせ、無罪を着せたという。それは教員から金をせびるためであった。生徒には毎回、問題を起こすたびにその生徒のせいにして、隠ぺいをしていたという。

 聞いていた櫻井は、メモをしていた。すると、話に興味を持った田口貴之と宇佐美正恭が話しかける。

「大石君、この人が言っていることって本当か?」

「そうなんだよな。あのいじめ問題って自殺者が多く出ているからな」

「学校は動いてくれたが、被害者の親が憤慨して、急遽警察まで介入することになった」

「今でも続いているなら、問題になるかもね」

 俺は怜奈にはいじめ問題のことを調べていると告げず、お見舞いに行くと病気がまだ治らないと話す。

 しばらくすると、2011年夏。怜奈の病気が治った。一度退院することが出来たため、最後になるかもしれないと怜奈は旅行に行こうと俺に話した。

 仕事を休み、俺は怜奈、夏帆とほのかで旅行に行った。俺は旅館の予約や行先などを決め、怜奈と最後の旅行をした。

 海を見ていた時の事。怜奈は俺に「生まれ変わったら、大石君のそばにいるから。天使になってね」

  俺は男泣きをし始めた。俺は子供時代から泣き虫と言われ続けていた。

 怜奈は亡くなったら、俺は泣くと言ってしまい、また俺は泣いた。

旅行から帰ると怜奈はソファに座っていた。怜奈は何かを言おうとすると俺は聞いてなかった。

 その何かとは俺が後から知ることになる。怜奈は働いている「雪の天使」を辞めていたらしく、遥たちからはもう少し、続けてほしいと言われていた。怜奈はまた病気になったら、迷惑掛かるからと辞めたという。

 俺は怜奈と将来、結婚したらいいなと思ったが、今は病気を治すのが優先と考えていた。怜奈は俺が持っているぬいぐるみを抱えて眠っていた。

 夏帆とほのかは怜奈が残した願いを知っており、それを俺はまだ知らなかった。

 怜奈は女優活動を休んでいる間、急に体調が不良になってもおかしくはないと考えていた俺は定期的に病院で検査をしようと勧めた。

俺は事務所に行くと、怜奈のマネージャーの中澤さんから怜奈の体調について話し出した。

「怜奈ちゃん、大丈夫か?」

「中澤さん、大丈夫ですよ。」

 小峠さんは俺が怜奈の看病をしていることを知っていた。中澤さんは怜奈が元気なるよう動画を撮影していた。

 それを見た怜奈は俺に飲んでた飲み物が噴き出たじゃん!と送られてきた。

 怜奈はしばらく、飲酒をしておらず、ソフトドリンクを飲んでいた。

 中澤さんは大笑いし、小峠さんはいつものように「なんて日だ!!」と叫んだ。

 俺は佐藤と音尾がいる自宅へ行くことにした。佐藤は怜奈が病気になって、女優活動を休止していることで心配になっていた。

 怜奈が「雪の天使」を辞めた話などで佐藤はもったいないと告げた。すると、ほのかから連絡が来たことに気付いた俺は部屋を出ると、ほのかは怜奈が定期健診で、いじめ集団が病院で暴れていて、危害を加えられたという。

 怜奈は頭を怪我したとほのかから聞いた俺はいじめ集団への怒りが爆発寸前だった。ほのかと夏帆はパニック状態になり、周りにいた女性に助けられたという。怜奈は、怪我したため、自宅へ戻ると怜奈は倒れていた。



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