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銀河戦記/脈動編  作者: 神崎理恵子
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第十一章・共同戦線 Ⅰ


軽巡洋艦スヴェトラーナ

 精神感応テレパス=族長ドミトリー・シェコチヒン

 念動力サイコキネシス=ローベルト・ポルーニン

 遠隔念動力テレキネシス=チムール・オサトチフ

 瞬間移動テレポート=エヴゲニー・ドラガノフ


高速戦艦サラマンダー

 指揮官 =ウォーレス・トゥイガー少佐

 言語学者=クリスティン・ラザフォード¥

 ミュー族=エカテリーナ・メニシコヴァ



 貴賓室に移動して懇談を続けるシェコチヒンとトゥイガー少佐。

『我々は、一万年の時を越えて繋がっている家族であるな』

 と感慨深げに言葉を発するシェコチヒン。

「その通りです」

 トゥイガー少佐も相槌を打つ。

『あなた方の軍の最高司令官が、我々の開拓移民時の総裁だったとはね。意外というべきか、ちょっとした歴史の悪戯だ』



 インターフォンに秘書官から連絡が入った。

『エカテリーナ・メニシコヴァが来ました』

 トゥイガー少佐が応答する。

「通してくれ」

 扉が開いて、車椅子に乗ったエカテリーナ・メニシコヴァとクリスティン・ラザフォードが入室してくる。

『おお、カチェーシャじゃないか。無事だったのだな』

「はい。この艦の人々に助けて頂きました」

『捕虜ではないようだな』

「客人として遇して頂いています」

『そうか、良かったな』

「この艦の人々は悪い人ではありません」

『分かっている』



『ともかくアルビオン共和国が信用ならぬことは、身をもって実感していただけだろう』

「一万年隔絶されている間に先祖返りして文化を失って、元々は同じ国家だったのに、両国は敵対国家となってしまったようですね」


 移民したての頃は、まだみんな仲良く開拓に勤しんでいた。ところが開拓地を広げるうちに同一民族だけが集まったコロニーが出来始めた。だが如何せん人口が極端に少ないので、人口殖産のために人工授精からクローンまで、ありとあらゆる方法で人口を増やそうと努力したコロニーがあった。それが祟って障碍者を多数出して、やがて遺伝子まで異常をきたすようになって、常態的に障碍者が出るようになった。

 障碍者は迫害され、ますます隔絶感が広まっていき、反乱を起こして唯一の開拓移民船を略奪して、宇宙へと飛び出した。

 遺伝子異常の者同士の交配が続いている事が、稀に超能力を持つ者を生む出す要素となった。


『さてここで提案だ』

「提案ですか?」

『アルビオンは我々の宿敵、そして君達も奴らのやりようを知ったはずだ。ここは共闘して、クラスノダールの奪還をしようじゃないか』

「共闘ですか? それで奪還なった時の惑星の処遇はいかに?」

『知っての通り、クラスノダールは地表には居住できない。地下都市を築きたくても我々では技術力が足りない。せいぜい洞窟内に基地を建設する程度だ。君達に全権を与えても良い』

「それでよろしいのですか? 私達は、どちらかと言えば侵略者ですよ」

『私はテレパスだ、君たちの国家や民族の素性は潜在意識まで含めて読み取った。アルビオンとどちらと共闘を結ぶかと言えば、答えは一つだ』

「なるほど、信じていただけるというわけですか」

『うむ。アルビオンより遥かにな』

「分かりました。我々も、あなた方を信じましょう」


 数時間後、本隊と合流したサラマンダー。

「申し訳ありませんでした」

 クラスノダール駐留艦隊を指揮していたダグラス・ニックス大尉は平謝りする。

「構わんさ。命令を守り、艦隊に大した損傷も受けていないしな」

「再度奪還すると聞きましたが?」

「ああ、参謀達を集めて会議を行う。手配してくれ」

「かしこまりました」


 数時間後、会議室に集まった参謀達。

 シェコチヒンを交えて、事の次第を参謀達に説明するトゥイガー少佐。

「その方が、テレパスというのは本当ですか?」

 信じ難いといった表情で尋ねる一人の参謀。

「ためしてみるか? そうだな……、君の秘密を聞いてみるがよい。例えばお尻にいまだに青あざがあるとかなんとかな」

「子供じゃあるまいし、ありませんよ」

 憤慨する質問者。

「例えばだよ」

 その受け答えに感ずることがあったのか、

『いいだろう。君の秘密は、臍の上あたりに一本毛が生えている、だろう?』

 と彼の秘密を暴露してみせるシェコチヒンだった。

「あ、当たっている……」

 驚く質問者だったが、もっと深読みされれば誰にも知られたくない本当の秘密も知られるという事を心配するのだった。

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