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銀河戦記/脈動編  作者: 神崎理恵子
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第三章・第三勢力 Ⅲ



 司令   =ウォーレス・トゥイガー少佐(英♂)

 副長   =ジェレミー・ジョンソン准尉(英♂)

 艦長   =マイケル・ヤンセンス大尉(蘭♂)

 航海長  =ラインホルト・シュレッター中尉(独♂)

 通信士  =モニカ・ルディーン少尉(瑞♀)

 レーダー手=フローラ・ジャコメッリ(伊♀)

 軍医   =ドミニクス・ビューレン(蘭♂)



 地上から、軌道エレベーターを昇るトゥイガー少佐とジョンソン准尉。

 副長も一階級昇進していた。

 到着したのは、建造なったばかりの宇宙ステーション。

 宇宙港にハイドライド型高速戦艦改造Ⅱ式、サラマンダーが停泊している。

 トゥイガー少佐とジョンソン准尉が乗り込んでゆく。

 乗艦管理員のチェックが入る。

「ウォーレス・トゥイガー少佐及びジェレミー・ジョンソン准尉、乗艦許可願います」

 二人、胸に付けていた徽章バッチを外して管理員に渡す。

 管理員は徽章を機械に通して、人物確認と乗艦処理を行い、バッジを返しながら、

「ウォーレス・トゥイガー少佐とジェレミー・ジョンソン准尉、確認しました。乗艦を許可します」

「ありがとう」

「乗員は全員揃っています。すぐそこのエレベーターを上がった所が、艦橋です」

「分かった」

 二人がエレベータ前に着くと、自動的に扉が開く。

 徽章は階級・身分を示すと共に、艦内の主要施設を使用できるキーアイテムともなる。


 艦橋に入る二人。

 一斉に立ち上がって敬礼するオペレーター達。

「出港準備完了しております」

 艦長のマイケル・ヤンセンス大尉(蘭♂)が報告する。

「ご苦労様」

 艦橋の指揮官席に陣取るトゥイガー少佐。

 副長のジョンソン准尉はその脇に立つ。

「随伴艦の艦長お二人から通信が入っております」

 通信士は、モニカ・ルディーン少尉(瑞♀)だ。

「繋いでくれ」

 正面スクリーンに二人の艦長が映りだされる。

「戦艦ビスマルク号、艦長ハーゲン・ネッツァー大尉であります」

「装甲巡洋艦フィルギア号、艦長ジェラール・プルヴェ大尉です」

「新たなる任務だ。よろしく頼む」

「はっ!」


「しかしサラマンダーと言えば、七万隻の艦船を統率した旗艦、銀河随一の名艦中の名艦だったのに……。今は、たった三隻の小隊クラス。寂しいですね」

「ハイドライド型高速戦艦改造Ⅱ式で、こっちに来ているのはこの艦だけだしな。そもそも民間船や民間人ばかりで、軍関係はほとんど来ていない」


 オペレーター達は、指揮官の合図を待っている。

「よし、行こうか!」

 下令と共に動き出す。

「エンジン始動。係留解除」

 ジョンソンが具体的な指令を出し、オペレーター達が復唱する。

「エンジン始動します」

「係留解除」

 艦が少し揺れた。

「よし、微速前進!」

 サラマンダーが動き出し、二隻の随伴艦も追従する。

「コース設定、α34β134ベンチュリー恒星系」

「コース設定しました」

「機関出力最大、全速力へ!」

「機関出力最大!」

「全速力!」

 次第に速力を上げるサラマンダー。

「ワープ設定しました」

「ワープ!」

 異空間へと飛び込む艦隊。



 宇宙空間に現れるサラマンダーと随伴艦。

「目標地点近くに着きました」

「付近に船はいないか?」

「いないようです」

 レーダー手のフローラ・ジャコメッリが答える。

「よし、索敵機を出してみようか」

「手配します」

 副長のジェレミー・ジョンソン准尉が、索敵機の手配のために艦載機発着場へと向かった。

「航海長、この恒星系の星図を出してくれないか」

「分かりました。スクリーンに出します」

 航海長のラインホルト・シュレッター中尉が機器を操作して映像を出した。

 青白く明るく輝く主星と赤色巨星からなる連星(ベンチュリーA・B星)が、中央に表示されており、それらを楕円軌道の焦点となすガス状惑星が公転している。

 三重連星以上の恒星系には、軌道が安定できないために惑星は存在できないとされている。なので惑星探査の候補から三重連星以上は外されている。


 その惑星を回る衛星の資源調査を行っていた探査艇が、不審な船を見かけたというのだが……。

「本艦を衛星方向に回してくれ」

「了解。周連星惑星ベンチュリーABbに向かいます」

 周連星惑星とは、連星をなす恒星Aと恒星Bの周りを回る惑星。恒星名A+Bに小文字bと付属名を付けるのが慣例である。多数ある場合はABcなどとなる。


 衛星に到着した。

「先に来ていた調査隊がどうなっているか調べる必要がある。上陸舟艇を出してくれ」

 数時間後、調査隊の活動拠点となっていた基地付近に宇宙服を着て降り立つ。

 随行員として少佐の他は、副長そしてドミニクス・ビューレン軍医である。

 その目に映ったのは、完全に破壊された基地だった。

「酷い有様ですね」

「ああ、どっちの国家勢力がやったのか?」

「問答無用に攻撃されてますから、滅亡都市国家と敵対する方でしょうね」

「ともかく生存者がいないか探してみよう」

 少佐の指示で、基地内を捜索する。

「少佐、この人生きています! 早急の手当てが必要です」

 軍医が早速生存者を見つけた。

 艀をもう一隻呼び寄せて、軍医と共に帰還させて、副長と一緒に捜索を続ける。

 乗ってきた艀を使うと、万が一の時の退避手段がなくなるからである。敵の存在がある以上、当然の措置であろう。

「よし、もう少し探ってみよう」

 敵に関わる何かが落ちていないかと、辺りをさらに詳しく探し始める。

 しばらく歩き回っていると、不発弾と思われるミサイル弾が地面に突き刺さるように埋没していた。

「敵の兵器か……。科学力の水準を見極めることができる」

 工兵隊を呼んでミサイル弾を回収する。

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