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宇宙人と、地球の日々  作者: 伊那
最終章 その後の地球の場合
22/23

幕間 小ネタ集2

フェルナン「アリシアって普段ダイナーで働く以外何してるの?」

アリシア「バイク飛ばしてあちこちを見聞して回ってるわ」

フ「バイク乗るんだね……(似合う)」




フ「《共有》、イマイチ分からない」

ア「小さい子って自分が上手くできなかったことを他人にしてもらってまるで自分ができたかのように誇って威張ることあるじゃない、あんな感じに近いわ」

フ「そうなの……? 分かるような、分からないような」

ア「それかツイ廃すぎてフォロワーの気持ちになりすぎちゃう感じ?」

フ「急に俗っぽい……」

ア「フォロワーに見てないアニメの話されすぎて見てないのにかなり詳しくなってる感じ?」

フ「オタクの話だっけ?」




フ「自分たちの言語なくなったの? 確かに《共有》があるなら言葉も不要になるのかな……」

ア「一人の言語学者がそれはなくすべきじゃないって熱弁したので取っておく事にしたわよ」

フ「そういう感じなんだ」




***




コタロウ「私も擬態に合わせて地球上での名を考えたのだが一度も使う機会のないままだった」

アリシア「地球ではなんと呼ばれていたの?」

コ「コタロウ、だ」

ア「なんとなく響きがいいわ」

コ「どちらかというと軽やかな印象がある。もう少し重厚な響きがよかったのだが……擬態だって成人して久しい男性の見た目にしたというのに」

ア「北海道犬の画像ないの……(調べ中)あ、かわいい」

コ「…………」


※本来の擬態はナイスミドルの紳士で名前は六藤戎史むとうかいしの予定だった模様




アリシア「まだあのことは《共有》されるまで時間あるけど、あなたにはもう言っちゃうわ。わたしみたいな子を一人置いてきたわ」

コタロウ「君みたいというと……もしやシュウヤ君の事かな。どうやったんだい?」

ア「普通に電話した」

コ「《共有》の個人回線ではないのだな」

ア「どこかで情報漏れても嫌だったし。彼には緊急事態が発生したからすぐに我々の《共有》と地球上の情報を遮断して、一月ひとつきはどこか地下にでも潜んでなさいって言ったわ」

コ「大変そう」


※体験したことが《共有》されるまでにはタイムラグがある




***




「ちょ、いきなりザックじゃないですか……パートナーディノスで一番好きな子!」

 それはアンキロサウルスをモデルにしたディノスだった。

(雨夜ちゃん、あのディノスがイチオシなんか)

 テンションが上がりすぎて夙也に話しているのか、ひとりごとなのか分からないつぶやきを続ける雨夜。人込みに流されて雨夜の姿を一瞬見失った。すぐに見つけることができたが、原画にかなり顔を近づけて食い入るように見つめる雨夜を邪魔してはいけないと思えた。

 その横顔を、瞳を、こっそり盗み見ても気づかれる心配はない。ずっとこうしていたいが、いかんせん人が多すぎる。夙也はしばし人を避けながらも雨夜を見守っていたが続けるのは難しいと知る。自分も自分のペースで展覧会を楽しもうと思い直す。

 その先はディノストリームを知ったばかりの夙也でも楽しめたが、昔からのファンにはもっと時間が必要らしい。振り返っても雨夜はいない。少し来た道を戻ると彼女を確認できたが、その場から動かない。先に行って待っていようと決める。

 グッズ売り場を見ながらスマートフォンを眺めても、まだ何か通知はない。グッズを見ながら気楽に待っていよう。いろいろなグッズがあるようだが、一番種類があるのはキーホルダーのようだった。なんとはなしに目にしていると、雨夜の一番好きだというザックのキーホルダーが残り一個になっている。近くの客がキーホルダー売り場を見て、ザックの隣のキャラを手に取っている。

(あ、買われてまう?)

 思ったら、夙也はその客の隣に立っていた。ザックは変わらず取り残されているけど、別の客が来る前にと彼は決意した。

 混雑するレジに並んでいると、あと数人で夙也の番という時にスマートフォンが雨夜からの通知を知らせた。お互いを見失っていることにやっと気づいたらしい。できれば買っている瞬間は見られたくない、そう思って少しだけ間をあけて返信した。会計が済んだ頃、まだ雨夜が出口にいないのを見て安心する。

 これを受け取った時の彼女の顔を思い浮かべる。喜んでくれるだろうか。

 想像するだけで、穏やかな気持ちになる。

 出口に待ち続けた顔を見かけただけで夙也は満たされた気持ちになった――。

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