75_浦島太郎の強さ
おはようございます。きんぴらです。
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私は昔話が好きだ。
小さい頃はよく昔話を読み聞かせてもらった。主に母親から。
それに、『日本昔話』というテレビ番組もあって、話が面白くてよく観ていた。怖い話のときは嫌だったけれど。
……違う、浦島太郎は童話だ!
今日は浦島太郎の話だ。
話を知らない人のために、ネタバレをしないように書く。
亀が浜で子供達にいじめられているところを浦島太郎という青年が通りかかり、子供達から亀を助けるのだ。亀はお礼に海の中にある竜宮城に浦島太郎を招待する。
竜宮城に着くと、ふしだらな服装をした美女たちと旨そうな魚たちが踊り狂い、新鮮な魚介類の豪勢な食事が並ぶ。踊っている魚介を見ながら新鮮な魚介を食べる。踊っている魚介たちの気が知れない。
「自分たちは大丈夫」
などと思っているのだろうか。考え直した方がいい。
浦島太郎は竜宮城を堪能すると、竜宮城の城主である乙姫様から『玉手箱』なる秘宝を授けられます。
「ぜってぇじじぃにあるまで開けんじゃねぇぞ! わかったな!」
乙姫様はそのように浦島太郎に釘をさします。
亀に乗って地上に帰った浦島は、好奇心旺盛の助平心で玉手箱を開きます。するとモヤがもくもくと出てきて、ジーニーが現れたのです。
というお話。ネタバレしないように工夫しました。
ここからが本題です。私は知らなかったのですが、実は浦島太郎が竜宮城に行くまでにかかった時間が設定されているのです。
それではクイズです。ででん!
浦島太郎が竜宮城に行くまでにかかった日数は?
「うざ」
と言われそうなので回答する。
なんと、10日かかっているのだ。驚いただろう。10日……1週間以上亀の背中に乗って竜宮城にたどり着いたのだ。
童話だから気にしなくてもいいと思われるだろう。私もそう思いたい。この10日という設定さえなければ、私も気にしない。だって童話だから。『亀助けて竜宮城に行った』と頭の中で解決されて終わりなのでよい。
だが、『亀を助けて10日かけて竜宮城に行った』となってしまうと、10日という設定のせいで10日について知りたくなってしまうのだ。
10日という設定がなければ亀の背中から竜宮城にひとっ飛びで情景描写が切り替わるので問題ない。「10日」というキーワードのせいで10日間海を泳ぐ亀にまたがる浦島太郎の情景描写がカットインしてしまうのだ。
休憩はあったのか?
ずっと亀の上だったのか?
嫌にならなかったのか?
食事はどうした?
酸素はどうした?
考えたくもない。10日かかったなど設定すべきではない。変なリアリティをそこで出すな。童話なんだからふわふわさせておいてくれ。
ふう。
大人になった私はこうして浦島太郎に踊らされる結果になってしまったという話だ。
それにしても浦島太郎はすごいと思う。
それは亀を助けたことではない。助平心で玉手箱を開けた勇気でもない。
出会ったばかりの亀と二人きりで10日間一緒に過ごせる、そのコミュニケーション能力の高さに……だ。
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童話は久しぶりに見ると面白いですね。最近は動画で読み聞かせもやっていますし、お子様がいらっしゃる方は一緒にご覧になってみてはいかがでしょうか。大人になったことで、子供のころとは違う視点で楽しめると思いますよ。
今日は土曜日ですね。仕事の方も、趣味に没頭する人も、家でグータラする人も、頑張って行きまっしょい!
きんぴら




