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27/1994

27_蝉の声

おはようございます。きんぴらです。



 私は夏が好きだ。そして今は夏だ。


 夏といえば連想するものがたくさんある。花火、フェス、海、山、すいか、アイス、かき氷、プール、扇風機、クーラー、カブトムシ、クワガタ等々書き始めればきりがないのでこのあたりにしておく。その中でも私が特に夏を感じるのが、匂いと音だ。


 慣れてしまうとあまり感じないが、夏になった時と、冬になった時、明らかに季節が変わったと感じる匂いがする。それがなにから発生している匂いかわからないが、それを嗅いだ時「夏が来た」と思うのだ。


 でもう一つの音。これがすごい。主に声だ。


 虫の声とカエルの声が特に夏を感じさせる。私は田舎に住んでいた時、夜はカエルと虫の声に癒されながら眠りについていた。私の昔からの夏の風物詩だ。だが寂しいことに都会に住むようになって、虫の声もカエルの声も聞こえなくなった。聞こえるのは車の音くらい。


 だが、都会に来ても変わらないものが一つだけある。それは蝉の声だ。家にいても蝉の声だけははっきりと聞こえる。ミンミンと、ジージーと夏を告げる。彼らにそんな役割の自覚はないのだろうけど。彼らの命が夏を告げている。


 一週間しかないと言われる彼らの空での生活。彼らはなにを叫んでいるのだろうか。短命を嘆いているのだろうか、空の美しさに驚嘆しているのだろうか、それとも、人間のように家族を探しているのだろうか。


 一生わからないだろう。それでも聞いてみたいなぁと思う。彼らが何を思って大きな声を夏の空に響かせているのか。今日も何万匹もの蝉が命を落とすのだろう。彼らは何を思って地に伏せるのだろう。蝉と会話できる機会があれば是非とも聞いてみたいものだ。


 都会に来ても、変わらず夏を告げてくれる蝉の存在に感謝しつつ、今日も散歩をする。


 ジリジリと照りつける太陽。暑い。


 「今日もいい天気だ」


 ミンミンと鳴く蝉。うるさい。


 「今日も本当にいい天気だ」



きんぴら








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