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114_SかMか

おはようございます。きんぴらです。


今日は11月9日。月曜日だ。


 一昨日、こたつ布団を出したとのエッセイを書いたが、今日はまた一段と寒い。今は新宿の行きつけのカフェにいるのだが、コートを着てきて本当によかった。ものすごく冷える。コートを着ていても少し寒いくらいだ。


 スーツ姿で街を歩く人を見ると、その服装だと今日は寒くないかと思ってしまう。逆にコートを着ているのは私だけ。


 ……風邪をひいたのか?


 さて、今日は超日常の話題について書きたいと思う。先に言っておくが大した話ではない。


 SかMか、ただそれだけの話だ……



 私は今日いつもの時間にカフェに来た。朝の7時過ぎ。寒空の下コートを引っ掛けて、元カノからもらった黒色の斜めがけのバッグにメモ帳やボールペンを収めていた。コートを着ていること以外はいつもと変わらない。


 だが、店に一歩足を踏み入れるとすぐにいつもと違うことに気づいた。


 いつもの店員さんがいないのだ。男性の長身爽やか店員さん。私が来る時はいつもいて、休みはあるのだろうかと余計な心配してしまったものだから印象に残っている。


 私の注文の仕方は少し変わっていて、店内利用なのにドリンクは持ち帰り用のカップでもらう。もし外に出たくなった時に、持って出られるからだ。


 その長身爽やか店員さんは私がいつも注文するものを知っているので、かなりスムーズにやりとりができる。


 ところが今日はその男性店員さんはおらず、二人とも初めて見る女性店員さんだった。私はいつも通りモーニングのセットを頼もうとパンをトレーに乗せてレジに向かった。


「いらっしゃいませ。ドリンクは何にしますか?」

「アイスティーで。店内利用だけど持ち帰り用のカップでください」

「承知しました。サイズはいかがなさいますか?」

「……レギュラーで」

「Mサイズですね。承知しました。451円になります」


 私はしまったと思った。サイズにどのようなものがわからず、咄嗟に小さいサイズだと思ってレギュラーだと言ってしまったのだ。このカフェはSMLでサイズを分別しているのだ。


 そして気づいたのはすでに会計を告げられたあと。いつもならモーニングサービスで390円なのに、450円……これは完全にミスっている。


 とは言ってももう後ろでアイスティーを作り始めている。私は言い出せなかった。


 もちろん最初にレギュラーと言ってしまった私が悪い。だけれど、モーニングのパンを持ってきているのだから、sサイズじゃなくて良いのかくらいは聞いて欲しかったと思う。いや、私が悪いんだけれど。うん。


 そんことがあったのだとエッセイに書こうと思ったら、もうひとつ気になることがあった。


「これは……Mなのか?」


 私の前にあるカップ、このサイズは果たしてMなのだろうか。いつも頼んでいるSサイズのカップとの違いが全くわからない。


「お金だけMサイズ分取って、Sサイズじゃないかこれ?」


 SかMか。私の前にあるカップはSなのだろうか、Mなのだろうか。果たして私はSなのだろうか、Mなのだろうか。


 わからない。そしてあまり聞く気にもならない。「このカップって本当にMサイズ?」などと。ちょっと恥ずかしい。そして文面で見ると違う意味にも捉えられる。カップとはお持ち帰り用カップのことだ。勘違いしないで欲しい。


 お持ち帰りカップ……だめだ。どんどん墓穴を掘る。


 ふぅとため息をついてカップを見る。もうほとんどアイスティーは残ってない。下から1センチ程度がアイスティーの茶色に染まっている。


「あれ? もうこんなに減ってる! そんなに飲んでないぞ!」


 私は驚いた。


 カップにはいつもの非にならないほどの氷が入っていたのだ。控えめに言っていつもの倍くらい。


 どうりで減るのが早いわけだ。だってほとんど氷なんだもの。


 SサイズではなくMサイズを頼むと、料金は高くなり、氷が多くて明らかにいつもよりアイスティーの量は少ない…なんじゃこりゃ。


 私はMではないぞ。



きんぴら


 



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