表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

なろうラジオ大賞応募作

おっさんキラーウイルスのある世界

おっさんキラーウイルス、対抗薬の無いこの脅威のウイルスは、名前とは裏腹に女性の感染率が99.99999%である。


ただ、昔に悲惨な事件が起きた為に、今は女性の保有率100%としか公表されていない。


このウイルスは女性には空気感染するのである。

そして特に症状が出る事は無いと思われていた。


そしてこのウイルスの男性への感染経路は不思議な事に性交渉のみなのである。

ただ一度感染すると致死率100%なのがこのウイルスの脅威なのだ。40歳以上は感染後生存日数が3日以内で、それ以下の年齢では3日以内死亡率は約10%でそれを過ぎると政府に管理され40歳頃に加齢臭が急に酷くなる。それが死の合図である。

この事が名前の由来らしい。


「三組の加藤君()()送りになったらしいわよ。」

吉田香澄が話しかけてきた。

「という事は3日前の事件の被害者は加藤だったんだな。可哀想に。」

金本健二が答える。この2人は恋人同士である。


「加害者は43歳の処女だったらしいわね。」

「ああ、楽園巡り(予防接種)したくないって逃亡していたらしいね。」

30年前から40代女性の性犯罪が増加したらしい。健二にしてみれは、生まれた頃からそれが普通だったから増加と言われてもピンとこない。


最近の研究で性交渉した事の無い女性はおっさんキラーウイルスの影響で40歳を過ぎた辺りから性欲が増加し続け最終的に歯止めが効かなくなり犯罪に走るらしい。


「なんで楽園巡りから逃げるのか、理解できないね。」

「そう、私は少し気持ちは分かるかな。きっと心から愛している人がいたのだわ。」

香澄は悲しそうな表情になる。


「じゃあ尚更、楽園巡りをするべきだったんじゃないか。」

「複雑なのよ。聞いた話だと、楽園の男と身体を重ねるうちに愛が芽生えて彼氏と別れたとか、逆に彼氏を襲おうとしてしまって、逃げられたとか色々あるのよ。」

ガールズトークの内容は健二には刺激が強かった。


「そうよね。男の子は保健の授業無いものね。これは内緒の話なんだけどね。彼氏が楽園送りになったのに美菜子どこか喜んでる様子なのよ。いつも逢えないのは悲しいって言ってるけどね。ここだけの話楽園巡りって指名も出来るらしいの。」


その日から香澄のスキンシップが激しくなったのだが、知識の無い健二にはそれがいかに危険な事か分からず、喜んでいたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ