星を見つけられない日には
星を見つけられない日には
涙を拭いて
夜風に晒されるがまま
口笛を吹こう
くすぶる悔しさや
奥底の悲しみを
高く低く奏で
あらゆる山を越えるように
風は睦みあい
ひとつになって遠ざかる
それは
いつも胸にある羨望
滴り広がる憧景
追いかけるように
口笛を吹こう
風が黒い海原で波を産むまで
どうして言葉にならない
積み上げた欠片
もどかしい想いそのまま
私は星を見つけられないから
波の音に添って
この息を通して
口笛を吹こう
掠れていく音でさえ
私で出来ている不思議
見えない雲の向こう
人知れず瞬いた光へ
どんな色とも
名付けられやしないから
まだこの胸で輝いている