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ミッドガーデンの神プレイヤー ― 無課金の俺が伝説の救世主になるまでの軌跡 ―  作者: まさな
第六章 変わりゆく世界

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第七話 プレイヤーの敵

 ユキが動けるようになってから蒼星騎士団本部で小雪達と合流し、再びダークセインの狩りへ。


「ねえ、なんでお姉、そんなにお兄に怒ってるの?」


「それはコイツが…なんでもないっ!」


「小雪、その事はもう良いから」


「すっごい気になるんだけどなぁ」


 ユキの事はそっとしておきたい。

 俺が触ったのは白い猫であって、なんの楽しさも無かったし……いやいや、オホン。


 さあ、ゲームを純粋に楽しもうじゃないか。


 ソラからもらった〈ニブルヘイムの通行証〉だが、まだ使っていない。

 何でアイツが俺の母さんのことを知っているのか……またソラに会ったときに聞くとしよう。

 ユキは自分で運営に不具合報告を入れていた。

 ログアウトは一度試してみたが、普通にできた。

 戦闘中や特殊なイベントは普段でもログアウトできないと言うし、それだったのだと思う。

 しかし、プレイヤーがイベントを起こすのはどうやったのか…。


「さっき掲示板を見たっスけど、ダークセイン侵攻の話が公式にイベントとして発表されたそうっス。これでプレイヤーもたくさん参加してくるから、気を付けないとPKされるっスよ」


 ミホが言う。


「おお、やったろーじゃねえか! アタシが返り討ちにしてやるぜ!」


 ナツキは気合いが入ってるな。強敵に燃えるタイプなんだろう。


「いいけど、敵わないような高レベルプレイヤーは普通に逃げるぞ?」


 俺は念のために言っておく。


「ああ、そこはリーダーに任せるよ」


「このメンバーならそう簡単にはやられないと思うなあ。お姉なんてデュエルのランカークラスだと思うし」


 小雪が言うが、ユキは強いからな。


「知ってるランカークラスが敵に出てきたら、すぐ教えてくれ」


「「了解!」」


 ミルフィの事が心配だったが、まだ帝国軍とフェルディア王国軍はぶつかっていない。

 それにミルフィは強いからな。


 〈ハンドレッド・キャヴレイ〉などの騎兵を中心に狩っていると、他のプレイヤーのパーティーもちらほら見かけるようになった。


「なんだよ、こいつら、アイテムも落とさないぞ?」

「金は手に入るけど、あんまり美味しくないな。〈西の洞窟〉で周回やろうぜ」

「そうだな」


 強そうなパーティーはこの狩り場にあまり魅力を感じないようで去って行く。


「よう、あんたらレベルはいくつだい?」


 別の革鎧の男が聞いてきた。

 うちのパーティーのレベルはバラバラなんだよな。

 だからか、すぐにはみんな答えない。


「そこの青髪の兄ちゃんはどうよ?」


「俺は26だ」


「あっ、お兄」


 小雪が注意するような口調になったが、その理由はすぐに分かった。


「ははっ、装備が良いくせに10も下かよ。ドロップで頂きだ!」


 革鎧の男と仲間のパーティーが俺達に襲いかかってきた。PKかぁ。


「くっ!」


 俺は【パリィ】を使って相手の剣を弾く。弾く、弾く、弾く。


「おお?」


 攻撃が切れたか。今度はこっちの番だ。


「【十六連打!】」


 【タイムアクセル】も使っての高速攻撃。


 キキキキキキキキキキキキキキキキンッ!


「なあっ!?」


 剣で受け止められたが、完全に相手の防御態勢を崩した。

 もともとクールタイムがほとんど無い【十六連打】に、もう一度【タイムアクセル】を連続使用。


「これでッ! 見た目32連攻撃ッ!」


 ズブズブズブズブズブズブズブズブズブズブ!


「ちょーっ! なんだその攻撃はぁ!」


 追い打ちをかけようとしたが、相手はもう沈んでいた。へえ、10レベル差でも勝てるのか。


「アタシらに喧嘩を売るたぁ、良い度胸じゃねえか。【八相発破!】」


 ナツキも襲いかかってきた侍に反撃。


「うげっ!」


「そうそう! ――怒れる雷神トールに捧ぐ、その威光をもって、紫紺の戒めとすべし! サンダープリズン!」


 小雪もバイキング兜の戦士に魔法で攻撃。


「くそっ、動けねえ!」


「ここでコンボ! 撲殺ウイッチ、小雪ちゃん! それそれそれ!」


 うわぁ。小雪が間合いを詰めてロッドで殴り倒しているが、容赦ねえな。


「蒼星騎士団の力を見るっス! ――神竜の羽ばたき、嵐のごとき。回れ、回れ、すべてを飛ばし、見えぬ刃よ、切り刻め! トルネード!」


「ぬわわ、止めてくれぇー! 目が回るぅ」


 呪文を唱えたミホが敵に背を向け、天に拳を突き上げるポーズで静止する。

 その後ろに息絶えた敵が落ちてきた。


「【氷絶死獄乱舞(コキュートス)!】」


 残りの敵はユキが大技で片付けた。



「くそっ、優勝チームの奴らなんて聞いてねーぞ!」


 倒れた奴が文句を言うが。


「じゃ、アタシらの顔を覚えておくんだな。いつでも相手してやるぜ」


 ナツキが言う。


「ドロップ頂きー! って、うわぁ、装備、しょぼっ。今度、うちのお店においでよ。同じ値段でもっと良い物あるよっ」


 返り討ちにした敵に店の宣伝とはやるな、小雪。


「くそー、マジで買いに行くからな! 覚えてろよ!」


 敵プレイヤーが消えていく。




「腕を上げたな、ゴリアテのルーキーよ」


 気付くと、黄金の鎧を着た大男がすぐ近くに立っていた。


「うえっ、アルデバラン!」


 あれから強くなったとはいえ、コイツには敵う気がしない。しかも後ろに仲間を引き連れてるし。


「逃げるぞ! お前ら」


「待て待て! 我らはフェルディア王国の一員として参加する! つまりは味方だ」


「ふう、そうか」


「王宮から報酬も出るからな。そういうわけだ、うっかりこちらを同士討ちしてくれるなよ」


「いや、アンタを間違える奴はいないと思うぞ」


 目立ちすぎの金ぴか鎧だ。


「ワハハ、そうであろうな。だがクランメンバーの方は顔合わせしておかないと、先ほどのような連中が混じってくるからな」


「ああ」


 アルデバランの後ろにいるメンバーの顔を覚えておくことにする。って、多いな……百人くらいいるぞ。

 

「ヒヒ、この牛の角のマークがうちのチームの証ですぜ、リュートの兄貴」


 茶色の忍者〈蛇丸〉が教えてくれた。


「システムの方でも今の顔合わせで識別ができるようになっているぞ」


 アルデバランが言ったが、ああ、なるほど、カーソルの上に〈ヒアデス〉と表示が出るようになってるな。


「じゃ、アルデバラン、よろしくねー」


 小雪が明るく言う。


「おう。では、我らはこれより敵の主力を叩きに行くぞ!」


「「「おおっ!」」」


 俺達は付いて行かずにアルデバラン達を見送った。

 強力なクランが味方に付くとなれば、フェルディアも優勢だな。

  

「じゃ、俺達も狩りを続けよう」


「うん!」

「よしっ!」

「ラジャー!」

「ええ」


 今は難しい事は考えずに、ゲームを楽しむとしよう。

 俺のルーンナイトのジョブ、熟練度がすでにマスターになっているが、クラスチェンジ可能な三次職がまだ出てきてないんだよな。

 小雪にも聞いてみたが、三次職にはイベントをこなしたり、条件を満たさないとダメだそうだ。

 攻略情報を見ても、ルーンナイトの上はまだ見つかっていないようだ。選択している人が少ない魔法剣士系の、その上のレア職だからなぁ。

 一次職ルーンソードからデュエリストに進むルートもあるが、デュエルを極めたいわけでもないんだよな。

 条件を見つけるのにはルーンナイトのままの方が確率がいいが、ジョブは育たない。

 さて、どうしたものか。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



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〈ミニ攻略情報〉


 ジョブチェンジ・ツリー

 ・魔法剣士系

 (マイナー職のため注意!)


1ルーンソード →  2デュエリスト  → 3デュエルマスター

           2スペルランナー → ???

           2ブラックナイト → ???

           2ルーンナイト  → ???


 どれも剣と魔法が使える、オールマイティタイプ。

 前衛・後衛・遊撃と様々な状況にそつなく対応できるので

 パーティーとしても使い勝手が良い。

 TP切れしてから魔法に切り替えたりと継戦能力の高さも○

 ただし、攻撃パターンが多彩ということは、

 プレイヤーのスタイルや能力次第で

 がらりと変わってくるので注意。

 高レベルになると前衛としては物足りなくなり、

 火力不足が否めない。

 必要経験値もファイターやシーフの倍近くもあるのでさらに火力が。

 三次職が一つしか見つかっていない。

 情報求む!

 人柱募集中!


コメント

 ・デュエルマスターになればデュエル無敵、そんな風に思っていた時期が僕にもありました…

 ・支援魔法を使わないと同レベルのウォーリアーに負ける。対フェンサーには相性が良い。

 ・ブラックナイトは防御力は高いけどノロいな。気付けば呪文を使っていないただのナイトのオレがいた…。

 ・スペルランナーの回避率イカス! でも走りながらだと敵に呪文を当てにくい。ソロプレイヤー向け?

 ・HPも魔法抵抗も後衛としては高めになるので、硬い後衛だな。バックアタックもへっちゃら!

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