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後書

→外伝

 初めましての方は初めまして。もし前作からお付き合いいただいている方がいたら、本当にありがとうございます。中上です。


 拙作「フェアリーテイル・ドラゴネッツ」を最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。


 せっかくなので、前作同様このページでは簡単に本編を纏めてみました。ただそれだけなので、興味の無い方は次ページの外伝へどうぞ




 おそらく勘の良い読者様は気付いておられるかと思いますが、本作のテーマは家族です。主人公の辰也パックの家は両親が既に他界していて、兄と姉がそれぞれ代わりを務めております。“ナーガホーム”とは、まさに彼の家族の事なのです。


 登場した主要キャラクター達は、次のような役割を持っています。


 ・パーティー“ナーガホーム” 

長家辰也(ながいえしんや)(パック):役割は“子供”兼“弟”。本作の主人公。フェアリーテイル・ドラゴネッツは子供が大人になる話です。最終的には3兄姉弟で唯一初恋を実らせました。やったぜ。プレイヤー名の由来はシェイクスピアの「夏の夜の夢」に登場するトリックスターの妖精、パックから。


長家龍樹(ながいえたつき)(パフ):役割は“父親”。主人公パックの最大の味方にして、いつか乗り越えるべき最強の敵。その正体は……ただの愉快なお兄ちゃんです。プレイヤー名の由来はピーター・ポール&マリーの楽曲「Puff, the Magic Dragon」から。……プロット段階では妹弟と同じ由来でオベロンでした。


長家竜子(ながいえりゅうこ)(ティターニア):役割は“母親”。パックの最大の理解者にして、彼を守ってくれる存在。ちょっと天然の入った不器用なお姉ちゃんです。何を間違ったか、中上は作中最大の美人である彼女を姉にしてしまいましたとさ……。プレイヤー名の由来はシェイクスピアの「夏の夜の夢」に登場する妖精女王、ティターニアから。


長野紗耶香(ちょうのさやか)(バタフライ):役割は“ヒロイン”。竜子の親友にして辰也の初恋の人。守るべき存在が頼るべき存在へと成長した結果、無事口説き落とされました。運動は得意な反面、勉強は苦手な残念仕様。大学受験の時は悠々合格する相方を尻目に必死で頑張りました。プレイヤー名の由来は彼女の苗字の読みから。


Rachel(ラケル) Paper(ペイパー) Goldberg(ゴールドバーグ)AME(アメリア)):役割は“妹”。皆に可愛がられる純真無垢な天使枠。ただ、それゆえ最後までサブヒロイン扱いでした。プレイヤー名の由来はアメリカの誇る英雄的冒険家アメリア・メアリー・エアハートから。本編終了後も龍樹とは縁をこじつけた模様。


 ・パーティー“AC”

黒川琴子(くろかわことこ)(ブラックウィドウ):役割は“ライバル”。スタート時はパックよりも低い位置に居たものの、驚異的な成長を見せてその役割に恥じない活躍を見せた愛すべき小悪党。プレイヤー名の由来は夜戦用戦闘機の「P-61」から。


戸別流花(とべつるか)(ヘルキャット):役割は“サブヒロイン”。過酷な家庭環境の結果こんな性格になった彼女ですが、実はサブヒロイン枠でした。パックが別の意味で大人に……! ちなみに、アメリアの次に年下です。ウィドウとの関係では、パックで言う所の龍樹ポジション。プレイヤー名の由来は何処でも戦える艦載機の「F6F」から。ACの面々は戦闘機の渾名が名前の由来になっています。


 ・プレイヤーキラー“ドラグハウンド”

スターファイア:役割は“裏切者”。下種野郎日本代表。清々しい悪役で、パックの前に立ち塞がる中ボス的存在。雑魚ともボスとも言えず、中途半端。しかし、本人はパフやヨロレイホーと互角と思っている模様。プレイヤー名の由来はジェット戦闘機の「F-94」から。こんな綺麗な名前の奴が敵だなんて……。


オラクリスト:役割は“敵幹部”。優秀だけどその実力は主に手を抜くことに費やされる、面倒くさがりダメ人間。ヨロレイホーに味方してるのも彼につけば楽に出世できると思ったから。区別するのも面倒なので、ネウロとは仲良し。プレイヤー名の由来は優秀だけどサボってばかりいる彼女のイメージから。


ネウロポッセ:役割は“敵”。元は優秀な社員でしたが、不運な事故により利き手を切断。その結果仕事の第一線から遠のくばかりか、障害者扱いされて抗議も虚しく清掃係にまで落ちぶれてしまいました。なので、そこから拾ってくれたヨロレイホーには固い忠誠を向けています。彼女が弱いのは義手だから。差別しないオラクルとは仲が良く、障害者というだけで激しい蔑視を向けてくるスターファイアとは仲が最悪。プレイヤー名の由来はneuron(神経)+oppose(反対)=(GIの)VRゲーム反対から


ヨロレイホー:役割は“魔王”。実力と血筋を兼ね備えた難敵。ただし、龍樹や流花と違って苦労の経験が少なく、同格や格上との戦いは下手な模様。元は革命的企業であったツベルクハウンドを誰よりも愛しており、その結果皮肉にも誰よりもツベルク的になってしまった人。完全能力主義で公明正大な人間の為、それなりに人望はあるようだ。




 何故こんなことを書いたのかというと、前作や次回作(予定)との繋がりを持たせようと思ったからです。なのでもし、前作を読んで頂いて、かつ記憶が微妙にでも残っている方がいたら、長家3兄姉弟を発見できるかもしれません。名前は出てませんが、3人ともチョイ役で地球に居ます。あとアメリアとか。


 前作では異世界にも御伽噺として地球の話が存在しました。VRゲーム“フェアリーテイル・アドベンチャー”はその逆で、地球に存在する異世界の御伽噺ですね。両世界は橋が無くとも影響し合っているのです。しかし、これって完全に中上しか得しない設定……。


 ……じゃあ何でそんな事書いたのかって? ……次回作の伏線なので…………。




 次回作は前作の後編で、本作の続きも少しは兼ねる予定。ただ、最近忙しくなってしまったので何時書けるかは分からないし、そもそも需要が……。


 で、でも、経営ネタ書きたいし……。




 以下参考文献纏め


参考文献:

 ○コナン・ドイル著 阿部知二訳(1960)、「シャーロック・ホームズの生還」より「踊る人形(The Dancing Men)」、東京創元社発行


 ○フョードル・ドストエフスキー著 原卓也訳(1979)、「賭博者」、新潮社発行


 どちらも世界的に有名な作者の作品です。娯楽だけでなく一般教養としてもお勧めできます。古い本故に多少の読み難さはあるかもしれませんが、ホームズはネット小説と似た一人称探偵冒険ものですし、賭博者のルーレット描写は読み難さを吹き飛ばす程の圧巻です。


 中上も思わず憧れ、こんな文章を書いてしまいました。




 最後に差し支えなければ、感想・評価点等頂けますと幸いです。今後の参考にさせて頂きます。


 ここまでお読みになっていただき、ありがとうございました。もしよろしければ次回作にもお付き合いくださりますよう、よろしくお願いいたします




→外伝



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