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LOAD GAME →音叉塔-大聖堂にて 残り時間00:01:00

 月明かりを受けた刀身が輝く。祝福を受けた聖剣のような素早丸は、紙一重の所で騎士の魔法をくぐり抜けてその首を切り落としていた。


 パックはそれを確認すらせずに急いで振り返れば、そこでもティーが頭上から傭兵の女を串刺しにしている所であった。


 同時に消えて行くアンデッドたちを尻目に、パックはバターを連れて速足で部屋の最奥にある扉へと進んでいた。それを開ければ向こうは屋外で、どうやら大聖堂の屋上に出たようである。


 眼下には元々階段があったと思われる中庭があり、見上げれば遥か上空に暗い大穴が開いているのが分かった。竜騎士の伝言にあった屋上の入り口のようである。


 「パック……。そこ、剣が落ちてる」


 パックが鋭く宵闇の中の“終わりの竜”を探す中、バターは既に鐘へと意識を向けていた。元々は黄金色の美しかった思われるそれは、既にこの廃墟同様に黒くくすんでしまっている。


 吹き付ける風雨も、火照った体を鎮めるにはちょうど良かった。


 「剣で、3度、打ち鳴らす……だったわね」

 「貸して、僕がやるよ」


 パックは感慨深そうに剣を受け取る。素早丸とは違ってサーベルのように婉曲したそれは、刀身に何か文字が刻まれているものの彼の知っている物ではない。


 バターが静かに見守る中、パックは一呼吸おいてから渾身の力で鐘を打っていた。


 カラァァンッ


 黒ずんだ見た目とは対照的に、高く澄んだ音が音叉塔に染み渡っていった。それどころか鐘は一度打たれたことで埃が取り払われたのか、見る見るうちに在りし日の輝ける姿を取り戻していく。


 カラァァァァァァァンッ


 パックは躊躇もせずに2撃目を見舞っていた。次の一撃が命中するや刀身と鐘が擦れて激しい火花を散らし、それが廃墟中に散らばっていく。それと共に汚れの落ちた鐘自体が熱を持ったように光り輝き始めていた。


 同時に“終わりの竜”がそれに気付くも、時すでに遅し。


 ラスボスが目障りな人間を滅ぼそうとブレスを放つよりも、パックが決意を込めて3撃目を叩き込む方が速かった。同時にバターも彼を荒れ狂う火炎の嵐から守るために動く。


 「パック!」


 カラァァァァァァァァァァァァァンッ


 鐘が歌う天使の囀りは反響し合って増幅し、深みを増した美しい音色となって廃墟を、そして音叉塔の隅々にまで響き渡っていく。不思議なことに音が決して減衰せず、遥か地平の彼方までも届くのだ。


 同時にバターが彼を慌てて抱きしめるようにして後ろに転がる様に倒れ込み、その眼前を猛然と灼熱のブレスが駆け巡る。間一髪の所であり、見れば再び鐘は真っ黒に変色していた。


 「あ、危なかったわね……!」

 「ご、ごめんバター!」


 ぎゅうっとバターに抱き締められたパックは、すぐ目の前に顔があることに気付いた。だから、抱き締められたその感触を楽しむ間もなく肝を冷やしていたのである。


 「パック?」

 「……ッ!?」


 “終わりの竜”が、2人を睥睨していた。


 聳え立つ威容。巨大な黒翼が空中の一点で制止するためだけに、いっそ優しいとすら思えるほど儚く上下している。しかしながらそれによって生み出された風は荒れ狂い、地上のゾンビ共を片っ端から吹き飛ばし、パックは立ち上がる事すら覚束ない。


 兄と同じはずの“終わりの竜”は、されど恐ろしい程無機質な視線のまま本来の凶悪な顔で大聖堂の屋上を睨む。微笑みを忘れた竜は、嬲るかのような猫撫で声で決められたセリフを読み始めていた。


 「プレイヤー諸君。よくぞここまで辿り着いたではないか!」


 同時に小さく咆哮すると同時に、その剣を思わせる牙の立ち並ぶ咢からは禍々しい程の赤光が漏れ出し始めていた。パックもバターも、呆けたようにそれを見やることしかできない。逃げ場がないのだ。


 “終わりの竜”の身体が赤々と照らし上げられる。それは何処から放たれたのか、状況を察したパフの援護攻撃である。次々と火炎弾が着弾するものの、ラスボスはそれに一切れの意識も向ける事は無かった。


 「だが……残念! 君たちの冒険はここで御終いのようだ……!!!」

 「あぁ……! 何てことなんだッ!」


 同時に永い眠りの末に目覚めた火山がそれまでの鬱憤を晴らすかのように、激烈で目も眩むようなブレスが大聖堂のパック達へと向けられていた。刹那、強烈なまでの炸裂音と共に衝撃波が発生し、あらゆる物を薙ぎ払う。


 その瞬間をパックは辛うじてバターを庇う様に立ち塞がることしかできず、ただ虚空を見ることしかできなかった。


 炎の濁流は大聖堂を丸ごと飲み込んでも余りあるほど大規模な攻撃であり、ステアをもってしても逃げ切れない。階下に逃げたとしても窓から入り込む火炎から逃げられないだろう。


 「ここで……貴女の力が……ッ!!!」


 降り注ぐ瓦礫。大気をかき乱す風。幻覚ではないその姿。バターは思わず打ち震えていた。


 「クリスタル・ドラゴン……! 貴女、約束を守りに来たのね……ッ!」


 2人の顔色を一言で表すならば驚愕である。そこに恐怖はない。


 パックもバターも傷一つ追っていなかったのだ。何しろ、ボスがブレスを放つ寸前に音叉塔の壁が盛大に破壊され、その轟音と共にクリスタル・ドラゴンが4体の風鳴鳥を連れて参戦したのだ。


 彼女の愛竜が放ったブレスが、“終わりの竜”のブレスを直前で相殺してくれたのである。


 「誰かと思えば人間の小娘ではないか! まだ我に逆らうというか、面白い!」

 「……鐘の音、確かに聞こえました。皆との約束……守りに…………ッ…………ッ!」


 惚れ惚れするほどの優美さで鋭く空に弧を描いたクリスタル・ドラゴンは、しかしながら機械のような正確さでその進路を“終わりの竜”へと一直線に向けていた。同時に彼女の引き連れて来た援軍、風鳴鳥たちは一斉に散開する。


 それを見た“終わりの竜”が煩わしそうに次々と火炎弾をクリスタル・ドラゴンへと放つものの、彼女はそれを悠々と翼を傾けて躱す。しかしながら徐々に“終わりの竜”へと距離を詰めていき、


 「食らいなさいッ!」

 「グワァッ! 生意気な虫けら風情がァァッ!」


 交錯は一瞬。彼女は天頂咆哮から急降下すると共に至近距離からブレスを顔面に浴びせかけていた。うっとおしそうに“終わりの竜が”睨む中、彼女はプレイヤーに向けて確かにこう呟いたのだ。


 「ここは私が引きつけます! どうか…………!」


 その先の言葉は激しい爆発音に吞まれて聞こえなかった。しかし、パックにはそれで十分である。既に彼の元には一直線に愛鳥たちがやってきているのだ。


 「バター! 上に進もう!」

 「えぇッ! でも、パフさんやティーは……」

 「呼んだか?」


 いつのまに近寄ったのか、尻尾にティーを乗せたパフが大聖堂の元に近付いていた。彼らは“終わりの竜”への攻撃が完全に無視されていることを悟るや、逆に距離を縮めるチャンスとばかりに大胆にも大急ぎで飛んできたのである。


 よく似ていて、しかしながら決定的に違う優しい微笑みを浮かべたパフの前にパックは落ち着きを取り戻し、


 「ほあっ!? 兄さん何時からそこにッ!?」


 狼狽えていた。今、バターと抱き締め合ったままなことを思い出し、慌てて離れてしまう。意識してしまうと彼にはまだ刺激が強いのだ。


 「ついさっきだ! それでパック、何か分かったか? 俺達はどうするれば良い?」

 「上、上だよッ! ラスボスの守りを破るには、上の階へと行かないと駄目みたいなんだッ!」


 同時に到着した風鳴鳥達がめいめいに自らの主人に寄りそうや、ピィピィ鳴き始める。それを見たティーが兄の尻尾から降りて愛鳥に素早く跨って足で出撃の合図を出していた。もうあまり時間は残されていないのである。


 4人の視線が交錯する。


 見ればクリスタル・ドラゴンは懸命に戦っているものの、押されていた。じわりじわりとHPゲージが減少している。


 「ティー! あんた、よく生きてて……」

 「言ったでしょ? 大丈夫って。さ、行きましょう! 兄さん、パック、バター!」


 大聖堂から3騎の鳥と1人の竜が飛び立つ。宙に浮かぶ久しぶりの感覚だが迷いはない。それを“終わりの竜”が妨害しようとするものの、クリスタル・ドラゴンが割って入る方が速かった。“ナーガホーム”へと放たれた火炎弾を自らのブレスと魔法で迎撃し、それでも防げなかった物は自らを盾にして強引に守って見せる。


 “ナーガホーム”の前でそのHPは無残なほど急速に減少していた。


 彼女は必死で戦うものの、攻撃は一切が通用しない。当然の結末と言えるだろう。


 幾度かの交戦を経て、彼女は既にボロボロになっていた。既に鎧を失い、剣も折れ、苦痛の表情を隠せない。ただ、残されたペンダントを祈る様に握りしめていた。無念な事に次の一撃は耐えられないだろう。それを見た“終わりの竜”が嗤う。


 「滅びよ! 人間ッ!」

 「ガレノールに、平和をっ!! みんな……」


 クリスタル・ドラゴンの最後の輝きか、パックの眼下で大爆発が起こり激しい衝撃が飛行している風鳴鳥を襲う。彼が下を睨めば、彼女が止めを刺されて墜落していくところだったのだ。


 「兄さん……」

 「振り返るな。前へ進むぞ」


 所詮NPC。その死はプレイヤーの物とは比較にならないほど軽いものである。されど、パックは彼女の分も戦わざるを得なかったのだ。


 同時に“終わりの竜”が上空へ向けて咆哮し、火山が噴火したように火炎弾を続々と吐き出す。まるで下から迫りくる炎の壁であり、全弾食らってしまえば命は無いだろう。だが、その時“ナーガホーム”は多少のダメージと引き換えに上層への侵入を果たしていたのだ。


 クリスタル・ドラゴンは自らの命と引き換えに、プレイヤーの進軍を助けたのである。




 音叉塔の上層は下層とは異なり機械的な部屋だった。月明かりこそないものの、ダンジョン特有の蛍火のような灯りは健在で、周囲を朧げに照らしている。そこは無数の歯車がギアのように回転し、それに応じる様に通路そのものが少しずつ回転している部屋だったのだ。その先の通路には入り口が複数あり、回転に応じて行き先が変わっていくようである。


 そして、ギアが回転と同時に脈動する音と共に響き渡る物が一つ。亡者たちの怨念だった。暗闇は遠くまで見通すことはできない。しかしながら、その声はパック達が今まで聞いてきたどの時よりも密度濃く重なり合い、粘度高く絡みつく。


 1000は下らないだろう。負傷している全員がそれを引き攣った顔で聞くことしかできなかった。もはや猶予も無い。ただ危機感だけが心に押し寄せていた。


 「兄公ッ! ゾンビ共が後ろから迫って来てるッ! 多すぎる、このままじゃ危険よ……ッ!」

 「兄さんッ!? どうするのッ!? 迷路に進むのッ!? 散開する!? それとも皆で進む!? いっそゾンビと戦うのッ!?」

 「た、龍樹さんッ!? も、もう時間がありませんッ! 残り時間がたったの……ッ!?」

 「みんな落ち着けェェェッ!!!」


 混乱したナーガホームを落ち着かせたのは、その何よりも頼れるリーダーの言葉だった。彼は目前にまで迫ったゾンビの集団に躊躇なく火炎弾を叩き込んで蹴散らすと、結論を出していた。


 「ゾンビは無視だ! 迷路に突っ込む! それが最短の道だ!」


 だが、それには一つ問題があった。


 ――どうにかして、この場で敵を足止めしなければならない。


 制限時間が迫りくる中、パフには迷路突破の考えがある。だからこそ、一丸となって進むつもりなのである。だが、そこにゾンビはお呼びではない。彼らに追い縋られる中、下の階での負傷の回復もできずにボス部屋に駆け込むなど狂気の沙汰だ。


 だが、この迷路は常に回転して中身が変容し続けている。言い変えれば、一定時間稼げれば敵の追撃を振り切れるだろう。


 パフは火炎弾によって照らし出された後方の通路を見やる。そこに居たのはゾンビだけではない。無数のアンデッド・メイジ達が潜んでいて、絶えずゾンビにスキップをかけて支援し続けているのだ。


 「俺に続け!」

 「わ、分かったよ! でもどうするのッ!? あのゾンビは足が速すぎるよッ!?」


 その一声と同時に、全員は一斉に走り出して回転迷路へと突入していた。先頭で兄と並走したパックは、しかしながらその顔色から焦りが消え去ってはいない。誰かが足止め役になることを恐れているのだ。彼にはもう、生きた仲間を見捨てる様な真似は御免だった。


 「まずいです! こいつら……速いッ。このままじゃ迷路の中で追いつかれてしまうッッ!?」

 「……兄さん。私の足が一番遅い。だから……」

 「おっと、弱気はここまでだ」


 だからこそ、パフは暗がりの中で笑みを浮かべて見せたのだ。しんがり。彼はその残酷な役目を負わす相手を既に決めていた。何よりも家族を愛する彼に躊躇は無い。


 「――ジャッキーッ!! それに皆の風鳴鳥達よッ! 俺達の背中を守って討ち死にしろッ!!!」


 それは、クリスタル・ドラゴンの連れて来た援軍の使い捨てだった。


 パックはギリギリの戦いの連続に気が動転するあまり、ついさっきまで乗って来たペットの事を忘れていたのである。


 見ればあらかじめプログラムを組まれていたらしく、鳥たちは翼で見事な敬礼を決めると一目散に敵へと向かって行く。特にパフの愛鳥であるジャッキーは主人を乗せずに飛んでいたため、“終わりの竜”から一切の攻撃を受けていない。


 「……ごめん。頼んだよ……!」


 即座にティーがそれに続いて自身の愛鳥に指示を出し、パックとバターも続く。苦渋の選択だったが、その想いを振り切る様に鳥たちは敵へと激しい攻撃を加え始めていた。


 「右だ。最初の角を右に曲がれ。その次は真っ直ぐでさらに次はまた右……」

 「兄さん? どうしてそんなことが分かるの?」


 弟の素直な疑問に、走りながらも全員が神経を尖らせる。パフはそれを気にせず、楽しそうに走っていた。


 「忘れたのか? この“終わりの竜”の身体はダンジョンの主であり、同時に敵の配置を感知することができる……」

 「……ボスの配置まで分かるの!?」

 「あぁ。それだけじゃないぞ? 迷路の構造が手に取るように分かんだ」


 彼の口からは続々と情報が語られていく。およそ10分。それがパフが概算した迷路脱出のための所要時間である。それを告げられるやバターの脳内が高速で演算を始める。彼女は勉強が苦手だったが、それにしたって簡単な算数程度は問題ない。


 彼女はまるで飛び跳ねる様に、喜ばしそうな声音を漏らしていた。


 「残り時間……30分ちょっと! 迷路脱出に……10分! 余裕は20分ねッ!!」


 喜びと同時に強さを取り戻した彼女は、気が付けば不敵なまでの笑顔を取り戻していた。それは相方のティターニアでさえ同様である。バターほど素直ではないにしろ、その顔は無表情の中にも明らかな期待が宿っていた。


 「必要なのは兄さんのブレス2回だけ。……どう考えても余裕がある…………ッ!」


 彼女が力強く拳を握るのと、パックが暗がりの中で安堵の溜息を漏らすので十分だった。必要なことは全て他の皆が言ってくれた。あとの彼にできることは、最善を尽くすだけ。


 「長かったな……ここまでに色々な事があったよ。アメリア……それにヘルキャットやエーシィの人達。僕たちは……みんなのお陰でここまでやってこれた……」


 彼が感慨深く呟くのと、それが現れたのは同時だった。


 ※WARNING※

この先には特別に強い敵がいます!

一度に挑めるのは1パーティー6人までです!

一度戦闘が始まってからは、逃げることはできません! 覚悟を決めて下さい!


 「今更言われなくたって……! 覚悟なんて、とっくの昔に済ませてきたよっ!!」

 「シン、油断しないで。……全員で生きて帰りましょう」

 「そうね! ……アメリアのこと、家族の方に伝えてあげないと」


 見れば一直線になっている迷路の遥か先では、見慣れた感のあるボスの紋章が刻まれた巨大な扉が一同を待っていた。それこそ、ここまで四足歩行で身を屈めて走って来たパフが立って通過しても問題ない程の巨大な物である。


 「兄さん! 帰ろう! 僕たちの世界に!」

 「あぁ。全く、世紀の傑作だったなこいつは……」


 同時に彼らは走りながらもアイテムで手早く回復を済ませていく。そこに恐れはない。既に“終わりの竜”の攻撃は見切っているのだ。怖いのは広範囲を焼き払うブレスだけ。


 流石の手際か、扉に辿り着いた時にはすっかり戦闘準備は整っていた。


 「まずは守護を破る。その後俺のブレスで仕留める。簡単だな」

 「兄さんはブレスに専念して! 露払いは僕がする!」


 かくして、ナーガホームとしての最後の戦いが幕を上げたのである。




 「……っえ?」


 だからこそ、パックは心の底から疑問を呈さずにはいられなかった。見ればバターも同様に疑問符を浮かべ、ティーもまた動揺を隠しきれていない。


 「ふむ……」

 「兄さん、これは……いったいどうなってるの?」


 たった今戦闘を終えたパックは後ろの兄を振り返っていた。パフはボス戦の開幕と同時にブレスを叩き込み、それによってHPが半分を割り込んだ“終わりの竜”が応戦するようにブレスを吐いた所で、彼渾身の2発目のブレスが決まっていた。そう、防御を無視して割合ダメージを与える必殺のブレスが。


 瞬殺だったのだ。フェアリーテイル・アドベンチャーのラスボス戦は、呆気ないほど簡単に終わっていた。


 最初にパックが円形の部屋の中央に置かれていた宝玉を一撃で粉砕し、それに応じる様に天井を破壊しながら“終わりの竜”が現れたのだ。そして、終わった。それまでの激戦が嘘のように感じられるほど、短い事切れだったのである。


 にもかかわらず何の変化も無い。ただ月明かりと雨だけが満たす場を、しわぶき一つない痛い程の沈黙が支配していた。


※諸事情により、完結は次の日曜日を予定しております。申し訳ありません。

詳細さいは活動報告の下段まで。


完結まで、あと3話


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