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ウオトラマル

「完成! ウオトラマル!!」

と叫ぶセキヤが指を刺した先には、大きな海賊船のような船が湖に浮かんでいた。


「ウオトラ…?」

ハンテはセキヤに対し首を傾げながら聞き返した。


「ウオトラ! 魚に虎で鯱(シャチ)で、シャチはクジラの天敵 つまり打倒 白鯨フォルネウスってことよ!」

とセキヤは自慢そうに鼻の下を指で擦る仕草をした。


(な、なんというかダサい…。)

ドリー達は沈黙はしていたが、多分お互いがウオトラマルと言うネーミングセンスに対しそう思っていたの

は、チラッと顔を合わせた時の表情を見れば一目瞭然だった。


「ささっ、早く乗って!」

とセキヤは4人対して手招きをしながら、ウオトラマルの方へ一直線に走った。


「ここで、じーっとしてても何も起きないのは事実だ、行こう!」

テータがそう言い走り出そうとするとハンテが急に袖を引っ張った。


「待って、あの船は大丈夫なの?」

ハンテはそう言いながらハンテ自身の耳を指さした。

すると、先程まであった耳栓がなくなっている事にテータはやっと気づいた。


「いや、それなら大丈夫 あの船を作るための石は1年間磨いてきた石だったはず それに対して耳栓はそこら辺の石 石の価値によってクオリティや維持される時間が変わるって前言ってたはず」

とテータは袖を引っ張ってるハンテの腕を逆に片方の手で掴み、前に進むように促した。


どうやらドリーとサタナキアは先に乗ってたらしく、セキヤと先に和気あいあいと話していた。


「お!やっと来たかぁテータ」

セキヤは合流したテータとハンテは手をあげるだけの挨拶で済ませた。


ウオトラマルの中は広く、石槍や大砲が積まれており、足元も含め大半の場所が石で作られており、これをたった3年間分で作るには勿体ないと思うクオリティとテータが関心するほどである。


「さっ、こっからが本番ついてきて…!」

とまたセキヤは手招きをしながら戦艦の下に向かうドアへと移動し、サタナキア達もセキヤに着いていった。


「ここよ!」

セキヤはそう大声をあげ両手を精一杯広げた部屋は、まるで特撮作品でよく見るロボットを操縦する空間のような場所だった。

右奥に2個 左奥に2個椅子があり 中央にリーダーが座りそうな椅子が堂々と置かれていた。


「一番乗り!」

そう言いながらセキヤは中央の椅子に走って飛び込みながら座った。


「ねね、セキヤ…これ奥の椅子ってなんか必要あるの?」

ドリーがそう質問するとセキヤはチッチッチと指を左右に振りながら、やれやれという表情をした。


「ドリー!いいかい!これはね!男のロマンなんだよ! 右に2個 左に2個 これは僕が昔から憧れてるハ(・)イ(・)パ(・)ー(・)戦(・)隊(・)シ(・)リ(・)ー(・)ズ(・)では 常識なんだよ!」

とセキヤは鼻息を荒くしながらかなり、興奮気味でドリーの質問に答えたが、目がガンギマっておりドリーは少しだけ、距離を置きたくなった。


「ハイパー戦隊 昔から子供から大人までが憧れを抱く、ヒーロー作品の略称だよ ドリーだって天使が好きなら き(・)ら(・)ふ(・)る(・)天(・)使(・)モ(・)プ(・)リ(・)ン(・)ぐらいは聞いたことあるだろ、」

ドリーの後ろから語りかけるようにハンテは説明をした。

ドリーはモプリンの事は知ってるらしく、うんうんとうなづくのと同時にあの作品がシリーズ物だと初めて知って驚きが隠せない表情になっていった。


「なんじゃ?人間どもはこういう椅子の配置に憧れを抱くものなのか?」

サタナキアは不思議そうにテータに質問をした。


「うーん、みんな、誰しもが持ってる叶わないような夢みたいなものだからね」

とテータは倒される大半が悪であるつまり悪魔のことも示してる事を悟られないように曖昧に濁しながら答えた。


「ほーん 人間どもは不思議じゃの」

とサタナキアは呟いた。


「ちょっと、まって結局 右も左もある理由がないってこと?」

とドリーは自分の好きだった作品のことをまだ知らなかった事に頭を悩ませながらもやっとのこと元の疑問に戻ってきた。


「だーかーら、それは」


「それは違うシャ! それぞれに役割があるんだシャ」

とどこからともなくセキヤの声を遮るように知らない声がセキヤ達の居る部屋に響いた。

すると突然


「ガチャ」

セキヤ達が入ってきたドアが開く、そこから現れたのは海を象徴したマークを中央に付けてる軍艦帽子を被り 白い綺麗な軍服を着た、身長大体90cmぐらいのミニキャラのようなシャチだった。

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