シャルストの決意
「え…僕がインスマスの…子供?」
この時は、驚いた。そして、これ時の出来事が俺の人生のターニングポイントになった
「私は…インスマスに攫われた。そして、初めてを奪われた…そして、お前を孕ったんだよ」
シャルストの母親は、シャルストの首を絞め出した
「お前を孕ってから…私は、家から見限られて…そして、婚約者から捨てられた」
この後…確か…俺は、母親を絞め殺す…はずだった
「お母さん…やめて」
「私をお母さんと言うなぁ!」
「やめて…苦しいからやめろよぉぉ!」
幼少期のシャルストは、首にある、シャルストの母親の手を退けた
「やっぱり、醜い、血が混じった…インスマスの子ね!」
シャルストは、自分の母親の首を締め出した
どうして、絞め殺したかは、覚えていない…多分、生き残るための生前本能だろう
幼少期のシャルストは、母親の首を絞めながら腕を徐々に上げた
「私か…ら…全て…奪って…おい…て…ま…た…奪う…の…ね」
幼少期のシャルストは、母親を絞め殺した
「ハッ…ハッハッハッハッハッ!」
この時に笑いながら決めたんだ…インスマスを…この世界から消すと…でも、俺の10年では、殺せなかった…だから、次は…俺の命を使って…殺す
「あ…此処は…何処だ?」
シャルストが覚ますと左腕にギプスが付けられていた
「目が覚めましたね…シャルストさん」
「此処は、何処?」
「此処は、病院です」
病院か…だから、傷が治療されてたのか
「魔剣グルーン…奪われたよ」
「はい、魔剣グルーンが盗まれたことは、把握してます」
「他に把握してることは?」
「邪神の情報が書かれた、本が置いてある、神殿がヤマンソによって燃やされました」
俺が意識ない時に邪神ダゴンが召喚したのかな?
「そして、15万のインスマスが海上都市グルーンに襲来しました。そして、かなりの数の女性が連れ去られました」
邪神ダゴンの野郎…インスマスを連れてきやがって
「後は、邪神ダゴンとヤマンソが戦いをしてました。邪神ダゴンとヤマンソが戦いをしてる横で太ももとお腹から血を出した、シャルストさんが倒れてました」
「ロール…お前が運んでくれたのか?」
「そうです。シャルストさんは、重かったですよ」
「ごめんごめん」
「シャルストさん!…謝らないでください…私が決めたことですから」
ロール・フロートは、シャルストの顔を掴みながら言った
「分かった、次からは、謝らないようにするよ」
「それで良いんです」
ロール・フロートは、シャルストの顔から手を離した
「シャルストさん、病院の請求書です」
シャルストは、ロール・フロートから請求書を受け取った
「ん?…ファック!」
値段を見た、シャルストは、叫んだ
歯の治療費よりも…高いじゃねぇか!…どうしよう…金が払えない
「一応、私が立て替えましたよ?」
「ありがとう…でも、払えそうに…ない」
「払えないですか…なら、私から仕事をするなら払わなくても良いですよ」
「仕事?」
払えないし…するしかないか
「その仕事…頑張って、やらせて頂きます」
「分かりました。なら、内容を説明しますね」
「お願いします」
「ゴホン…私…海上調査隊をクビになるんですよ」
「…………俺の治療費…どうやって…立て替えた? まさか! 臓器を売ったのか!? 虫垂か胆のうか!? 腎臓か肺か!? まさか…生殖器…」
「シャルストさん…心配してくれて嬉しいですけど…私は、臓器は、売っていません」
「なら…良かった」
肝臓を切って、売った時は…大変だった記憶があるからな…何も売ってなくて良かった
「シャルストさんの治療費は、私の貯金から払いました」
「そうなのか…立て替えてくれて…助かるよ」
「シャルストさん…立て替えた…お金は、返せますか?」
「……血液を1.8Lと心臓を売れば…ぴったりだよ」
「ん〜、返せなそうですね…なら、私から仕事を受けませんか?」
仕事か…受けるしかないよなぁ
「仕事、受けるよ…その前に仕事の内容を教えてくれ」
「私をバルディス魔導王国の王都まで連れてってください」
「バルディス魔導王国、行きのルートは、決まってるのか?」
「決まってませんので…シャルストさんが決めてください」
「分かった。ちょっと、考える」
バルディス魔導王国の王都なら…海路が早いけど…グルーン海には、海獣が住んでるからなぁ
「どっちが良い?…危険だし、金も掛かるけど早く、着く、ルートか…安全だけど2年以上掛かる、ルートか…」
「早い、ルートの方でお願いします」
「分かった。なら…小型船を買ってきてくれ」
「小型船って…高そうですね」
「いや…俺の治療費よりも安いぞ」
「分かりました。小型船を買って、来ます」
ロール・フロートは、小型船を買いに行った
「ロール・フロートの…貯金…大丈夫かな?」
俺が2時間ほど待ってるとロール・フロートが戻ってきた
「シャルストさん…小型船…買って、来ました」
ロール・フロートに案内されて、シャルストは、小型船の前に着いた
「意外と…しっかりした…船だな」
「中古ですから」
シャルストとロール・フロートが小型船の中に入ると小型船の操縦室の探索を始めた
「この小型船は…凄いな」
「どうして…凄いんですか?」
「一般的な船だと…動力で石炭か魔石を使うんだけど…この船は、空気中にある、魔力を動力にして…動くことが出来る」
「え…そんな、船がなんで…中古で売ってたんですか?」
多分、なにか…問題があるんだろう…でも、言う、必要は…なさそうだな
「分かんない…でも、動力、以外は…一般的な船と同じだな」
シャルストは、船の舵を握った
「じゃあ…出航だぁ!」
シャルストが言った、臓器は、少し失っても生きていくのには、問題は、ありません