海上都市グルーンの日々③
外に出てみたけど…裏路地ぽい?…とりあえず、表通りに出よう
シャルストは、裏路地を歩いてると表通りに出た
ん〜、宿屋で休憩しよう
シャルストが宿に向かって、表通りを歩いてると周りの人が血の気が引いた、顔でシャルストの血だらけの顔を見た
視線を感じる… 俺、なにか変かな?
シャルストが考えながら歩いてると大量の荷物を持った、ロール・フロートがシャルストの前を歩いていた
ロール・フロートだ…荷物、多そうだし手伝ってやるか
「荷物、持つの手伝ってやろうか?」
シャルストは、大量の荷物を持った、ロール・フロートに声を掛けた
「シャルストさん、宿に行ったときは、居ませんでしたけど…何処に行って…シャルストさん、病院に行きますよ」
ロール・フロートは、荷物を投げ捨てたらシャルストに近づいた
「え?、行かなくて良いよ」
「シャルストさん、そんな状態で痛みは、感じないんですか!?」
「痛いけど…これくらいは、耐えれるから」
「痛いなら…病院に行きますよ」
ロール・フロートは、シャルストを引っ張ったが動かなかった
「シャルストさん、歩いてください」
「俺、財布ないから病院代…払えないから行かないよ」
「お金は、シャルストさんに渡す予定だった…ルリム・シャイコスの討伐報酬があるので」
「じゃあ、病院行ってみるか」
シャルストは、ロール・フロートに連れられて病院に着いた。そして、病院で診察を受けた
「まず…右頬に軽い、ヒビが入ってますね。そして、下顎、右側の第3と第2大臼歯が抜けてまして…下顎、左側が同じように第3と第2大臼歯に加えて、第1大臼歯が折れてるので抜くしかないですね」
思っていたよりも…酷いな
「そして、上顎が両方とも第1から第3大臼歯が折れてるので抜かなきゃいけません」
奥歯…折れすぎじゃない?
「シャルストさん…よく…我慢できましたね」
「5歳の頃に母親に子供の歯をトンカチで折られたことがあったから」
「大変な…家庭だったんですね」
俺は、よくある…望まぬ子だったからか
「では、歯を抜いていきますね」
医者は、抜歯鉗子でシャルストの奥歯を抜き始めた
やっぱり、専門的な道具で抜いてもらってるから…痛くない
「歯を抜き終わりましたので…今から歯を生やします」
ん?…歯を生やす?
医者は、謎の液体が入った、瓶を持ってきた
「口を開いておいて…くださいね」
シャルストの口の中に医者は、液体を垂らした
ん?…奥の歯茎が変だな
シャルストの奥の歯茎から歯が生えてきた
これは…バルディス魔導王国の再生技術だ。治療費が心配だ
「では、こちらが治療費です」
医者がシャルストに値段が書かれた、紙を渡した
前まで目の視力…1.0あった…はずだよな
「シャルストさん、見せてください」
シャルストは、値段の書かれた、紙をロール・フロートに渡した
「ルリム・シャイコスの討伐報酬…8割も使っちゃいますね」
ん?…ルリム・シャイコスの討伐報酬って…いくらなんだ!?
ロール・フロートがルリム・シャイコスの討伐報酬でシャルストの歯の治療費を払った
「シャルストさん、グルーン祭のことで話があるのでカフェにでも行きましょう」
「分かった」
シャルストとロール・フロートは、カフェで話しを始めた
「シャルストさん、グルーン祭で邪神の情報が見れるようになるじゃないですか」
そういえば…俺は、邪神の情報を見れる、場所を知らないな
「邪神の情報が見れる、場所は、あれです」
ロール・フロートは、指を刺した、先に神殿に近い建物があった
「あの…神殿みたいな…建物?」
「そうです。そして、神殿には、グラーキの黙示録やポナペ経典などがあります」
「ポナペ経典って…インスマスの原点の本か!?」
「ポナペ経典には、詳しくないので分かりません」
ポナペ経典…数年前…俺が見つけるのを諦めた。インスマスやインスマスの父…邪神のダゴンの情報が書かれた。俺の求めた…全てが書かれた…本だ
「後は、これです」
ロール・フロートは、袋を机に置いた
「これは…なんだ?」
「これは、シャルストさんが討伐した。ルリム・シャイコスの討伐報酬です」
シャルストは、机に置かれた、袋を手に取って中身を見た
お〜、俺の無くした…財布の3倍の金が入ってるぞ
「では、私は…海上調査隊の仕事があるので」
「うん…仕事、頑張ってね」
ロール・フロートは、海上調査隊の仕事をしに行った
グルーン祭まで…休憩だな!
シャルストは、宿屋の部屋で3日間、眠った