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プロローグ

初投稿です!(昨日ミスってあげちゃったので消しました)

王道のファンタジーから逸脱せずに頑張ります!


本日はあと2話投稿されます。

「おじいちゃんおじいちゃん!」


 小走りで駆けてきた少年が、椅子でくつろいでいる老人を呼ぶ。


「どうしたんだい、ネイト」


 老人はひどくのんびりとした口調で応じた。


「冒険の話また聞かせてよ」


 ネイトは老人の膝上へ飛び込んでいき、下から顔をのぞきこんで言った。

 

「おやおや、もう何回目だい?」


 老人は笑顔を浮かべながらシワだらけの手でネイトの頭を撫でる。嬉しそうに目を細めるネイトの仕草はまるで猫のよう。


「あの魔王をやっつける話だよ。飽きるわけないじゃん」


 ピョイっと膝から降りたネイトは壁に掛けられた魔法杖を持つと、老人に向け杖を突き出し決めポーズをとってみせた。先端に花の模様があしらわれたその杖はネイトの背丈より遙かに大きい。


 その姿に老人はかつての自分を見ていた。小さい身体に不釣りあいな代物。決めポーズもどこか懐かしい。


 当時と違うところといえばひとつ。あの禍々しい城がもう存在していないということだけだ。


 

   *    *    *

 

 

 かつて世界が魔族の恐怖に怯えていた時代、”勇者”とは魔王討伐に赴くパーティーのリーダーを総称するものだった。


 ”勇者”と呼ばれている者の大半は『戦士』の役職に就いていた。聖剣を腰に携え怯える人々を魔族の手から救う。


 「勇者になりたい」男女問わず誰もが一度は考えたことがあっただろう。


 今現在、”勇者”といえばただひとりを指す。かつてパーティー仲間とともに魔王を倒し世界を救ったとされる英雄。魔族のいない平和な世界を築いた第一人者。


 だが事実は少し異なる。この世にすべてを見通す神がいたとしたらその()()使()()にこう名付けるだろう。


 ”勇者殺しの英雄”と。

ここまでお読みいただきありがとうございます!

少しでも面白いなと思ったり続きが気になる方は、高評価・ブックマーク・コメントをお願いします。作品制作のモチベーションに繋がります!


本日は残り2話投稿されますので、是非ご覧ください!

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