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#1僕が生まれてきたのは

新作です。

僕が生まれてきたのは日本有数の財閥、月城財閥。僕は英才教育を受けることになった。なってしまった。英才教育を受けさせられた上に「無能」の烙印を押された僕の心は、幼稚園生にして破壊された。傷つかないために「良い子」の仮面をつけるようになった。そんな僕が生きる価値を見つけるために、本当の僕にならなければならない。僕のために。


財閥に生まれた僕が僕になるために


「おはようございます、蒼様。」「おはよう、凪。」月城家の人間には一人ずつそれぞれ一条家の執事が専属に付けられる。凪は同い年の執事で僕の専属執事だ。一条家の執事用教育を全て完璧に習得した天才で、一条家の最新世代の最高傑作と呼ばれている。だから月城家の長男である僕のもとに配属された。「朝食の用意が整っています。冷めないうちにお召し上がりください。」「ありがとう…zz」「ちょっと、蒼様、二度寝はダメですよ..お父様に怒られますよ。」「えぇ〜凪ぃ抱っこして連れってよ…」「今日だけですからね。」こうしていつも凪に起こされ、朝食を食べる。「おはようございます、蒼様、ご機嫌の程は如何ですか?」「凪のモーニングコールって心地いいんだよな。絶好調よ。」彼女は一条家の最新世代の次女、一条唯織。正直、凪に負けず劣らずの能力を持っている。「凪にあんま甘えない方がいいですよ。くれぐれも外では気を付けてください。あと、その言葉遣いも外では他の月城家関係者に糾弾されかねないくらいにはだらしないので、気をつけた方がいいです。それに…」「もういいって、分かってるよ。外では絶対に完璧な僕、位は演じるよ」「本当に、お願いしますよ。冗談じゃなくて本当に私たちの首が物理的に飛びますよ。」「それは嫌だねぇ、二人にはずっとそばにいてもらわないと僕が困る。」「あ、少しお待ちください、本部からの無線です。」月城家に仕える使用人は全員片耳イヤホンの装着が義務化されており、月城家の運営本部からの司令や状況報告を随時受け取れるようになっている。「はい..はい。かしこまりました。」「なんの連絡?」「もう学校に行く時間です。お車の用意ができましたので、駐車場までいらっしゃるようにと。」「えぇ〜移動すんのめんどくさい〜凪〜」「申し訳ありません。私は今から別件で仕事に呼ばれていますので、失礼いたします。」「えぇ〜どうしよっかなぁ面倒臭い」「はぁ、しょうがないですね。私がお運びいたします。よいしょっと。」「お姫様抱っこ…?普通立場逆であって欲しいんだけどね。」「ごちゃごちゃ言わないでください。こちらとしても不本意です。ついでですので、お車で学校までお送りします。」駐車場に用意されている一台の黒塗りの車。こんなん目立ってしょうがない。やめて欲しいもんだ。別に軽自動車でいいのに。ウゥゥゥー…突然鳴り響いたサイレン。僕の意識が最高レベルに回復する。このサイレンは月城家蒼邸の複雑な構造と厳重な警備をくぐり抜けてきた人間が屋敷内に侵入したことを表すサイレンだ。生まれてから一度くらいしか出会ったことがない。パンッ乾いた音がしたその時、目の前は赤い液体でいっぱいに広がっていた。

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