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第一話 ヤクザ転生

思い付きで書いている作品です。第一話が長いです。……それではどうぞ!

「……お……嬢……様……アリスティーナ……お嬢様……起きてください。」


「……ふぁ……シャーシャおはよう。」


目を擦りながらベットから起きる。


「……アリスティーナお嬢様、髪を梳かしますので此方へ……」


「わかったわ。」


シャーシャに言われたとおりに三面鏡の前に座る。寝ぐせのついた髪を髪ブラシで優しく上下に梳かしていく。


「……アリスティーナお嬢様の髪の毛はサラサラで……私の髪の毛は手入れをしないとサラサラにならないのに……アリスティーナお嬢様の髪の毛が羨ましいです。」


(……十六年経てば女の振る舞いや年相応の事はやるに決まってんだろ……ハァ……輪廻転生したら女だったなんて……それにしても美少女なったなぁ……俺……前世の時は男しか居なくて街中で美少女をたまに見るぐらいしかなったが改めて見ると可愛いな……)


俺は前世の記憶がある。俺は裏社会で生きる極道だった後輩からは慕われ幹部からも評判が良く何不自由ない生活を送っていた。だがある日、組長と幹部の会合があり組長を護衛する任を任せられた。俺は後輩を連れ組長が乗る車に乗り込んだ。それまでは良かった何事もなく進み会合場所に到着した時だった。怪しい男がトカレフを組長に向けていた俺は咄嗟に組長を突き飛ばしたその後、二発の弾丸が俺の右腹部に命中し俺はその場に倒れ後輩が応急処置をするが血は止まる事なく出続けていた。


「……先……輩……今、救急車呼びましたから……」


「……ハァ……ゲホッ……おいおい……泣くなよ……ゲホッ……ハァ……俺は死なねぇよ……」


「……先……輩……喋らないで下さい……必ず先輩を助けますから……だから死なないで下さい!」


俺の身体は全然動かない……段々と感覚も無くなりさっきまで聞こえていた声も聞こえずらくなっていた。


「……俺はもうダメかもしれねぇ……岡本……お前はちょくちょくミスをするがやる時はやる男だ……ハァ……ゲホッ……俺が居なくなっても俺の意思を受け継いで後輩や幹部から信頼される人間になれ……ハァ……ゲホッ……これが最後の俺の願いだ……」


「……先……輩……先輩!……うぁぁぁぁっ!……」


…………俺は死んだ…………



次に根が覚めた時には赤ん坊に転生していた。俺は絶望した今世の俺の性別だ……今世の性別は女……そう女なのだ!当時はショックから毎晩のように泣いたが今では女として受け入れている。おれの今世の名前はアリスティーナ・ローゼンタールと言う名前でマフィアの娘なのだ。極道がマフィアの人間になるのは前世の影響があるのかわからないがこれも何かの縁だろうと思うことにしている。……今、髪を梳かしてもらっているメイドはシャーシャ・レンブラン。俺が五歳の頃、とあるスラムに誘拐され手と足を縄で結ばれて自由に歩けずにいた。誘拐された日、三食のご飯を運んで来てくれてご飯を食べさせてくれたのがシャーシャだった。


「……貴方……私と同じ歳なのにこき使われて貴方悔しくないの?」


「私は……産まれもこのスラム街で……働く場所が無くて……身体で仕事した事もあるんです……」


「……」


(日本にいた頃はスラムなんてテレビや本の中でしか聞かなかったが本当に酷い目に遭っているんだな……弱い者は強い者にこき使われ弱い者は逆らえない……なんてクソな世界なんだ!……この子に何かできないか?……そうだ!……俺が無事に家に帰れたらこの子を雇おう。)


俺はこの子を雇うと決めその子に俺の考えを伝える。


「ねぇ……もし私が警察に助けられたら私の所で働かない?……私の家、特殊だけど貴方を幸せにしてみせるからさ……どうかしら?」


「……考えさせてください……」


食事を食べ終え少女は部屋を出ていった。それから食事を食べ終えた後はその子に話しかけたり勉強を教えたりした最初は警戒していたが段々と打ち解けてきて冗談を言えるまでに打ち解けた。


「私の家はね……マフィアなんだけどね。……私がマフィアの娘だからって同年代の子から避けられて私……一人孤独を感じて……だけどうちのマフィアの人達は優しくてそれが勇逸の支えになっているの。」


「……私と住む世界は違うけど……私と同じなんですね……私の親は私を強制的に売り飛ばして私を見捨てたんです……お金も無くて……養うのも一苦労だったんです。」


「辛かったわよね……」


シャーシャは涙を流していた俺は結ばれている手を何とか抱きしめる形をとる。


「……ふぇ!?……」


「大丈夫……必ずシャーシャを助けるわ……だから泣かないで。」


泣き止むまで抱きしめるそれから何分経っただろうか。


「……ありがとうございます。……そろそろ時間なので……私は行きますね。」


「えぇ……また明日。」


シャーシャは部屋を後にするのだった。……誘拐されて一週間が経った部屋は簡単なトイレがあるだけの部屋に何日も入ると精神的に嫌になってくる。外の空気も吸えずただその場に座るだけ……


「……ハァ……外の空気吸いたいなぁ……」


溜息を吐いていると発砲音が鳴り響くそれは何発も聞こえ誰かの足音が聞こえる。


「……発砲音!?……警察が助けに来たのか?」


段々と足音は近づいてくる。誰かが俺の名前を呼んでいてその声はよく知っている声だった。


「……私は此処に居ます!……早く助けに来てください!」


「アリスティナお嬢様の声が聞こえたぞ!……こっちだ!」


(あぁ……やっと助かったんだ……)


それから助けに来たホワイトドラゴンの人達が俺の部屋の前まで来る。鍵が掛かった鉄格子の鍵穴を鍵で明け俺を保護する。


「お嬢……ご無事でしたか。」


「えぇ……私は無事よ。」


「お嬢……さぁ脱出しましょう。警察がもう直ぐ来ます。……さぁ早く!」


「……待って下さい!……シャーシャは何処に居るんですか!?」


「そんな事より今は逃げる事が先決です!」


「私は嫌よ……シャーシャと約束したの……約束を破るなんて私はそんな事を出来ないわ……シャーシャを探してくる!


「……お嬢!……クソ……お前達付いてこい!」


「……了解。」


俺は部屋を開ける道中誘拐した男の死体が転がっている。何部屋もある部屋を手あたりしだい開けシャーシャを探す。


「……居ない……後はこの部屋でラスト。」


俺は部屋を開ける。そこには怯えているシャーシャが居た。


「シャーシャ……ここに居たんですね。……探しましたよ。」


「アリスティナ……どうして此処に?」


「シャーシャを助けに来たんです……シャーシャが此処に居る意味もありません。……シャーシャ、あの時の約束を覚えていますか?」


「……約束……」


俺は前にシャーシャを雇うと俺はその約束を守りに来たのだ。


「シャーシャ・レンブラン……貴方を雇います。これは私の我儘かも知れませんがあなたを幸せにすると約束をした私が言うのです……シャーシャ……どうかこの手を取って?」


「……アリスティーナ……うん……アリスティナに付いて行く。」


シャーシャは俺の手を取り脱出をする。何処からかパトカーのサイレンが響いている俺達は黒塗りの車に乗り込みその場を後にする。


「……一先ず警察を振り切りましたね……アレックス、早く屋敷へ。」


「はっ!」


車は少しだけスピードを上げ屋敷へと車を走らせる。


「お嬢がご無事で何よりです。」


「……死ぬかと思いましたわよ……誘拐犯を殺さず生かしておけば良かったのに……」


「何を言っているのです。……お嬢を誘拐した男達を殺さなければ同じ過ちを犯すでしょう。私達はお嬢を誘拐した男達を制裁したのです。」


「……そうですか……」


俺は少しだけ引いていた。日本だったら極道の人間でも銃で人を殺すのは珍しくないが殺すのは幹部か組長ぐらいだ。それを平気でやるマフィアの恐ろしさを感じた。それから屋敷内に車を停めアレックスが俺が乗っている席のドアを開け俺達は車を降り屋敷の中に入る。黒服に案内されお父様とお母様が居る部屋に通される。


「お父様、お母様……ご心配をおかけしました。」


「アリスティナが無事で良かったわ。……怪我とかしていない?」


「はい……怪我はしておりません。」


「それは良かった……アリスティナの隣に居る子は何故この場所に居る。」


「……シャーシャは私の恩人なのです。……私が誘拐されご飯を食べさせてくれた……シャーシャはスラムの人間です。……どうかお父様、お母様、命の恩人のシャーシャをどうかこの屋敷で働かせてあげて下さい。……私の我儘かも知れませんがどうか……お願い致します。」


「わかった。……感謝するシャーシャ。我が娘を陰ながら助けてくれて……君をメイドとして雇おうじゃないか。」


「そうね。……シャーシャちゃんには感謝しなくちゃね……もう我が子よシャーシャちゃんこれからよろしくね。」


「はい。……精一杯働かせて頂きます。この恩はお父様、お母様、アリスティナ様に恩返ししていきたいと思います。」


シャーシャは俺の専属メイド兼護衛を任された。


「……メイド服、似合っているじゃないシャーシャ。」


「……恥ずかしいです。……こんな服着た事なくて……」


「照れてるシャーシャも可愛いわね。」


「……やめて下さいよ……アリスティナお嬢様……ううっ……」


それからシャーシャはメイド業と護衛をしてくれた。仕事の合間で私と一緒に勉強をしたシャーシャは頭が良くあっという間に私と同じ教養を一緒にするまでになっていた。


「……アリスティナお嬢様……梳かし終わりました。」


「ありがとう。……少し昔の事を思い出していたわ。」


「……昔ですか?」


「シャーシャが此処に来た頃のシャーシャよ。」


「……懐かしいですね。……アリスティナお嬢様に出会ってから私は幸せです。……昔のままだったら私はどうなっていたか……」


「……シャーシャが幸せなら私は嬉しいわ。」


それから私服に着替えシャーシャと一緒に食堂へ向かう。

「お父様、お母様おはようございます。」


「おはよう。」


「おはようアリスティナ。」


俺は椅子に座りシャーシャが出してくれる料理を食べ始める。昔はホークの使い方、女性の所作などを叩き込まれた。今はホークの使い方、女性の所作は完璧に出来ているが昔は今より酷かった。


「明日はヴェルリナ女学院の入学ね。」


「……ヴェルリナ女学院に入学出来て嬉しい限りです。」


ヴェルリナ女学院……お嬢様たちが通う女学院。俺はマフィアの娘だが表の世界では普通のお嬢様として生活して来た。


アリスティナが成長するの早く感じるわ。」


「そうだな。」


成長は早い物で転生してから十五年が経っていた。それから食事を食べ終え買い物に行く準備をし黒塗りの車に乗り近くの街へ車を走らせる。買いたい物は服や下着などを買いに行く為だ。


(……胸が大きすぎてブラがキツキツなんだよなぁ……後、下着変え買えるの面倒くさいんだよなァ)


それから街に着いて車から降りる。何故、降りるかって黒塗りの車が目立ちすぎるからだ俺は余り目立つことはしたくないのだ。歩く事数分、ランジェリーショップの中に入る。色々な下着が置いてあり俺は試着室で試着をする。


(前までDカップだったのがEカップ……男の時は大きい方が良いと思っていたが実際に女になってからは胸重くて肩は凝るし……下着は替え買えなきゃいけないし……本当に面倒くせぇ……)


それから俺は試着室を後にする。どうやらシャーシャもブラジャーを買いに来たらしい。


「……アリスティナお嬢様……どうですかね?」


「……良いんじゃない?……大人っぽくて。」


(シャーシャの胸、俺よりデカいんだよなぁ……あんなに小さかったはずが今はこんなデカメロンになるなんて……俺の胸はこれでもデカい方なのに……)


シャーシャの下着は大人っぽくて俺からして見れば刺激が強すぎるし兎に角シャーシャの胸はデカすぎるのだ俺の胸より大きいて……


「アリスティナお嬢様も似合ってますよ……少し大人ぽいというか……シンプルな下着が良い感じにエロさが引き立っています。」


(何を言っているんだシャーシャは……俺はあんまり派手な下着は付けたくないんだよ……派手なブラジャーは付けたくないというか勇気がいるんだよ……)


それから何着か試着室で試着をして会計を済ませる次の服屋に向かう。


「ねぇあの子……美少女すぎない?……隣に居る子も美人過ぎ……」


「だね。……モデルでもしてるのかな?」


「……あの子可愛くね?」


「だな。……めちゃくちゃ俺の好みのタイプなんだけど……後、胸デカくね?」


「だな。……お前声かけて来いよ。」


「何言ってるんだよ。俺がナンパする性格だと思うか?」


「しないタイプだな……お前は。」


(スゲェ見られてる……男からは下心丸出しの視線が半端ない……嫌悪感が半端ないな。)


目的地の服屋に到着し服屋の中に入る。可愛い服やカッコイイ系の服もある。


「アリスティナお嬢様……この服似合うと思うんですけど……一回試着してもらえますか?」


「わかったわ……着替えてくるわね。」


俺は試着室に入りシャーシャが選んでくれた服を試着する。


(シャーシャの服選びはどれもセンスあるんだよな……俺が選ぶとセンスがないから……)


シャーシャが選んでくれたのは可愛い系の服、シャーシャが選んでくれた物はどれもセンスがあってどれも俺に似合っているのだそれから着換え終わり試着室のカーテンを開ける。


「……似合っていますね。……私が選んだ服は何でもに似合いますね。……アリスティナお嬢様が選ぶとクソダサコーデになりますよね。」


「シャーシャ、私が選ぶ服がダサいのはわかるけどクソダサコーデは酷くない?」


「……本当の事ですよね。」


「……もうシャーシャの良いようにして……」


「……畏まりました。」


もうシャーシャに貶され俺は服選びをやめシャーシャに任せるのだった。それからシャーシャから選んで貰い試着をして試着した服をレジに持って行って会計を済ませ店を後にする。


「少し休憩でもしない?」


「そうですね。……一休みしましょうか。


俺達はコーヒー屋に行こうとした時、男性と女の子の言い争う声が聞こえてくる。


「……離してください。」


「なぁ良いじゃねーか……俺とお茶しょうぜ?」


「嫌です!」


(あぁナンパか……女の子はか弱いからな……)



ナンパされている女の子と目が合う俺はナンパされている女の子に声を掛ける。


「ちょアリスティナお嬢様!」


「……どこに行っていたのよ。探したんだからね。」


「……えっ……」


「何だテメェ……凄ぇ美少女じゃん。そこの君も一緒にお茶しない?」


「……テメェと行くわけねぇだろ……後、汚らしい手で触るんじゃねぇよ。」


「……ひっ!……」


ナンパ男は俺のドスの効いた声に怯んでいる俺は元極道人間だ人が怖がる顔なんていくらでも作れる。ナンパ男は俺の顔を見て逃げて行った。


「君、大丈夫?」


「……はい……凄く怖かったです。」


「誰だってナンパされれば怖いよね。ましてや異国の地でナンパされるなんて災難よね。」


「……アリスティナお嬢様……急に行かないで下さいよ……ハァ……ハァ……」


「ごめんなさいね。」


「……アリスティナ……こんなところで会うなんてな」


ナンパされた女の子が最後なんて言ったかはわからなかったがどうやら一安心の様だった。


「あの……貴方にお礼をさせて下さい。」


「えっ……いいよ。私はあなたを助けたいと思って助けたんだから気持ちだけで嬉しいから……」


「いいえ……私が気にするんです。」


ナンパされた少女の圧力に屈し奢られる事にした。


丁度、私達も休憩する予定だったの。」


「そうだったんですね。……名前言ってなかったですね。……私の名前は築島 沙織です。」


「此方こそよろしく……私の名前はアリスティーナ・ローゼンタールです。……で隣に居る子はメイド兼護衛のシャーシャ。」


「……アリスティナお嬢様のメイド兼護衛のシャーシャ・レンブランと申します。以後お見知りおきを……」


俺達は自己紹介をして近くのコーヒー屋に入り俺はカフェラテ、シャーシャは珈琲、沙織さんも珈琲を注文しテーブルに運ばれてくる。


「先ほどは助けて頂きありがとうございます。……私、この街に来るのは初めてで……道に迷ってしまっていた所をナンパされたんです。」


「それは災難ね……それにしてもドイツ語上手いわね。」


「私の家族が転勤族でして各国を行き来していたんです……日常会話ぐらいなら話せます。」


「そうなのね。……ドイツ語難しくなかった?」


「はい……ドイツ語は周りから教えてもらって話せますし字も書けるようになったんです……それにこの街の事知らなくて……」


「良かったら私たちが案内しょうか?……良いわよねシャーシャ?」


「そうですね。……買い物も終わりましたしまだ時間もありますし……時間潰しに良いかと。」


「そうと決まれば築島さんの為に観光しましょう。」


俺達はコーヒーを飲み終えコーヒー屋を後にし歩きながらターリーゼケリの街を歩きながら美術館に入る。


「凄いですね。……有名な絵画がありますね。」


「……ターリーゼケリは美術都市だからね。……アドルフ・ヒトラーもこの町の保護を優先したんだ……だから第二次世界大戦後も多くの絵画が残っているんだ。」


「そうなんですね。」


それから色んな絵画を見て回る築島さんは目を輝かせて絵画を見て満足げな顔をしている。


「築島さんは絵画好きなんですか?」


「そうですね。……私は余りこういうのあまり見ないんですけど本場の絵を見ると興奮するというか……まじかで見ると作者がこう伝えたいんだて言うのが分かるんです。」


「……面白い方なんですね。……私は絵画を見ても何も感じませんが……」


「感じ方は人それぞれですよね。」


シャーシャと築島さんが何かを話しているが俺は絵画を見て回る俺は転生前は趣味で絵をかいていた事もある。後輩からは「うまいですね。」と褒められて嬉しく感じた今もたまに絵を描く事があるシャーシャからも「……絵上手いですね。……私が描くとこうなりますよ。」シャーシャの絵は俺より下手だが味があって良い意味で上手いのだ。それから美術館を回り終え俺達は昼飯を食べる事にした。


「これ凄く美味しいです。日本で食べた事ない料理が沢山ありますね。」


「私達は食べ慣れてるけど……私は日本食食べてみたいな。……寿司、ラーメンとか食べてみたいなぁ……」


(前世、日本人だったから食べたことあるけどシャーシャは食べた事ないんだよな。次。街に来た時食べさせてあげたいな)


「日本食て色々ありますよね。……私も海外を転々としていた時は恋しくなりますよね。」


「……その気持ち分かります。……他国に行くと自国の食べ物を無性に食べたくなりますよね。」


俺達は色々な話で盛り上がり昼飯を食べ終える。それから色々な所を回る。


「築島さん結構食べるね。……私はお腹いっぱいだよ。」


築島さんは結構食べる人だった。前世の時はもっと食べれたが女になってからは余り食べれなくなったが築島さんはそれ以上に食べている。


(そんなに食べて太らないのかよ……それにしても女の子なのに結構食べるんだな……もうお腹いっぱいだよ……けぷ……)


「築島さん少し休憩しない?」


「わかりました。……そこの公園で休みましょうか。」


俺達は近くの公園のベンチに座る。木陰で気持ちいい風が心地よく感じる。


(ヤベェ……眠くなってきた……)


俺は段々と睡魔が襲ってきてウトウトし始め少しだけ眠るのだった。


「……ふぁ……ううん……」


「アリスティナお嬢様、起きましたか……可愛い寝顔でしたよ。」


「ちょっとシャーシャ……その写真消して!」


「嫌です……これは私の秘蔵コレクションです。」


「アリスティナさんとシャーシャさん凄く仲良いんですね。」


「……築島さんの目の前で恥ずかしい所を……ううっ……恥ずかしい……」


恥ずかしがっているアリスティナお嬢様も可愛いですよ。」


「シャーシャは少し黙って……」


「ふふっ……」


築島さんは私達のやり取りを見て笑っていたすると誰かの携帯が鳴る。


「すみません。……妹からの電話が来たので電話に出ますね。」


ベンチから離れ電話に出る。


「お兄ちゃん何処に居るの?……早くこっちに来てよ。」


「すまん……今行くから。」


「お兄ちゃんお父様から言われた事忘れてないでしょうね。」


「忘れるわけないだろ。それに今、目の前に居るんだよな。」


「……えっ!?……アリスティナが?……お兄ちゃん何かされてない?」


「何もされてないよ。」


「……良かったわ……一先ず早く帰って来て!」


「わかった……すぐに行く。」


俺は電話を切ってアリスティナさんが達が居るベンチに戻る。


「アリスティナさんすみません。……急ぎの用事が出来たので帰りますね。」


「うん。……用事があるならしょうがないね。」


「アリスティナお嬢様……私達もそろそろ帰りましょう。」


「そうだね。」


俺達は公園で別れ迎えの車に乗り込む。


「今日は楽しかったね。……シャーシャ。」


「そうですね。……アリスティナお嬢様がナンパ男に立ち向かった時はヒヤヒヤしましたが……ご無事で何よりです。」


「ごめんなさいね。……こんなことはもうしないから。」


「……わかればいいんです。」


車は屋敷に戻りシャーシャに荷物を渡して俺は自室に戻り明日の準備をする。


「明日からは寮暮らしだから荷物まとめないと……」


俺は明日の準備に向けて必要な物をまとめていく。それから時間が経って荷物をまとめ終える。


「……ふぅ……やっと終わった……」


「アリスティナお嬢様……失礼いたします。……お食事の準備が出来ましたので食堂までお越しください。」


「うん。……今行く。」


俺は荷物を置いて食堂へ向かうのだった食堂に着き食事をする。どうやらお母様、お父様は仕事でいない様だ。


(最近、お母様、お父様は忙しいな。ホワイトドラゴンの支部が日本に出来るらしいからな……それで忙しいのか?)


一人で黙々と食事をし俺は食堂を後にする。


「アリスティナお嬢様……お風呂の準備が出来ましたので……」


「……わかったわ」


俺は脱衣所で服を脱ぎブラと下着を脱ぎお風呂の戸を開ける。見慣れた風呂は一般家庭の風呂場よりも大きく最初は慣れず驚いたが長年この屋敷に住んでいると驚きもしなくなる。俺は髪をシャワーで洗いジャンプーで髪を洗う。次に身体をボディソープを泡立て身体をシャワーで洗い流し大浴場の風呂に入る。


(気持ちいい……一人にしてもこの屋敷の大浴場大きすぎるんだよな。)


「ふふーん……ふふーん……」


脱衣所から鼻歌を歌っているシャーシャが入って来る。


「ちょ……シャーシャ何で風呂に入ってくるの!?」


「……今日は歩いて汗をかきましたし……風呂に入ってさっぱりしょうかと……」


「そうよね……汗臭いのは女の子としてあれよね……」


「何……恥ずかしがっているんですか。」


だって前世は男だったんだ……今は女の身体には慣れたが他の女の身体は刺激的すぎるんだ。それにシャーシャの身体は刺激的すぎるんだ。シャーシャは身体と髪を洗い終え風呂に入り俺の隣に来る。


「……ねぇシャーシャ……貴方の胸のカップ数いくつよ。」


「……Gですね。……何故、胸のカップ数を聞いたのですか?」


「私のより大きくて……ただ聞いただけ……」


(Gて……グラビアアイドルの胸じゃん。)


「アリスティナお嬢様だって胸は大きい方なんですから気にしない方が良いですよ。……えぃ……」


「……ふぇ……ちょ……私の胸揉まないで……」


「……弾力とハリがあって……触り心地良いですね……」


「……くすぐったいよ。……いい加減に揉むのやめなさい!」


俺はシャーシャの頭をこずく。


「……ひゃぅ……痛いじゃないですか……減るもんじゃないんですから……」


「私が気にするの……もう全く……」


「……私の揉みます?」


「いい!」


俺は風呂場を後にしシャーシャが用意してくれたブラと下着を付けパジャマに着替え脱衣所を後にするのだった。それから自室に戻りベットの上で本を読む。題名は「桜舞い散る頃に私は貴方を好きになる」の第一巻を読む。


「イリスティーナの恋が甘々すぎてヤベェ……前世の時はこうゆうの読まなかったけどシャーシャが貸してくれたこの本、凄ぇ面白れぇな。」


どんどんページをめくっていくイリスティーナの心理描写と直樹の心理描写がどちらも感情移入出来て凄く面白いのだ。


「ラノベていう本読んだけど面白れぇな……続き早く読みてぇ……もうこんな時間か明日はヴェルリナ女学院の入学式だからな早く寝ないとな」


俺は部屋の電気を消してベットに横になり段々と睡魔が襲ってきて俺は眠りに着くのだった。

此処まで読んで下さりありがとうございます。感想や評価もお願いします!作者の励みになります

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