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アポカリプス ~ 神道界と魔法界の戦い ~  作者: 千代田 昌子
第1章 小学校編
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白昼夢

 私は不思議な夢を見ました。空から光る何かが流れてきて、その光は山の上に流れ着いたみたいでした。その山は以前行ったことのある、宇佐神宮のご神体の山に似ていました。


 不思議な音が聞こえてきました。神獣鏡を回したときよりも繊細な音でした。


 私?私かな?私はその山の上に行きました。山頂近くの竹藪の竹の根元で、緑のような青いような生き物が、うずくまっていました。夢の中の私はそれに走り寄ると、両手で抱き上げ、包み込むように抱きしめました。


「なんと美しいのでしょう。」


 そう言うと、近くにある笹の葉や柔らかい草の葉を、私その小さな生き物に食べさせました。


 その生き物は、動物なのか人間なのか分かりません。でも、子供のような顔をしていて、緑色のような青いような体でした。とても不思議な光を体から出していて、神秘的な雰囲気でした。それを抱きしめている私は、「うわぁ~。可愛いなぁ~。もう絶対に私が育てるの!」と心の中で呟いていました。


 わかる。可愛いと飼いたくなるもん。でもこの生き物は人間よね?その生き物も凄くうっとりとした目でこちらを見ていて、まるで子猫が飼い主を見つめているみたい。良かったね。私に拾われて。


 私はほっこりした気持ちになっていました。そうしたら急に、何か自分が飛んでいくような、消えてしまいそうな感覚がしました。寝落ちするときのような感覚でした。



 少し時間が経ってから、また私は夢を見ているようでした。でも何だかさっきとは全然違っていて、何も見えないけれど、とても怖い気持ちと悲しい気持ちが心をいっぱいにして、私は叫び出しそうになりましたた。


「なになに?!随分さっきとは違う雰囲気じゃない?」そう思っていた時に、



「運命が巡り逢わせたこの場所で、私は永遠の眠りにつく。再び出会えるのも、この場所でありますように。」


 透き通るようなきれいな声が、夢の中で響き渡りました。



 ジリリリリーー!



 大きな目覚まし時計の音が鳴り響き、私は飛び起きました。

「頭がぼうっとするけれど、なんだか不思議な夢だったな・・。」


と思いながら布団から起き上がって布団をたたんで押し入れの中にしまい、半分起きていないようなお姉ちゃんと一緒に、洗面台に行って順番に顔を洗って、歯磨きをしてお母さんの朝ごはんの並べられたテーブルまで行き、お母さんとお父さんに挨拶をして椅子に座りました。


「おはよう。二人ともよく眠れた?」


 お母さんがいつもの笑顔で毎朝聞いてくるので、


「お母さん、お父さん、おはよう。よく眠れたよ。いただきまーーーす!」


 そういって、お母さんの美味しい朝ご飯を食べました。今日から10月にある運動会の練習が始まるので、1時間目から3時間目まで体育があります。勉強が無い分、私は練習が楽しみでした。


「りっちゃん、りっちゃん達6年生は踊りは何を踊るの?」とお姉ちゃんが聞くので、


「ソーラン節だよ。私ね、クラスで背が高いほうだから一番端っこなの。」


「あーあれ、背が低い子が真ん中らへんなんだもんね。」


そうするとお母さんが、「美味しいお弁当作らないとね!お重箱で!」そういってガッツポーズをしています。


 それを聞いてお父さんが生き生きとした表情で身を乗り出します。


「お母さんのお弁当美味しいからな!たのしみだな!利律子は端っこなのか?じゃあよく見えるな。しっかり録画しとかないとな!どこらへんになるか、確かプリントもらえるんだよな?」


「うん。でもまだもらっていないよ。」


「もらったらすぐお父さんにくれな!」お父さんは嬉しそうに言って、凄くにっこりとします。私は思いっきりにーーっと微笑み返しをしました。




 今日はとてもよく晴れていて、運動場では私のクラスが皆で集まって体育座りをし、ソーラン節の説明をする先生の説明を聞いていました。ソーラン節の振り付けのプリントが配られ、それをもとに振付の説明があります。


 奈美ちゃんが、「これかっこいいもんね。私、今年はかっこよさを追求しようと思うわ!」と、気合の入った様子でした。


隣にいた男子たちがこっちを見ていいました。


その中の姫野忠明君が、奈美ちゃんに向かって、口の前でグーをして何度かグーを振り、人差し指と中指を姫野君の両眼に向けるようにしては、その2本の指先を奈美ちゃんと私に向けるという動作を3回しました。


 そのジェスチャーが面白くて吹き出しそうになり、一生懸命我慢しながら、奈美ちゃんに、「あれ、何?」と聞くと、


「あれはね、俺もそのつもりだ、ちゃんとカッコ良くしてるか俺は見ているからな。って言ってるんだよ。あいつ、まだやってるね!」


 と言われて、もうそのジェスチャーがおかしくておかしくて、でも周りの子も見ていたみたいで、皆で吹き出して笑ってしまいました。


皆、仲良しだからね。


「こーーら!ちゃんと聞きなさい!」と先生に叱られてしまい、皆で肩をすくめました。




「はーい。先生が前で踊るから、見ながら真似して覚えなさいー!」


 先生と一緒に、みんなで途中までの振り付けをやってみることになりました。曲が始まると、みんな覚えたてのソーラン節を、ぎこちなく踊ります。


「最初は流れだけ覚えて!慣れてきたら、手を延ばす、膝を曲げる、力強くすることを意識していって!」


 奈美ちゃんや姫野君たちは、とっても乗りの良い、機敏な動きでした。私はそこまで行かなくとも、何とか周りの人達の動作をみてついていけました。


 1時間目はソーラン節の練習で、2時間目からは全体練習です。お水を飲みに行って、木の陰で皆で雑談をしていました。


 その時でした。


「光あれ、水よ満ちよ。」


 そう声が聞こえたのでした。私はそれが、ここにいる人たちの声でない事がすぐにわかりました。でもすぐ2時間目が始まるので、クラス順に並ぶ列に並びに行きました。


 2時間目は運動会の練習の最初にありがちな、行進の練習です。私は背が高いほうなので、一番前でした。行進の練習が始まって、同じ列の人で足を揃えながら歩いていきます。


 その時でした。大きな石が、夢の中で見た山の山頂にゆっくりと降りていく景色が見えました。


そして、周りに動物や虫が集まり、大自然のエネルギーと生き物のエネルギーが満ちているように光っている様子が目の前に広がります。


「私眠たいのかな?そんなことないんだけど。しっかりしなきゃ!」


 そう思って行進に集中しようと真剣に前を向きました。グランドの脇の方にある木の陰に誰かがいて、こちらを見ていました。


「何?あんな変わった格好をして、誰だろう。」


 その木がだんだん近づいてきました。その人が口を動かすと、声が聞こえてきました。でもその声は、多分、ここにいる人たちの中にいる人の声ではないことが何となくわかりました。


「美しい人よ、おいで。優しい人よ、おいで。あなたに、この世界の全てを授けよう。」


 そう声がすると、とてつもない光が辺りに広がりました。私は、その場に倒れてしまいました。


次のお話は、

「ルシファーとイブ」です。

お楽しみに。。

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