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アポカリプス ~ 神道界と魔法界の戦い ~  作者: 千代田 昌子
第1章 小学校編
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電話


 夏休みもあと2週間となった。お父さんとお母さんは、「富士山にでも行こうか!」と大張り切りだった。しかも、車で行くという。子供が小さいうちに車中泊の旅行をしたいと二人でとても楽しそうに話していた。


「キャンピングカー借りてみる?」

「いいね。ファミリータイプの車でもいいし。レンタカー調べてみようか。」

「なになに?キャンピングカーってあの四角い車?」


 皆、とても楽しそうに話していた。私はこの前京都に行ったばかりで、また旅行かと少しげんなりしていたが、「皆が楽しそうなら、それでいいじゃん!」と思いながら、お父さんとお母さんとお姉ちゃんと、旅行雑誌を見ながら楽しく過ごていた。


 そんな時、家に電話がかかって来た。


「もしもし。水織です。」と私が電話に出ると、「利津子ちゃん、こんばんわ。お母さん居ますか?」と、聞いたことのある声が話す。この前家に行った、泉八奈美いずみやなみ叔母ちゃんだ。


「おばちゃん、こんばんは。お母さんに代わるね。」と言って、お母さんに電話を替わった。


「ああ、奈美ちゃん。この前はご馳走様でした。まだまだ暑いけど元気?」と言って、普通に楽しそうだった。旅行の事でも楽しそうだし、電話でも楽しそうだし、楽しいことばっかりだなー。と思って私は嬉しかった。


「えっ!推薦?!あの遼習院大学の中等部に?」


 お母さんの話し方が変わった。


「奈美ちゃん、うちはそんな高級な学校に行かせる余裕はないわ。寮生活でしょう。東京だから簡単に会えなくなるし、周りは旧華族や良家の子供さんばかりでしょう?この子が苦労すると思うわ。こんな早くから、親元を離れるなんて、ちょっとねぇ。。」


 お父さんがピタッと止まってお母さんを見ていた。お姉ちゃんも、「なに?なに?」と言ってお母さんに尋ねる。私は聞きなれない話で良く分からなかったので、カルピスを飲みながら旅行雑誌を見ていた。


「理事長さんが一度うちに来るの?その人に、断ってもらってもいいかな?断る話のために東京から来られても申し訳ないから。えっ?京都のお婆さんも来るの?8月の最後の週に?もう決まってるの?ええー。」


「奈美ちゃんにしては強引ねぇ。うちは狭いからそんなに沢山の人に来られても、どうしようかしらねぇ。」


「そう・・。そうなの・・・。奈美ちゃんの家に行く事でいいのね。わかったわ。じゃあ8月28日ね。奈美ちゃんには申し訳ないんだけど、こちらとしては、断るから。それは先方様に伝えておいてもらっていい?」


「ごめんね。はい。じゃあまたね。はい。おやすみなさい。」


 そう言ってお母さんが電話を切ると、お父さんがすぐに、


「どうしたの?何の話?」と言ってお母さんに尋ねる。


「りっちゃんを遼習院大学の中等部に推薦したいんだそうよ。学費も寮の生活費も免除で、色々な生活費や、家族が会うための交通費も、いつでもすぐに来れるように、保護者には毎月50万円支払われるそうよ。なんでそんな扱いを受けるのか不思議でしょうがないわ。」


 お父さんは物凄く驚いた。


「おいおい、お金で釣ろうって風に聞こえるぞ。うちは普通の公務員だが、生活には困っていない。なんでまだ小学生の子供に、そんなこと言ってくるんだ。」


「あそこの学校は表向き私立の学校だけど、神事をする教育をしているらしいの。神事に携わる子が減っていて、りっちゃんは霊感が強いから、なんとか神事の教育を受けてくれないかって言う事みたいだわ。」


「そんなの僕たちに関係ないだろう。断るよ。冗談じゃない。もうこの話は終わり。終わり。富士山に行く計画を立てよう!」


 私は、お父さん相変わらず切り替え早っ!と思った。




 週末になった。キャンピングカーを借りたので、お父さんはもう運転が楽しみで仕方ない様だった。富士山への2泊3日の旅行となる。私もお姉ちゃんもお母さんも、荷物のチェックに余念がない。


「じゃあ行こうか!キャンピングカーで家族旅行に出発だー!」


とお父さんがすごく楽しそうに言う。


 皆で「出発だー!」「やったぁー!」と言いながら、初めてのキャンピングカー旅行に出かけた。楽しくて楽しくて、皆で富士山に着いたら馬に乗ろうとか、写真一杯とるぞー。とか、わいわいと話していた。



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