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「レティシア様、彼女はエミリオ様ルートの悪役令嬢です」
ダイアナ様がこっそり教えてくれた。
ここに来て新キャラ登場!?
まぁそうよね、エミリオ様にも悪役令嬢は存在するわよね。
でもエミリオ様ルートに片足すら突っ込んでないのに被害に遭う私って……。
「レティシア、何があった?」
「リオネル様…」
リオネル様が来てくれた。
「頬が腫れている」
リオネル様の手が私の頬を包むとふわりと温かくなり痛みは消えた。
「痛みは無い?」
「ええ大丈夫です」
元々、たいして痛くは無かったし。
「エミリオ、どういう事か説明しろ」
エミリオ様も状況が飲み込めておらず困惑した様子で戸惑っている。
「ライラ、お前が手を上げたのか?」
「私は悪くありませんわ」
ここまで来ると逆に清々しい。
「ライラ、レティシア嬢へ謝罪をしろ」
彼女はプイッと横を向いてエミリオ様の声を無視している。
「謝罪は必要ありません」
形だけの謝罪など必要無い。
「私は貴女を許しません」
「なっっ!!」
エミリオ様の妹、ライラ様は目を見開いて私を睨み付ける。
「伯爵令嬢ごときが、この私にその様な口を利くなんてっっ」
「なら、俺が正式に抗議をさせて頂こう。かまわないよなエミリオ?」
エミリオ様は小さく息を吐くと頷いた。
「好きにしてくれてかまわない」
「レティシア帰ろう」
リオネル様はまだ納得いかない表情をしているけど私を優しくエスコートしてくれた。
「エミリオ、妹の手を治療してやれ」
ライラ様の手に目をやると火傷したように赤く腫れ上がっていた。
「すぐには治らないだろうが自業自得だ」
リオネル様の手が叩かれた頬を撫でる。
「レティシアに手を出したお前が悪い」
リオネル様は言い終わると私を連れてその場を後にした。
「リオネル様、ライラ様の手はいったい…?」
「君にかけた保護魔法には攻撃魔法も含まれているんだよ」
ペンダントに保護魔法がかけられているのは知っていたけど攻撃魔法は知らなかった…。
「完全に守れなくてごめんね。痛かったろう?」
リオネル様の手が優しく頬を撫でる。
「大丈夫です。あまり痛くなかったですよ」
安心して欲しくてにっこり微笑んだけどリオネル様の表情は曇ったままだった。
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