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「私を守るため…」
嬉しくてリオネル様の腕にしがみつく。
世界で一番大好きな私の婚約者様。
二つの世界を足しても間違いなくリオネル様は私の一番。
小指をリオネル様の小指に絡ませるとリオネル様が握り返してくる。
二人だけの秘密の合図みたいで嬉しい。
リオネル様も私と同じ気持ちで居てくれてるのかな?
不意にリオネル様に抱き寄せられて腕の中に包まれると温かくて心地よくて……。
うとうとしてきた。
眠っちゃダメって思っても目蓋が重くて開かない…。
そのまま私は意識を手放した……。
ふわふわしていて不思議な感じがする。
夢…?
全体的に靄がかかっていてよく見えない。
でも私の手を握っているのはリオネル様に間違いない。
顔を上げても霧でリオネル様の表情が見えない。
「リオネル様…?」
「………」
リオネル様じゃない?
でも、この手は間違いなくリオネル様の手。
間違えたりしない。
目を覚ますと外は真っ暗ですでに日が暮れていた……。
「あまりにも気持ち良さそうに寝ていたから起こすのが可哀想で……」
「も、申し訳ありません!!すぐに帰ります!!」
あぁ、お母様に叱られるかもしれない。
さすがに遅すぎる。
「レティシア大丈夫だよ。母上が今日は家に泊めると連絡を入れたから」
え…?
え……?
お泊まり…?
リオネル様のお母様が自分とお喋りしていたら時間が遅くなったからと連絡を入れてくれたらしい。
気を遣わせてしまって申し訳ない…。
リオネル様は私が眠っている間、支えてくれていたみたいで……。
「可愛い寝顔を見ていたら一瞬だったよ」
寝顔を見られるのは初めてでは無いけど、あの時とは状況が違う!!
恥ずかしい。
穴があったら入りたいと思ったのは初めてです。
誤字報告ありがとうございます。




