表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/254

84.side エミリオ

中庭で出逢った美しい少女はリオネルの婚約者だった。


寝不足の俺を心配して頬を撫でる彼女の指先の感触が今でも残っている。

柔らかく微笑んでお菓子を差し出し、見とれている間に居なくなってしまった。


夢でも見ていたのだろうかと思う程に一瞬の出来事だった。




彼女がリオネルの婚約者だと知ったのは夜会の時だった。


呪いをかけられた哀れな令嬢。

書類の上で何度も目にした彼女がレティシア・ランベール嬢、リオネルが何より大切にしている婚約者だった。



もう一度、逢いたいと思っていた彼女は既に手の届かない相手だった。


涙で濡れた瞳を拭うことも震える肩を抱き締める事も俺にはできない。





剣術大会当日、リオネルは当然のように彼女を連れてきた。

そして彼女を想っているのは俺だけでは無いことに気付く。


殿下もクリスも彼女を気にしているのは明らかだった。



皆の視線に戸惑っている彼女を優しく包み込むリオネルが羨ましくて、唇が触れそうなくらい近い距離で会話をする二人を黙って見ている事しかできない自分がもどかしい。



彼女もリオネルを想っているのは一目瞭然だった。


リオネルに触れられると頬を赤く染めリオネルを見つめる瞳には熱が籠っていた。


リオネルは当然のように彼女に触れるのだな……。

それが二人の距離感なのだろう。



三日もあれば嫌でも気づく彼女の瞳にはリオネルしか映っていない。



伝える事ができない想いを届く事がない想いを皆はどうしているのだろう?

誤字報告ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ