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夜会の騒動も落ち着いたので週末はのんびり過ごすことにした。
ルグラン邸で……。
ルグラン邸へお邪魔すると温室へ案内された。
温室の中はリオネル様の瞳の色と同じ薄紫色の薔薇の花が咲き乱れており、とても美しい光景だった。
足を止めて見入っているとリオネル様に手を引かれてお茶の準備がしてあるソファに案内された。
「薔薇が気に入った?」
「リオネル様の瞳の色と同じですね。とてもキレイです」
リオネル様が少し頬を赤らめて微笑んで私の額に口付けを落とした。
温室のソファに二人で座ってお茶を飲んでいるだけなのに幸せすぎて笑みがこぼれる。
「リオネル様と一緒に居られて幸せです」
「うん俺も幸せだよ」
リオネル様の小指に私の小指を絡めると、ぎゅっと握り返してくれた。
私の運命の人。
世界で一番大好きな人。
「早くリオネル様の物になれたら良いのに…」
「レティシア…?」
リオネル様が真っ赤な顔をして私の瞳を覗き込んでくる……。
「?」
「今、何て言った?」
「私、声に出してました?」
リオネル様が頷くと急に変な汗が出てくる。
「違うんです…。あの…違わないけど…」
恥ずかしい。
ムリ、顔上げられない。
恥ずかしすぎて顔を両手で覆い隠すとリオネル様が、ぎゅっと抱きしめてきた。
「これ以上、俺を夢中にさせてどうしたいの?」
何で心の声が漏れちゃうの?
恥ずかしい…。
リオネル様が私の両手を外すと口付けを落とした。
「レティシア、可愛い俺の唯一」
恥ずかしくて視線を逸らしてしまう。
「俺ばっかり好きじゃなくて良かった」
「リオネル様…?」
「少し不安だったんだよ」
私を抱き締める腕に少し力が入る。
「レティシアも同じ気持ちで居てくれて良かった」
「リオネル様…」
「もう少し抱き締めさせて」
この幸せがずっと続きますように…。
リオネル様の腕の中で、そっとお願いした。




