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カフェから出ると少し街を歩いた。
リオネル様は私の好きそうなお店をいくつか調べていてくれたようで可愛らしい雑貨屋さんに案内してくれた。
「ゆっくり見ていいよ」と言ってくれたので甘えてゆっくりと店内を見て回ると香水の棚を見て、もうすぐ愛用している香水が無くなるのを思い出した。
せっかくだから新しい香りを試してみようと思っていくつか手に取るけど自分ではいまいち分からなくてリオネル様に選んで欲しいとお願いした。
リオネル様は、いくつか香水を試すと
「これがレティシアに似合うよ」
と花の香りがする香水を選んでくれて
「レティシアも俺に選んで」
リオネル様に似合う香水……。
柑橘系の爽やかな香りを選ぶとリオネル様は嬉しそうに手に取ってくれてお揃いのアトマイザーも一緒に購入してくれた。
「リオネル様ありがとうございます」
お返しをしたいのだけどリオネル様は私に財布を出す隙を与えてくれない。
それにお母様にも出掛ける前に「リオネル様が支払いをしてくれると思うから甘えなさい。男性に恥をかかせてはいけませんよ」と何度も言われた。
リオネル様へのお礼を悩んでいると私が疲れたと勘違いしたのか少し座ろうと公園のベンチへ案内された。
「飲み物を買ってこようか?」
「いえ大丈夫です。それよりリオネル様へ何かお礼がしたいです」
「何もいらないよ。レティシアと一緒に居られるだけで充分だよ」
リオネル様は優しく私を抱き寄せて頬を撫でた。
でも、それではお礼にならない…。
私の表情を見てリオネル様は可笑しそうに笑うと「それじゃあレティシアにお礼をしてもらおうかな」と顔を近づけてきた。
「レティシアから口付けして」
「!?」
顔が真っ赤になってしまう。
頬では無くて口にって事よね…?
心臓がドキドキしてきた。
「目、開けたらダメですよ?」
リオネル様の頬に手を添えて口付けをした。
唇を離すとリオネル様にぎゅっと抱き締められ今度はリオネル様から口付けをされた。
「好きすぎてどうにかなりそうだ」
「私も…」
私もリオネル様の事が好きすぎて、どうにかなりそう。
その後、何度もリオネル様に口付けられてフラフラになってどうやって家まで帰ったのか覚えてません。
エマ後日談
「お嬢様はリオネル様に抱き抱えられて帰ってこられました」
「!?」
誤字報告ありがとうございます。




