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朝食の後にお茶を飲んでいると王城から迎えの馬車が来て訳が分からないまま王城へ連れて行かれた。


馬車から降りると王太子殿下が出迎えてくれた。


「突然で驚かせてしまったね。父上がどうしても君と話がしたいというから呼んだんだ」


「国王陛下が……?」


そのまま国王陛下の執務室へと連れて行かれソファに座るように促された。


「正式な謁見では無いから楽にしてくれて構わない」


そう言われても国王陛下にこんな距離で逢うのは初めてだし緊張して何が何だか分からない。


「君の父親や婚約者は『黒い呪い』の件からできるだけ君を遠ざけていたけど私は君には知る権利があると考えている」


返事に困っていると殿下が間に入ってくれた。


「レティシア嬢が知りたくないのならこのままランベール家へ送り届けるよ」


「いえ、教えて下さい」


陛下の言う通り私には知る権利があるし知るべきだと思う。


そしてカリーナ様の事や逃亡した術者の話を聞いた。

リオネル様は私の知らない所でも私の事を守ってくれていた。


この後、カリーナ様は辺境の修道院に移されるらしいので私も立ち会う為に殿下と一緒にお城の裏門へ足を運ぶと護送用の鉄格子付きの真っ黒い馬車がすでに停まっていた。


真っ黒い馬車に圧倒されているとリオネル様が私の姿を見つけて飛んできた。


「何故、レティシアが居るんだ」


「陛下に呼ばれました…」


「陛下に……?」


陛下に呼ばれた理由を伝えるとリオネル様の顔が強ばる。


「リオネル様は私の知らない所でも守って下さっていたのですね」


「君を守るのは俺の役目だ」


リオネル様が私のペンダントに触れる。


「レティシア、君をカリーナ嬢に逢わせたくない。とても危険なんだ」


「それでも私はリオネル様の婚約者だから…私も一緒に見届けます」


リオネル様の瞳を真っ直ぐ見つめるとリオネル様は小さく溜め息を吐いた。


「絶対に俺から離れてはいけないよ?」


リオネル様に腰をしっかりホールドされて私もリオネル様にしがみつく。




重々しい空気の中、カリーナ様は連行されて来た。

長かった髪は肩の上で切り揃えられており少しやつれていた。


暴れる事もなく大人しく騎士に連れられてきたカリーナ様は、ふと視線をさ迷わせリオネル様に気付くと咲き誇るような笑顔を見せた。


「リオネル様、やっと迎えに来て下さったのですね」


そのままリオネル様の元へ駆け出して来そうな勢いだったけど騎士に拘束されており馬車へ乗るように促される。


「リオネル様ー?リオネル様ー?」


ただただカリーナ様の声が響く。


リオネル様を見つめていた彼女の視線が私に向けられた瞬間、咲き誇るような笑顔は消えて怒りの形相に変わった。


思わず肩が震えるとリオネル様の手にも力が入った。


「私とリオネル様をお前が引き裂いたんだ!!」

「リオネル様を返せ!!」

「泥棒!!」


馬車へ押し込まれるまでカリーナ様の罵声は響いた。


走り去る馬車を見送ると緊張が解けたように身体の力が抜けてしまって倒れそうになった所をリオネル様に抱き上げられた。


「もう大丈夫だよレティシア、頑張ったね」


「リオネル、客間を用意させたから彼女を休ませてあげるといいよ」


殿下が連れてきたメイドに案内されて客間へ入るとベッドへ寝かされた。


「もう大丈夫だよ」


リオネル様は私の頭を撫でながらカリーナ様の魔力は完全に封じられ向かった修道院も魔力封じの結界が張られている事、一度入ると二度と出られない場所である事を教えてくれた。

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