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カリーナ様…。
やっぱりと思う気持ちと何故と思う気持ちが入り乱れる。
クリス様ルートの悪役令嬢が何故?
私はクリス様には近づいてないのに…。
それにカリーナ様はクリス様では無くてリオネル様の事が……。
あ…そっか…。
カリーナ様はリオネル様の事が好きだから私の事が…。
「リオネル様はカリーナ様の気持ちに気づいていたのですか?」
リオネル様は逆恨みだと言っていた。
私が逆恨みで呪われるなら理由はひとつしかない。
「好意は嬉しいけどだからと言って君を傷付けて良い理由にはならないんだよ」
馬車がルグラン邸へ着くとリオネル様は私を抱き上げた。
「リオネル様、自分で歩けます」
「駄目だよ。まだ顔色が悪い」
馬車から降りると沢山の使用人達が心配そうな顔で出迎えてくれた。
その中にリオネル様のお母様であるルグラン夫人も居た。
「まぁレティシアちゃん真っ青な顔して、さぁ早く中へ入りましょう」
中へ入るとすぐに部屋に案内された。
魔力が少ない私でも分かる。
この部屋はリオネル様の魔力が満ちている。
「この部屋はレティシアの部屋だから好きに使って良いよ。あのドアで俺の部屋と繋がっているからね」
リオネル様が私をベッドへ寝かせながら部屋の説明をする。
リオネル様の部屋の続き部屋という事は…ルグラン家へ嫁いだ時に私が使う部屋というわけで…考えると頬が熱くなる。
私の熱い頬をリオネル様の手が撫でる。
リオネル様の手にそっと手を重ねるとリオネル様の唇が降ってきた。
ーコンコンー
ドアをノックする音にリオネル様がすぐに私から身体を離した。
ドアを開けるとルグラン夫人がお茶を用意してくれていた。
「レティシアちゃん、夕食も部屋に運んでもらうからそれまでゆっくりしててね。リオネルはレティシアちゃんに付き添ってなさい」
ベッドの上で身体を起こすとルグラン夫人が淹れてくれたお茶を受け取った。
いつもよりミルクと砂糖が多めに入っていて甘さが染み渡る。
「顔色が良くなってきたわね」
「ご心配をおかけしました」
「貴女は私達の家族になるのだから何も気にしなくて良いのよ。いっぱい甘えてちょうだい」
ルグラン夫人は微笑むと私の頭を撫でて部屋を出ていった。
お茶を飲み終わるとリオネル様にベッドに横になるように言われてまた眠るように促された。
医務室でも寝ていたから眠れる気がしなかったけど目蓋を閉じるとスッーと眠りに落ちた。
それから夕食の時間まで、ぐっすり眠ってしまった。




